え!?こんなに種類があるなんて知らなかった!小さいけれど存在感の強い口内炎についてみずた歯科医院理事長の楊先生にお話を伺いました。

口の中にできると、あんなに小さいのに、やたらと存在感の強いアイツ・・・そう、口内炎。
早く治すことってできるの? 受診したほうがいい??
今回は、みずた歯科の楊義弘先生にお話を伺いました。

口内炎って、実はさまざまな種類があるんです


口内炎とは口の中や周辺の粘膜に起こる炎症の総称です。
痛みや不快感から生活の質を低下させます。
口内炎の種類は代表的なものとして

1:アフタ性
2:カタル性
3:ヘルペス性
4:カンジダ性
5:その他

と分けることができます。

1:アフタ性口内炎
円形で最も一般的なものはアフタ性口内炎といいます。
原因ははっきりしていませんが、ストレスや疲れがたまって抵抗力が低下した時などに起こりやすいです。
また食物アレルギーやビタミン不足などの原因も考えられます。
治療法としては、まずは身体を休ませ、しっかり休養をとり抵抗力を高めて免疫力を回復させることが大事になります。
その上で口内炎用の薬を塗ったり、レーザー治療を行うと治癒が早くなります。

2:カタル性口内炎
カタル性口内炎とは口内を噛んでしまったり、合わない被せ物、入れ歯や矯正器具が粘膜に触れたりしてできた傷、ヤケドなどによる熱傷などが原因の口内炎です。
治療法としては歯科医院に行き、被せ物や入れ歯の調整をしてもらうことが良いでしょう。
ただし矯正治療中ですと、器具を外すことは難しいため、口内炎用の薬を塗ったり、器具を粘土のような口腔内用のワックスで覆うことが良いでしょう。

3:ヘルペス性口内炎
ヘルペス性口内炎は主に唾・液などの接触感染や飛沫感染によるヘルペスウイルスが原因の口内炎で、皮膚に水膨れができるのが特徴です。
皮膚科で処方される抗ウイルス剤の飲み薬での治療法があります。

4:カンジダ性口内炎
カンジダ性口内炎はカンジダ菌が原因のため起こる口内炎です。
抗真菌薬による治療や、口腔ケアを行うことが治療の一環になります。

5:その他の口内炎
慢性的な喫煙によって引き起こされる口内炎もあります。
喫煙が原因の口内炎のことをニコチン性口内炎といい、口内炎からがんに変化する可能性もあるため注意を要します。

口内炎の治療方法は?自分でつぶしてもいい??

基本的に口内炎は歯科医院での治療になります。
口腔内を清潔に保つためのクリーニングや、歯磨き指導、必要に応じた塗り薬の処方などが口内炎への対応になります。
またレーザー治療を行っている医院もあり、これはレーザーを当てる事で治癒を促進させるという治療法になります。
ウイルス性の口内炎による水脹れは潰してしまうと周囲への感染のリスクが高まるため、不用意に触らず歯科医院、もしくは皮膚科で診断してもらうと良いでしょう。

口内炎でも受診した方がいいの?受診の目安は?

一般的な口内炎は 1~2 週間程度で自然治癒しますが、2 週間以上症状が続く場合は要注意です。
がん化するリスクがある病変の可能性も考えられます。
その場合組織片を採取するなどといった精密な検査が必要になるため、大学病院や口腔外科を有する病院の受診をしてもらう場合があります。
触れると痛い、しみるなどといった症状が継続していたり、周囲と明らかに粘膜などの色が異なっていたり(白色、濃赤色、黒色など)する場合は一度歯科医院で受診すると良いでしょう。
特別な症状が出ていなくても、口内炎がよくできる場合や、治りが悪い場合は予防的な観点から歯科医院での検診をおすすめします。

[執筆者]

楊義弘先生
歯科医師
みずた歯科医院 理事長

略歴
日本歯科大学卒。
都内歯科医院勤務後、みずた歯科医院勤務開始。
2019年よりみずた歯科医院継承、理事長就任。
丁寧で正確な治療を心がけています。
患者さんのご希望に添い、必要な治療についてわかりやすくご説明いたします。
どうぞお気軽にご相談ください。

所属学会など
日本成人矯正歯科学会
日本メタルフリー歯科学会
日本小児歯科学会  所属

みずた歯科医院 ホームページ
https://www.mizuta-shika.com/

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