[後編]気分が落ち込みがちな時に肯定的解釈をしやすくなる環境を整えよう!歯科医師で選択理論心理士でもある角田先生に伺いました!

気分が落ち込みがちな時に、ネガティブ思考にならないためには?
今回は、つのだデンタルケアクリニック院長、歯科医師で選択理論心理士でもある角田智之先生に五月病対策としても有効な、ポジティブに物事を捉えるためのコツについて伺いました。

肯定的解釈をしやすくなる環境を

前回は物事をポジティブに捉えよう、というお話をしました。
ですが実際にポジティブに捉えようとしても、いきなり切り替えるのは難しいと思います。
しかし、肯定的な解釈を生み出しやすくするためのポイントがあります。
それは、『気分の良くなること』をすることです。
何が自分の気持ちを良くするかは人によって異なると思いますが、

・オシャレして出かけてみる
・美味しい食事をする
・旅行してきれいな感動的な景色を見る
・エステに行って肌のお手入れをしてもらう
・好きな友人と楽しい時間を共有する

など、さまざまなやり方があります。
気分の良くなることは脳内の神経伝達物質に作用し、肯定的解釈がしやすくなります。
そのほか、ジムやジョギングなどで体を動かすことも同様の効果があります。

「気分転換してもどうにもならない!」と思ったら

そんなこといったって、簡単に気分良くなんてできるわけない!という声が聞こえてきそうですね。
では、その気分はだれが選択しているのでしょうか?気分がよくなるのも、嫌になるのも、自分次第ではないでしょうか。
実は、自分の思考次第で、感情や生理反応(症状)をコントロールできます。
いますぐ「嬉しくなってください」といっても当然できませんが、過去の嬉しかった記憶を頭の中で甦らせれば、「嬉しい気持ち」になれるでしょう。
また、思考だけでは弱いときは、嬉しかったときの携帯の写真をみるという「行動」をしたら、嬉しい気持ちを思い出しますよね。
こうやって聞けば、感情を間接的にコントロールすることも難しくないと思いませんか?
会社、一緒に働く人たち、家族、自分の仕事に対して、肯定的思考の選択+行動ができれば、感情、生理反応(症状)も変わります。
どんな会社でも、先ほどお話した新入社員の例で考えていただければ、わかりやすいと思います。

ポジティブ思考はキレイにも効果有!

さらに肯定的解釈の美容効果について考えてみてください。
肯定的解釈は、メンタルヘルスにも直接影響します。
美しい人は、内面の美しさにも磨きをかけていると思います。この解釈を続けていれば、いまよりさらに魅力的な女性になれる!と思いながら行動したらどうでしょう。
人は、無意識にその人が醸し出す雰囲気を察知します。これはメイクでもエステでも得られず、マスクでも覆い隠せない心の内面が、その人の美しさにも反映するといえないでしょうか。

また、周囲に五月病かな?と思う方がいらしたら、ぜひ励ましたりはしないでほしいと思います。
「大丈夫、そんなことを気にしたってしょうがない、もっと楽しいことを考えよう」
などのアドバイスは、一見相手のことを考えているようですが、相手を変えようとすることにつながります。
人は誰でも強制されることを最も嫌います。ぜひ、親身になり話をきいてあげてください。その中で、批判せず、支援の態度で接してみてください。これを続けていけばきっと相手が信頼してくれるようになると思います。

[執筆者]

角田智之先生
つのだデンタルケアクリニック院長
歯科医師
日本選択理論心理学会認定選択理論心理士

予防歯科と口腔外科、舌痛症診療を中心にした診療をおこなっています。
予防歯科は唾液検査を実施し、患者さん一人ひとりにデータに基づいたオーダーメイド予防プログラムを提供することで、地域における歯科疾患の予防に努めています。
原因不明の舌の痛みを主症状とする舌痛症は心理的要因にて発症すると言われており、メンタルヘルスが大きく関わっていると考えられています。
当院は、数少ない舌痛症を診療するクリニックであり、なかでも薬を使わず心理療法のみで改善することに力を入れています。
オンライン診療も行っており、患者さんは全国から受診可能な体制を整えています。そのほか、メンタルヘルスに関する相談も行っています。
心理的側面からの身体への影響は計り知れないものがあり、少しでも心理療法を通して、困っている患者さんのお役に立ちたいと願っています。

つのだデンタルケアクリニック
https://tsunoda-dentoral.net

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