自分の体重と同じ重さが歯にかかる!?歯科健診に行くタイミングの正解は?歯科医師に聞いてみました

あなたは定期的に歯科健診を受けていますか?行った方が良いとわかっているけれど・・ついつい足が遠のいてしまいがちな方も多いのでは?
今回は株式会社ToothTooth歯科医師である藤本侑里先生に歯科健診を受けるタイミングの正解について教えていただきました。

大人でも苦手な人の多い歯科医院。
学生の頃は歯科健診があり、その結果によっては歯科医院へ行くように指示がありましたが、大人になるといつどんな時に歯科医院を受診すべきか難しいですよね。
今回は、歯科医院を受診すべきタイミングとオーラルケアの重要性についてお話ししたいと思います。

痛みがなくても行くべき? 受診するタイミング


痛みを感じなくても受診する必要があるか、と問われると、歯科医師としての答えは
「はい。行くべきです。」
となります。
歯の病気は、必ずしも痛みを伴うとは限りません。
歯の病気として、むし歯や歯周病が挙げられますが、むし歯は初期の段階では痛みを引き起こしませんし、歯周病は痛みを伴わずして進行していき、30歳以上の約80%が罹患しているともいわれています。
歯周病は、細菌感染による炎症反応により歯茎の腫れ、口臭などを引き起こします。
また、歯の周りを支える骨を溶かし、歯が抜けてしまうこともあります。
むし歯により、溶けてしまった歯は自然に戻ることはありません。
それらのことを未然に防止するために、痛みがなくても歯科医院に行くべきです。
痛み以外ですと、口臭や歯がしみるなど、『こんなことくらいで』と思われるかもしれませんが、このような悩みでも気負わずに受診してください。
1度きちんと専門家に診てもらいましょう。
口臭と一括りにいっても、口臭の原因によって臭いが異なります。
歯科医院によっては、その臭いを判別する機械を置いている医院もあります。
身体の病気が口臭を引き起こしている場合もあります。
『こんなことくらいで』と思っていることでも、全身疾患が起因となっている可能性もあるので、悩まず受診しましょう。

むし歯や歯周病だけじゃない! オーラルケアの重要性

歯や歯茎だけでなく、むし歯や歯周病を含めた全身の健康のために、口腔内全体を清潔に保つことをオーラルケアといいます。
歯ブラシ、歯間ブラシ、フロス、タフトブラシ、舌ブラシ、デンタルリンス等々を使用し、個々人の口腔内に合った方法で口腔内の環境を整えていきます。
歯の磨き方、自分の口腔内の状況に合致したさまざまな道具の使い方なども、遠慮なくご相談ください。
また、口腔内への関心が高い方々の中でも、歯の食いしばりや噛み締めへの注目は低いのではないでしょうか。
人が力一杯噛み締める力は、その人の体重と同等程度といわれています。寝ている間の噛み締めにより、歯が割れてしまったり顎関節症を引き起こしたりなんてことも・・・。
キレイな口元をより良く維持するためには、夜寝る時に装着するマウスピースの装着が有効なことも。
気になる方は、些細な悩みでもいいので、きちんと歯科医師に相談してみて下さいね。

執筆者

藤本侑里先生
歯科医師

[経歴]
岡山大学歯学部卒
日本歯科保存学会所属 認定医
日本小児歯科学会所属
株式会社ToothTooth
関西の歯科医療法人にて勤務
現在は2児の母でありながら歯科医師として、臨床現場と歯科医療の啓発活動を行っています。
Instagramで子育てや歯に関するお役立ち情報を発信しています。

Instagram:子育て真っ最中!歯科医師2児ママ
@mama_haishasan

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