どうして白髪になるの?加齢以外の4つの原因について

白髪には、一般的に「50-50-50」の法則があるとされています。
50歳の時には、50%ぐらいの人は頭髪の50%が白髪になるというものです。
(出典:Br J Dermatol. 2012 Oct;167(4):865-73)
加齢性白髪化は、毛髪に色素を与える色素細胞(メラノサイト)の機能が何らかの原因によって低下または喪失することによって、色素(メラニン)が合成されなくなり起こります。
白髪化が起こる時期は、人種や性別によって若干の差はあります(アジアおよびアフリカ系の人は白人より白髪になるのが遅い傾向があり、男性は女性より白髪が多い傾向がある)が、加齢によって白髪になるのは、誰もが避けられるものではありません。
でも、なるべく遅くしたいと思うのが女心ですよね。
今回は、加齢以外の白髪を引き起こす原因についてお話ししたいと思います。

ビタミンやミネラル不足

メラニンはアミノ酸の一種であるチロシンを元に、さまざまな過程を経て合成されるのですが、ビタミンB12の血中濃度が低いと、メラニンの合成に影響を与えることがわかっています。
(出典:Brain and Nerve 1997 Mar;49(3):283-286 )
ビタミンB12の補充により白髪も黒色調に回復したことが報告されており、毛髪異常がビタミンB12欠乏のマーカーになる可能性が示唆されています。
また、若くして白髪になった人には、ビタミンD3カルシウムフェリチンの不足していることも報告されています。
(出典:Int J Trichology. 2013 Jan-Mar; 5(1): 17-21.)
ビタミンやミネラルをきちんと摂りましょう。
また、健康な髪には良質なたんぱく質も必要です。
美しい髪にはバランスの良い食事が重要なようです。

現在、喫煙者である(もしくは過去に喫煙者だった)

喫煙者はそうでない人よりも、白髪が発現する可能性が高いとの報告があります。
最初に白髪が認められる年齢について、PHG(Premature Hair Gray:早期に白髪が発現)のグループでは平均25歳、正常なグループでは平均40歳と、15年の差があったとのこと。
PHGのグループでは喫煙率が有意に高かったそうです。
(出典:Indian Dermatol Online J. 2013 Apr;4(2):90-2.)
また、喫煙により体内にフリーラジカルが増え、それが毛包にダメージを与え、白髪や抜け毛につながるともいわれています。
美髪を守るためには、タバコは止めた方がよさそうですね。

ストレスに押しつぶされている

フランス革命で捕らえられた王妃、マリー・アントワネットの髪が処刑される恐怖から、彼女の美しい髪が一晩で真っ白になった、という話を聞いたことはありませんか?
基本的に、脱色などをおこなわない限り、一度生えた髪の色が後から自然に色が抜けて白髪になることは考えにくいため、この逸話は迷信だといわれています。
しかし、ストレスが毛髪に与える影響はとても大きいことが分かっています。
最近、ストレスが毛包の色素幹細胞に損傷を引き起こす可能性について、ハーバード大学の研究グループの報告がNature誌に掲載されました。
ストレスによって交感神経が神経伝達物質であるノルエピネフリンを放出し、ノルエピネフリンがメラニン色素を生成するメラノサイト幹細胞の急速な枯渇を招き、白髪化を促進させるそうです。
この研究の主著者であるZhang氏は「急性ストレスは、毛髪幹細胞に永久的な枯渇を引き起こす」と述べています。
(出典:Nature volume 577, pages676?681(2020))
王妃マリー・アントワネットは捕らえられた後2か月ほど幽閉され、処刑される前に実際には短髪にされたといわれています。
幽閉された2か月の間に、強いストレスにより白髪が急に生え初め、処刑前に短髪にされたことで目立ち、突然白髪になってしまったかのように見えたのかもしれませんね。

酸化ストレス 日光とカラーリングに気を付けて

白髪になることは遺伝の要素が大きいのですが、酸化ストレスが関与することで、発現が早まってしまうことが考えられます。
酸化ストレスが多くなりすぎると、皮膚はダメージを受けメラニンをうまくつくることができなくなり、いわゆる白斑が起こることがあります。
毛髪も同じように、メラニン細胞がダメージを受けると機能がうまく働かなくなり、白い髪をつくることしかできなくなってしまうのです。
酸化ダメージは、紫外線照射によって起こるほか、ヘアカラーやブリーチに用いられる薬剤によるものもあります。
紫外線が強い季節は帽子などでしっかりと髪を守り、髪を染める際は、薬剤が頭皮に付かないように気を付けましょう。

いつか生えてくるとわかっていても、発見するとちょっとショックな白髪。
もちろん、グレイヘアも素敵ですが、今すぐではなく、将来の楽しみとしたいですよね。
・バランスの良い食事
・喫煙をしない
・ストレスを溜め過ぎない
・紫外線ケアをおこなう
・ヘアカラーやブリーチをおこなう際には、頻度と使用方法に気を付ける
日常生活にちょっと気を付けると、あなたの髪の色を長く守れるかも!

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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