めまいってどうして起こるの?めまいの種類と原因を知ることが大切です。

めまいに悩む女性は多いのではないでしょうか?
実はめまいは、軽いエクササイズやストレッチ、生活習慣の見直しなどで改善できる可能性があります。
今回は、AGO global株式会社代表取締役で整体師の湯山卓さまにお話を伺いました。

女性がめまいを感じやすい理由

「ふわっ」としためまいがまた来た・・・。
このような経験をお持ちの女性は多いのではないでしょうか。
統計によると、めまいの症状は男性よりも女性に約2倍多く見られるとされています。
なぜ、女性にめまいを感じる方が多いのでしょうか?
1)ホルモンバランスの影響
女性ホルモン、特にエストロゲンの変動は、血流に影響を与え、めまいを引き起こす一因となります。
生理前後や更年期など、ホルモンバランスが大きく変化する時期にめまいを感じる方が多いのは、このためです。
2)身体的な要因
女性は出産や育児によって、首や腰、股関節に負担がかかりやすい傾向があります。
この身体的ストレスが肩こりや首こりを引き起こし、結果的にめまいにつながることがあります。
また、デスクワークやスマートフォンの長時間使用による姿勢の悪化も、女性のめまいの大きな原因となっています。
3)自律神経の乱れ
現代社会におけるストレスや睡眠不足、運動不足などの生活習慣は自律神経の乱れを引き起こし、めまいの発症に関わっているとされています。

特に女性は、仕事と家庭の両立など多くの役割を担うことが多く、自律神経の乱れが生じやすい環境にあります。

めまいの種類と主な原因

1)回転性めまい(グルグルするめまい)
回転性めまいは主に内耳の問題が原因で発生します。
良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、内耳の三半規管内に浮遊耳石が入り込むことで引き起こされる代表的な疾患です。
2)浮動性めまい(フワフワするめまい)
首こりや肩こりからくるめまいはこのタイプが多く、首や肩の筋肉の緊張により血流が悪くなることで発生します。
自律神経の乱れもこのタイプのめまいを引き起こすことがあります。

めまいに効くストレッチとエクササイズ

めまいが起こる原因によっては、軽い運動で改善することも多いです。
簡単にできるストレッチとエクササイズをご紹介するので、お試しください。

1.首・肩の緊張を和らげるストレッチ
1)肩を水平にした状態でまっすぐ前を向いて立ちます
2)右肩を耳につけるように首を右に倒します
3)10秒キープした後、ゆっくりと元の位置に戻します
4)同様に左側も行います
このストレッチは首の横の筋肉をリラックスさせ、首こりからくるめまいの改善に効果的です。
2.手首ストレッチで血流改善
意外に思われるかもしれませんが、手首の柔軟性は首や肩の緊張にも関連しています。
1)両腕を前に伸ばします
2)一方の手で反対の手首を掴み、手のひらを外側に向けるように優しく曲げます
3)15秒キープした後、反対も同様に行います
手首のストレッチにより、上半身全体の血流が改善し、めまいの軽減につながります。
3.肩甲骨周りの筋肉をほぐすエクササイズ
1)両肩をゆっくりと前から上、後ろ、下へと大きく回します(肩回し運動)
2)10回行った後、逆方向にも10回行います
3)肩甲骨周りの筋肉をほぐすことで、首への負担が軽減され、血流が改善します。
4.おすすめ!めまい体操
1)肩足立ちをします
2)片目を瞑ります。
3)10秒キープした後、反対も同様に行います
この体操は小脳のバランス機能を鍛え、めまいの改善に効果的です。
5.エプリー法(良性発作性頭位めまい症に効果的)
良性発作性頭位めまい症の方には、医師の指導のもとで「エプリー法」というテクニックが効果的です。
これは浮遊耳石を三半規管から元の位置に戻す方法です。
1)ベッドに座り、頭を45度横に向けます
2)そのままゆっくりと横になり、30秒間その姿勢を保ちます
3)頭を反対側に90度回転させ、30秒間保ちます
4)そのまま体を横向きにし、30秒間保ちます
5)ゆっくりと起き上がります

日常生活での予防法

1)正しい姿勢を意識する
デスクワークやスマートフォン使用時は、首が前に出る「ストレートネック」にならないよう注意しましょう。
画面は目線より少し下に設定し、首に負担がかからないようにします。
2)適度な休憩と体を動かす習慣を
長時間同じ姿勢でいることを避け、1時間に1回は立ち上がって体を動かすことをお勧めします。
また、定期的な運動習慣を持つことで、血行を促進し、めまいの予防につながります。
3)体を温める
体が冷えると血行が悪くなり、めまいが生じやすくなります。
特に冷房の効いた場所では体温調節に注意し、湯船にゆっくり浸かることも効果的です。

めまいが起きた時の対処法

予想外のタイミングでめまいが起こってしまったとき、危険なのは倒れたり、階段などから落ちてしまったりすることです。
1)まずは慌てず、安全な場所で座るか横になり、安静にします
2)頭をあまり動かさないようにします
3)目を閉じるか、部屋を暗くして光の刺激を減らします
回復するまで安静にしましょう。
もし症状が長時間続くようであれば、医療機関を受診しましょう。

おわりに

めまいは女性にとって「またか・・・」と思ってしまうほど頻繁に経験する症状かもしれませんが、決して軽視すべきではありません。
日常的なストレッチやエクササイズを取り入れることで、多くの場合改善が見込めます。
しかし、めまいが頻繁に起こる場合や、症状が重い場合は、内耳の疾患や他の健康問題が隠れている可能性もあります。
そのような場合は、自己判断せず、専門医を受診することをお勧めします。
適切な知識と対策で、めまいに悩まされない快適な日常生活を送りましょう。

執筆者

湯山卓(ゆやま・たく)
AGOメソッド®開発者/AGO global株式会社CEO
成城大学を卒業後、一部上場企業でキャリアスタート
39歳でITベンチャー企業に転職
41歳で独立、顎関節とうつ病の相関に着目した独自施術法を開発
AGOメソッド®セラピストスクールを運営
Forbes Japan掲載
医学界や多くのクライアントから信頼を獲得

AGO global株式会社
https://www.agoglobal.co.jp/

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