緑黄色野菜の王様「春菊」は美肌とダイエットの強い味方!免疫力アップも!

寒さが厳しいこの季節に旬を迎え、お鍋に欠かせない食材ですが、大人でも苦手という方も多い春菊。
ですが、春菊特有の香りや苦みには、キレイや体にうれしい成分が多く含まれているのです!
今回は、苦手な人でも挑戦したくなるかもしれない?
春菊の魅力についてお話しします。

緑黄色野菜の王さま! 豊富なβカロテン

現代人は野菜の摂取量が不足していることは、ニュースなどで耳にしたことがある方も多いと思います。
中でも緑黄色野菜は、20代では目標値の120g(厚生労働省「健康日本21」より)のうち、半分ほどしか摂取できていません。
緑黄色野菜に含まれるβカロテンは、体内でレチノール(ビタミンA)に変換される、プロビタミンAとも呼ばれる成分。
皮膚や粘膜の健康を維持するのに働き、抗酸化作用や免疫賦活作用があることが報告される、私たちにとって重要な脂溶性のビタミンです。
風邪やインフルエンザが流行する今の時季、特に新型コロナウイルスの流行がある今期は、しっかり摂っておきたい成分であるといえます。
春菊に含まれるβカロテンは、数ある緑黄色野菜の中でもトップクラス。

現代人に不足しがちなβカロテンをしっかり摂取するのに、春菊はおすすめの食材です。
豊富なβカロテンの吸収率を向上させるためにも、脂質と一緒に摂ることを心がけましょう。
オイルを含んだドレッシングやごま、脂肪を含んだ肉類などと食べると良いでしょう。

ダイエットに美肌! ポリフェノールもたっぷり

ポリフェノールとは、多くの植物に含まれる天然色素や苦み成分のことで、5,000種類以上もあるといわれています。
植物自身が、紫外線や害虫・乾燥など、さまざまなストレスから身を守るためにつくり出した成分で、抗酸化作用や抗菌作用など、働きもさまざま。
近年、人体の生理的機能に働きかけることが明らかになり、機能性成分としても注目を集めています。
春菊に含まれるポリフェノールは、野菜の中でも最高クラス。
その代表例をいくつかをご紹介します。
 ・ルテオリン:抗肥満作用や抗動脈硬化などが研究されている成分。ピーマンなどにも含まれている。
 ・クロロゲン酸:抗酸化作用や血圧調整機能、内臓脂肪の低減効果などが研究されている成分。
コーヒーに多く含まれている。
 ・ケルセチン:高い抗酸化作用を有し、がん細胞増殖阻害作用、抗炎症作用などが言及されている成分。たまねぎに多く含まれている。
日本人の食事摂取基準では、特にポリフェノールの摂取量は定められていませんが、野菜や果物、大豆製品などをきちんと食べることで、補えると考えられます。
ポリフェノール豊富な春菊を食べて、しっかり摂取しましょう。
また、ポリフェノールは加熱調理には強い傾向がありますが、水溶性のものは茹でる際に茹で汁に溶けだしてしまいます。
煮汁ごといただけるスープなどで食べるか、ゆで時間を短めにするなど、工夫をすると良いでしょう。

どうしても苦くて食べられない人は……コレやってみて!

春菊の魅力のひとつであるほろ苦さ。
でも、この苦味が好き嫌いがはっきり分かれてしまう原因でもありますよね。
実は、苦味の正体は、先ほど述べたポリフェノールなのですが。
加熱時間が長くなると細胞が壊れ、ポリフェノールがどんどん表面化し、苦みを感じやすくなると考えられます。
そのため、意外に思われるかもしれませんが、春菊に苦味が苦手な人こそチャレンジしてほしいメニューなのが、春菊のサラダです。
ごま油やガーリック、ベーコンなど、味にパンチのあるドレッシングでいただくと、苦みを感じず、想像以上に食べやすいので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

その独特な香りや苦みが、好き嫌いをはっきり分けてしまう春菊。
ですが、α-ピネンやぺリルアルデヒドなどの香り成分は、消化吸収を良くしたり、リラックス効果があるといわれています。
他にも、葉酸やビタミンK、鉄分やカリウムといったミネラルも豊富な春菊。
イメージで敬遠してしまうのはもったいない!
近年は、香りがマイルドな品種なども出回っています。
長年避けていたという方も、是非食卓へ取り入れてみましょう。

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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