開封済みの化粧品の使用期限を縮めていませんか!?化粧品の正しい使用方法と保管について
暖かくなってくると、気になってくるのが紫外線。
「まだ新しい日焼け止めは購入していないけど、紫外線は気になる……」
「ポーチに入れっぱなしの去年使っていた日焼け止めって、使っても平気?」
このような経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
化粧品の使用期限について、今日はお話しします。
意外と長持ち? 化粧品の使用期限は基本的には製造から3年! でも……
食品には「消費期限」や「賞味期限」が記されているものがほとんど。
でも、化粧品にはあまり消費期限は記されていません。
実は化粧品は製造から3年以内に変質する恐れがあるものには使用期限を記載するよう薬機法にて定められています。
つまり、消費期限などの記載がないものは、3年はもつということ。
でも、
「すごい! じゃあ去年買ったコスメも使ってOKなのね!!」
と考えてしまうのはちょっと待ってください!
実は、製造から3年というのは、
・適切な保管条件で管理されたもの
・未開封であるもの
が前提とされているのです。
そのため、開封して使用した後の化粧品を、高温で日光が当たるような場所に転がしておいたような場合は当てはまらないのです!
また、製品を見てもいつつくられたかわかるような製造日の記載がある化粧品は、あまり多くありません。
開封後は、なるべく早く使い切るようにしましょう。
保管場所も、高温多湿な場所(お風呂場など)や、温度変化が激しい場所、日光が当たるような場所(窓辺など)は避けることが大切です。
特に夏場の車の中などはかなり高温になるので、荷物を車に放置する際には気をつけましょう。
そして開封した化粧品は、基本的にはワンシーズン、長くても半年程度で使い切ること。
もし、開封後時間が経ってしまった化粧品を使う場合は、少量を手に取り、においや色、状態など、異常がないかをよく確かめてから使うようにしましょう。
こんな使い方はNG! 品質低下を招く行為について
化粧品は、基本的には常温で保管できますし、正しく使用していればきちんと最後まで使い切ることができるように設計されています。
しかしうっかりやってしまいがちな行為が、大切な化粧品の寿命を短くしてしまうかも!
あなたの使い方、大丈夫ですか?
(1)めんどくさい……フタを開けっぱなしにしちゃう!
どうせ朝晩使うからとフタを開けっぱなしや緩く閉めたままにしていませんか?
フタがきちんとしまっていないと、ほこりや雑菌が入ったり、中身が乾燥して変質したりする恐れがあります。
手間に思っても、きちんとフタを閉める習慣をつけましょう。
(2)つい手につけて取っちゃう!
化粧品は、基本的には使用後に起こる二次汚染対策を考えて設計されています。
しかし、肉眼では確認できませんが、たとえお風呂上りであっても私たちの手には雑菌がついています。
スキンケア製品を手に取るときは、念のためボトルやチューブの口が手に直接触れないように気をつけましょう。
屋外で日焼け止めを塗りなおしたり、メイク直しをしたりといった、手の清潔さが保てないときには特に注意が必要です。
また、スパチュラが付属しているクリームなどは、面倒でも塗布する際には必ずスパチュラを使用するようにしましょう。
使った後のスパチュラは清潔にしてから保管してくださいね。
(3)出しすぎちゃった……もったいないから戻しちゃえ!
一度手に出したものを容器に戻すのは厳禁です。
①でもお話ししましたが、手には雑菌がついているため、一度手に出したものを容器に戻してしまうと、容器の中全部が汚染されてしまう可能性が!
ちょっと多めに出してしまったときも、容器に戻さずに使ってしまいましょう。
トラベルサイズの容器に移して旅行などに持って行った後も、元の容器に戻してはいけません。
移した容器のまま使い切るようにしてください。
変質した化粧品を使ってしまうと、思わぬ肌トラブルを引き起こすことも考えられます。
においが変わっていたり、色がおかしくなったりしてしまった化粧品は、もったいないと感じるかもしれませんが、肌のためにも思い切って処分しましょう。
キレイのために欠かせない化粧品たち。
保管場所や使用方法を守って、大切に使ってくださいね!
[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]