[7]投資のプロでも失敗することはある?試算を増やしたいときに副業はあり、それともなし??今だから聞きたい「お金」のはなし

投資のプロでも失敗することはある?
試算を増やしたいときに副業はあり、それともなし??
若いうちから知っておきたい、お金の基本について、くらしサポート代表の木村隆紀さまにお話を伺いました。

プロだって全戦全勝とはいかない。だからこそ重要な銘柄選びの3つのポイント!

 
私も実は個別株で100万円近く損している銘柄があります。頭痛の種です。
一方、100万円を超える利益が出ている銘柄もあります。
購入する銘柄で全て利益を出すのは、非常に難しいです。
プロ野球の良いバッターといわれる3割打者も10回で3回しかヒットを打ちません。
つまり残りの7回は失敗しています。
いくつかの銘柄で運用するのであれば、利益が出ている銘柄と損失が出ている銘柄、両方あっても総合的に利益が出ているのでヨシ!ぐらいの気持ちでいるのが良いのではないかと思います。
銘柄選びにはさまざまな指標があり、私も計算し参考にしていますが、結構難しく手間がかかります。
決算書や四季報を見るのだって難しいし、ちょっと敷居が高いですよね。

私が銘柄を選ぶ際、重視しているポイントはたったの3つです。

[1]30年以上続いている銘柄を選ぶ

リーマンショックやサブプライムローン等で一時的に株価が下がったとしても、時間経過により復調しているかを確認します。
つまり耐久性があり潰れにくい会社と言えるかもしれません。

[2]チャート(波形)が大きく見て“L”形になっていない銘柄を選ぶ

L字型ということは、スタートの時だけ人気で高い株価だったが、その後は何らかの理由で企業が成長していないと考えられます。
事業がしっかりしていないか、利益が出ていないのか、反発力(上昇する力)が弱いといえます。

[3]証券会社の方にあまりすすめられない銘柄

証券会社の方がすすめする銘柄と、本人に必要な銘柄は違う場合もあります。
おすすめされた時は、既に株価が上がり過ぎて下がる傾向の手前なんてこともあります。
プロからすすめられると、すぐにでも購入したくなるかもしれませんが、もし特定の銘柄を勧められたら、なぜ今が買い時と考えるのか、しっかり確認してみましょう。
納得できないときは購入を見送るのもありですよ。

資産形成に副業はアリ?副業について

最後に副業についてもお話ししておきたいと思います。
そもそも副業とは何でしょうか?
副業とは本業以外の収入が発生する全ての仕事を指します。
会社員の場合、会社が認めているか否かにかかわらず、それが勤めている会社以外で仕事をしたり、勤務時間後や休日に別の会社でお仕事をしたりするのも含まれます。
厳密に言うと、フリーマーケットやアフィリエイト、アルバイトなど、サラリーマンのお小遣い稼ぎで収入を得る人もいますが、こちらも副業といえます。
もし実際に売上が上がったら、金額から経費を差し引いた所得金額が年間20万円を超えた場合は確定申告が必要となります。
もし副業が二種類以上のお仕事であった場合は全ての合算額が年間20万円を超えた場合が申告の対象となります。
副業として申告する主な所得の種類は給与所得と雑所得です。
給与としてもらった場合は給与所得、物を販売したり執筆をしたりして得た所得は雑職得です。
同様に、会社の給料などの給与所得や事業収入のある人が不動産所得など本業以外の収入を得たら、原則としてすべて確定申告する必要があります。

会社に許可を得ず、黙って副業をしている方の場合、確定申告をすることで会社にバレしまうのではと心配する方もいるかもしれません。
実は、会社に副業が見つかる原因として挙げられるのは住民税です。
会社の給料の場合、住民税の金額の通知や納付書が市区町村から勤務先に送付されます。
住民税の金額が自社の給料分より多いと、何か副業をしているのではないかと会社から疑われることになります。
住民税で会社に露見しないようにするにはコツがあります。
副業が給料でない場合は、確定申告書の第二表「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」で「自分で納付」のチェックを付ければ、本業の給料に対する住民税の金額の通知や納付書は勤務先に、副業に対する住民税の金額の通知や納付書は自宅に届きます。
そのため、会社に副業が知られることはありません。
私個人の意見を言うならば、もしやるのであれば、若さ等を活かす副業よりも、自分のライフプランの10年後、20年後の夢の実現に役立つような経験や技能が身に着くような副業をおすすめします。

悩むかもしれないけど、ともかく動こう!

いろいろと書いてきましたが、やろうかやるまいか考えても、なかなか結論が出ないかもしれません。
でも、現実的には物価はあがり、もしかしたら税金も上がる可能性があり、それによって自分の財産が目減りする可能性もあると思います。
最初はもっと知って、覚えて、それから動いて、それから考える、「知(とも)覚(かく)、動(うご)考(こう)」=「ともかくうごこう」というのも良いかもしれません。
NISAであれば宝くじを買うような気分でコツコツ少額からで構わないので、お試し感覚で出資し動けば、いろいろ気付くこともあると思います。
それから資産をどう動かしていくのか、見直し・考えていくのも一つの考え方です。
最初は、日々の上がった下がったに一喜一憂するのではなく半年とか1年とかではなく、5年、10年と長期を見据えて積立たことを忘れて、春夏秋冬の季節の変わり目に時々確認し見直するぐらいが丁度よいかもしれません。
副業をする場合、働く時間を最初は短めにして生活のリズムを整えながら、少しずつ拡大させていくのが良いと思います。
自分自身を大切にし、よりキレイで輝けるように、皆さんのお金、時間、物や情報も大切に使っていきましょう。

[執筆者]

木村 隆紀(きむら たかのり)
シニア・経営者向けファイナンシャルプランナー(FP)
屋号は「くらしサポート」。
人々が充実した人生を送れるコンセプト「未来志(史)」を提唱し、複眼を持ち中立客観性の高い視点から「お金」、「モチベーション」、「食」を通じ人生に伴走するサポートをしております。
主な事業はくらしとお金の相談(iDeCo・NISA等)、ライフプラン作成、終活、相続、事業継承支援。
産業カウンセラー取得実績があり、企業の人事採用面接や、製品企画や営業、世界34か国訪問経験もあり。
介護と育児を契機に独立。
趣味はスポーツ観戦と将棋観戦、ボードゲーム、ときどき料理。人々の応援時にアドレナリンが出てきます。

エコノミストの取材を受けました。
「未来志(史)」づくりで充実のシニアライフ

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