初鰹は初夏が旬!鉄分豊富で低脂肪なカツオは貧血、ダイエットにもオススメ!

「女房を質に入れても食べたい」なんて、少し過激と思える表現が使われたり、「目に青葉 山ほととぎす 初がつを」なんて歌にも詠まれたり。
そんな、初物好きの江戸っ子に大人気だった初ガツオは、5月~6月の今が旬です。

ちなみに、日本人がもっともたくさん購入している魚介類は、数量ベースでは1位イカ、2位サケ、3位マグロで、金額ベースでは1位マグロ、2位サケ、3位ブリとなるそうです(『ポケット水産統計 平成20年度版』より)。
食卓で大人気!とは言い切れないカツオですが、低脂肪・高たんぱくで、女性にとってもオススメな食材なのです。

多くの女性が悩む、アレに効果絶大?!

カツオは、たんぱく質が約25%も含まれ、さらに初ガツオは脂質が少ないため、ダイエットを意識している女性にはとてもオススメな食材です。
特に血合部分には、ビタミンB1、B6、B12、ナイアシンなどのB群、鉄分などのミネラル類を多く含んでいます。
ビタミンB12は悪性貧血を予防することから発見された水溶性ビタミンで、「赤いビタミン」とも呼ばれ、ビタミンCや葉酸と共に赤血球の合成に働きます。
また、ビタミンB6は鉄分や、ヘモグロビン合成に関わる成分です。
それらをバランスよく含むカツオは、貧血に悩むことの多い女性には、ぜひ食べていただきたい魚です。
さらに、血液をサラサラにする、記憶力を向上させるなどの効果があるといわれる、EPAやDHAを豊富に含んでおり、成長期の子供から、血圧が気になる中高年の方、物忘れが気になるお年寄りまで、幅広くオススメな食材です。
栄養があるのはわかるけど、カツオの持つ、独特の臭みが苦手…という方もいるかもしれません。
カツオの臭いはトリメチルアミンという成分によるもの。日本酒などのアルコールに浸すと、トリメチルアミンが蒸発し、臭いが軽減されますので、臭いが気になる、という方は一度お試しください。

カツオ節を上手に使おう!

カツオ節は、カツオを燻製にし、更に菌の働きで熟成させ、舟形に成型してつくられます。
カツオそのものより、カツオ節の方が、なじみがあるのではないでしょうか?
カツオのたんぱく質には、うま味成分であるイノシン酸が多く含まれていますが、カツオ節は良質のカビをくり返し付けるといった工程を経ることで、成分を凝縮させているため、生のカツオより多くのうま味成分を含んでいます。
美味しさや栄養がギュッと詰まったカツオ節には、30種類ものアミノ酸が含まれ、体内で合成できない必須アミノ酸をすべてカバーしています。
そして、カルシウムを多く含んでいることも大きな特徴の一つです。
高たんぱくでうま味たっぷり、鉄分やビタミンB群、カルシウム、マグネシウム、カリウムといったミネラル類まで含まれ、おまけに低脂肪なカツオ節は、まさに最高の栄養食。
はるか昔、忍者が携帯していたといわれる非常食、兵糧丸の材料となっていたとの逸話にもうなずけますね!
出汁をとる、お浸しなどの上にかけるなど、楽しみ方もいろいろ。
ぜひ、毎日の食卓にとりいれてくださいね。

日本人が昔から愛してきたカツオ。
初物を食べると、寿命が75日延びるといわれていますが、初ガツオの場合、なんと10倍の750日も効果があるとの言い伝えもあるそうです!
今年は旬の「初がつを」を食べ、江戸っ子を気取ってみるというのはいかがでしょうか?

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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