体重が気になる方におすすめ!優秀スパイス5選でヘルシーダイエット!!

スパイスは、食生活を豊かにする上で、今や欠かせないアイテムです。
刺激や香りを加えてくれるスパイスは、食が進まないときや味に変化をつけたいときにもとても役立ってくれますよね。
実はスパイスは、おいしさや風味を加えるだけでなく、あなたのダイエットも助けてくれる優秀なパートナーとなる可能性が。
今回は、ダイエットにおすすめで日本人にも取り入れやすいスパイスを5つご紹介したいと思います!

1:激辛好きのあなたに。代謝を高めて空腹を抑える赤唐辛子

レッドペッパーやチリパウダー、カイエンペッパーなどと呼ばれるこれらは、いわゆる赤唐辛子を粉末にしたもの。
これら赤唐辛子に含まれるカプサイシンの摂取について、米国パデュー大学による報告があります。
赤唐辛子パウダーを食事の際に1g摂取すると、深部体温の上昇と代謝促進が確認されたとのこと(出典:Physiol Behav. 2011 Mar 1;102(3-4):251-8.)。
減量関係の試験では、肥満者(欧米ではBMI30以上の方)を対象とするものが多いのですが、この試験は普通体型の男女25名(年齢23±0.5歳、BMI22.6±0.3)を対象におこなわれています。
また、赤唐辛子パウダーの摂取量が1回の食事で1gと、辛いものが得意な方にとっては現実的なところもポイント。
赤唐辛子パウダーが手に入りにくい人は、多少粒子の大きさや辛みに違いはありますが、一味唐辛子でもOK。
My赤唐辛子をカバンに忍ばせたくなりますね!

2:体をあっためるならこれ。日本人にも馴染みの深いショウガ

続いては、和食にも馴染みの深いスパイス、ショウガ。
ショウガの抗肥満効果や体重減少効果、それらの作用機序についてまとめられたシステマティックレビューがありますので、ご紹介いたします(出典:Phytother Res. 2018 Apr;32(4):577-585.)。
ショウガを与えられたヒトや動物において、代謝の亢進・脂肪分解の増加・脂質生成の抑制・腸の脂肪吸収の阻害・食欲の制御などにより肥満を調整する可能性が認められています。
ショウガはダイエットの心強い味方になってくれそうですね。
しかし、1点注意が。
ほぼ全ての試験で、生のショウガではなく、抽出物や粉末が用いられているのです。
蒸しショウガ(加熱したショウガ)のエタノール抽出物をマウスに用いた試験では、抗肥満効果が確認された試験があります(出典:Nutr Res Pract. 2021 Jun; 15(3):279-293.)。
この試験では、マウスに蒸しショウガ抽出物として40mg/kgもしくは80mg/kg投与されたとのこと。
ショウガに含まれるジンゲロールは、加熱することでショウガオールになるのですが、ショウガオールに体を温めたり代謝を良くする効果があるといわれています。
ダイエット目的でショウガを利用する際は、乾燥ショウガや加熱しての利用がおすすめです。
また、ショウガは摂り過ぎると胃腸を刺激することがありますので、多くても1日20g程度に留めましょう。

3:この黄色はただものじゃない! ターメリックのポテンシャル

カレーの鮮やかな色の素としても有名なターメリック。
日本名のウコンの方が知られているかもしれません。
このターメリックに含まれるクルクミンにダイエットや脂肪を減少させる効果があることが報告されています。
まず肥満の被験者に対し、30日の食事療法と生活指導をおこなったところ、体重が1.88%、ウエストが2.36%、BMIが2.10%減少しました。
その後クルクミンを投与したところ、体重が4.91%、ウエストが6.43%に、BMIが6.43%と、それぞれの減少が促進されたとのこと(出展:Eur Rev Med Pharmacol Sci 2015; 19(21):4195-4202)。
この報告により、クルクミンにはダイエットをより効果的なものとする作用が示唆されました。
しかし、この試験ではターメリックではなく、クルクミンを用いておこなわれたものですので、その点はご留意ください。

4:そのひと振りがダイエットの味方に? 黒コショウ

調理の仕上げとしても使われることの多い黒コショウ。
肉料理の下ごしらえにも欠かせないスパイスですよね。
この黒コショウに含まれるピペリンに、脂質の代謝を促進させ体重を減少させる効果があることが報告されています。
マウスを①コントロール②高脂肪食投与③高脂肪食+ピペリン15mg/kg投与④高脂肪食+ピペリン30mg/kg)の4つグループに分けたところ、ピペリンを与えられた③④のグループでのみ体脂肪が減少し、特にピペリンを多く投与された④のグループで大きな減少が確認されたとのこと (出典:J. Funct. Foods . Vol.71, August 2020, 104011)。
今回の試験でマウスに投与され、効果の高かったピペリンの量(30mg/kg)を私たちが摂りたい場合、どれくらいの黒コショウを摂取する必要があるのでしょうか。
体表面積に基づいて計算すると、体重60kgの成人の場合ピペリンの摂取量は145.95mgに該当するそう。
黒コショウにピペリンは5~9%含まれるため、145.95mg摂取しようとすると、含有量が高い9%のものでも1日1.6gほどの黒コショウが必要となります。
料理のレシピなどでよく使われる「コショウ少々」が0.3~0.5g程度といわれているので、ピペリンを黒コショウで摂取しようとすると、かなり多めに振りかける必要がありそうです。
ピリ辛好きの方にはぴったりかもしれません。

5:抗酸化力が高いのもうれしい。美容にも良いシナモン

シナモンには、血糖値を安定させ、食欲と空腹感を減らす効果があるなどこれまでさまざまな効果が報告されています。
これらシナモンの効果について検証・解析された、システマティックレビューがありますのでご紹介したいと思います(出典:Clin Nutr. 2020 Jan;39(1):123-133.)。
レビュー内で検証された679件の記録のうち、主な結果についてご説明しますね。
786名の被験者に1日2g以上のシナモンを12週間投与した結果、体重が平均1.02kg、ウエストが2.4cm、BMIが0.51減少したとのこと。
この試験では、BMIが高い被験者の方がより大きな効果があったそうです。
2gというと小さじ1杯程度。
料理の味付けに使ったり、コーヒーや紅茶、ヨーグルトに混ぜたりして1日に摂取可能な量ですよね。
辛みのないシナモンは、食事にはもちろん、デザートや飲み物にも合うので、色々なメニューに追加しやすいのもポイントです。
また、このレビューの結論は、「シナモンの摂取は肥満対策に大きく影響し、シナモンは減量のサプリメントとして推奨できる」となっています。
これからは『シナモンダイエット』が流行するかもしれませんね。

ダイエットをサポートしてくれる可能性のある5つのスパイス。
実は、ご紹介した5つのスパイスすべてをふんだんに使用できる料理があるのですが、なんだかわかりますか?
お料理をされる方ならわかるかもしれません。
答えは、インドカレーです。
5つのスパイスに、お好みでコリアンダーやクミン、ガラムマサラを加えて鶏肉や野菜を炒め、水やスープ、トマト缶などを入れて煮込めば思っているより簡単にオリジナルカレーがつくれます。
暑い日にぴったりのメニューなので、是非お試しくださいね。
夏に向けて、体を引き締めたいと考えているあなた。
毎日の食事や飲み物に、スパイスを加えてみてはいかがでしょうか??

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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