口腔環境のアンチエイジングしてますか?顔周りをスッキリさせるトレーニングを歯科医師 藤本先生に伺いました!

アンチエイジングというと、スキンケアを思い浮かべる方も多いと思いますが、実は全身の健康に影響がある口腔環境のアンチエイジングも重要なのです。
今回は、株式会社ToothToothの歯科医師 藤本侑里先生にお話を伺いました。

歯磨きだけじゃない、全身を考えたオーラルケア

突然ですが、歯磨きの効果は何だと思いますか?
虫歯や歯周病予防を頭に浮かべる方が多いと思います。
もちろん正解です。
しかし、歯磨きの効果はそれだけではありません。
虫歯や歯周病は口の中だけでなく全身へ影響を及ぼします。
狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病と深い関係があることは、近年複数の研究で明らかになっています。
また、妊婦の歯周病が低体重児出産や早産のリスクを高めることも指摘されています。
妊婦が歯周病であることは、タバコやアルコール、高齢出産よりもリスクが高まるというデータもあります。
口腔内の健康を保つことは、口の中だけでなく、全身の健康を考える上でとても重要なのです。

自分にあった歯磨き粉を選ぶのも重要!効果的な歯みがきの方法

虫歯や歯周病予防に効果的な歯磨きの方法をお伝えします。
基本的なことですが、食事をしたら歯磨きをしましょう。
この時、鏡を見ながら磨く部位を確認しながらおこなうと効果的です。
また、歯間部の清掃にフロスも利用しましょう。
フロスは、歯磨きの一番初めにおこなうのが効果的です。
フロスで掻き出した歯間部の汚れを歯ブラシで落とすイメージです。
また、自身の口腔内の悩みに応じた歯磨き粉や歯ブラシを選ぶと良いでしょう。
虫歯のリスクの高い方は、フッ素含有の物を使いましょう。
歯周病のリスクの高い方は、歯周病の原因菌に有効な成分の入った物を選ぶと良いです。
歯ブラシの毛先も悩みや口腔内の環境によりさまざまです。
歯科衛生士に診てもらい自身に合った歯ブラシと歯磨き粉を選んでもらうことをお勧めします。
お口の中を健康に保ち、素敵に歳を重ねていきましょう。

顔周りをスッキリさせるには…舌のトレーニング

みなさん舌の位置を意識したことはありますか?
正しい舌の位置は、舌の先が上の前歯の少し後ろにあり舌全体が上顎にひっついた状態です。
もし、舌が下に落ちている方は正しい舌の位置にすることを意識しましょう。
舌の位置を正しくするだけで、ほうれい線や頬のたるみの予防や改善につながります。
また、舌のトレーニングとして、福岡市みらいクリニックの内科医である今井一彰先生が考案した「あいうべ体操」というものがあります。
あいうべ体操のやり方は、次の4つの動作を順にくり返します。
声は出しても出さなくてもかまいません。
(1)「あー」と口を大きく開く
(2)「いー」と口を大きく横に広げる
(3)「うー」と口を強く前に突き出す
(4)「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
(1)~(4)を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続けます。

もう一つが、吹き戻しです。
吹き戻しのおもちゃがあると思います。
あれはただのおもちゃではないんです。
実は、吹き戻しは嚥下能力が低下している方へのトレーニングとしても用いられています。
拭き戻しが家にないお宅も多いと思いますが、その場合は空のペットボトルを代用してもおこなうことができますよ。
500mlのペットボトルをくわえて、勢いよくふーっと息を吹き込みます。
表情筋のトレーニングをおこなうことができます。
舌の位置を正しくすることと、簡単なエクササイズで顔まわりをスッキリさせることができるので、みなさんも試してみてくださいね。

口腔環境を整え、舌のトレーニングをおこなって、いつまでも若々しく健康であることを目指しましょう!

執筆者

藤本侑里先生
歯科医師

[経歴]
岡山大学歯学部卒
日本歯科保存学会所属 認定医
日本小児歯科学会所属
株式会社ToothTooth
関西の歯科医療法人にて勤務
現在は2児の母でありながら歯科医師として、臨床現場と歯科医療の啓発活動を行っています。
Instagramで子育てや歯に関するお役立ち情報を発信しています。

Instagram:子育て真っ最中!歯科医師2児ママ
@mama_haishasan

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