爪のはなし②~ケアの大切さと難しさ~

前回(爪のはなし①~爪の構造と役割~)は、爪の重要性についてお話ししました。
では、その大切な爪をどのようにケアするべきか、お話しします。

一度傷ついたら最後?!修復能力を持たない爪

爪は、もともとお肌の角層のケラチンに比べ硬さがあるので、お肌よりも外部からの物理的な刺激に対する抵抗力は強いといえます。
しかし、爪は髪と同じでいわゆる“死んだ組織”であり、一度傷が付いてしまうと、自ら修復することができません。
お肌に傷ができたときには、しばらくすると治りますが、爪が割れたり欠けたりしたときには、どんなにケアをしてもその部分は元には戻らないのです。
傷ついた部分が指先まで伸びて、切り落としてしまうまで指先に残り続けてしまいます。
爪は丈夫でなかなか傷つきにくいものですが、その分一度ダメージを受けてしまうと立て直すことが難しく、やっかいなのです。
また、爪は一度トラブルが起こると繰り返して起こりやすいといった特徴があります。
長い間、2枚爪や割れ、欠けなどに悩んでいる方。
指先をよく観察すると、甘皮がボロボロになっていたり、ささくれやさかむけがたくさんできていたりしていませんか?
その理由のひとつは、毎日の水仕事や常時行われるネイルカラー用のリムーバー、また最近では爪表面に傷を入れて接着させるジェルネイルの流行などにより、爪の油分や水分が奪われてしまい、爪が常時過酷な状況に置かれているということ。
もうひとつは、指先の乾燥や炎症により、爪母にまでダメージが及ぼし、爪母の爪を育む能力が低下し、薄く、もろい爪しかつくり出すことしかできなくなっているということです。

爪をケアする方法

「さぁ、爪のケアをはじめよう」
そう思い立ち、ハンドクリームに手を伸ばした方、いませんか?
前回、爪と髪は同じ硬タンパクでできているとお話ししましたが、普段、髪にハンドクリームを使用しますか??
おそらく、髪のケアには、コンディショナーやトリートメントを使用したり、ヘアパックをしたり、髪専用のケアをしていることと思います。
お肌と髪に必要なケアが違うように、お肌と爪でも必要なケアは違います。
ハンドクリームでのケアに全く効果がないとはいいませんが、できれば専用のネイルオイルなどでのケアをおススメします。
爪のケアでは、指先のマッサージを同時におこなうと、血行が良くなり、より効果を実感できると思いますので、自分が心地よく感じる強さで、指先をほぐすように優しくマッサージしてみてください。
この時、甘皮の部分を上から強く押すと、その下にある爪母を傷めてしまうことがあるので、力の入れ過ぎには注意が必要です。

指先の美しさは、女性のビューティを考える上で、とても重要なのです。
笑った時に軽く口元に持っていった指先、食事の時お箸やお椀を持つ指先、何かを指差した時…と、普段の生活の中で手や指先に目がいくことは、実はとても多いのです。
そんなとき、どんな指先の女性がより素敵に見えるでしょうか?
いくらヘアメイク、ファッションが素敵でも、手がガサガサ、指先はささくれだらけで、ネイルカラーはしていてもツヤがなくところどころ剥がれている…なんて女性がいたら、がっかりしてしまいますよね。
清潔感がなく、不健康な印象をもってしまいます。
服を着ても隠すことのできない指は、その人のいろいろな部分が見えてくるパーツなのかもしれません。
ぜひ、指先のケアで、あなたのビューティに、さらなる磨きをかけてくださいね!

(キレイ研究室 研究員:船木)

関連記事一覧