ノモフォビアの影響がたるみや日焼けにも!?スマホの使い方見直してみませんか?

前回お話ししました、ノモフォビア(スマホ依存症)。
今回は、スマホを使い続けることで起こるさまざまなデメリットについてお話ししたいと思います。

え?! スマホの見過ぎで顔がたるむ? スマホ焼けする??


スマホを使用しているとき、あなたはどんな姿勢でしょうか。
1)首が背中よりも前に出るような形でうつむいている
→スマホを見ている姿勢のまま、内カメラで自分の顔を撮ってみましょう。
頬やあごのラインが重力によって引っ張られ、たるんで下がっていませんか?
その姿勢を続けていると、どんどんたるみが加速する可能性が!
首のシワもつきやすくなってしまいます。
スマホは下ではなくなるべく視線の位置まで上げ、顔の正面に持ってきて見るようにしましょう!
また、スマホを見ているときは表情筋をあまり動かさないので、特に口角周りの筋肉が使われず働きが弱まりがちに。
知らず知らずのうちに口元が「への字」になり、マリオネットラインがはっきりしてきてしまうことが考えられます!
家の中など、誰かに見られず一人でスマホを使うときは、「あ・い・う・え・お」と口を大きく動かすなど、表情筋のエクササイズをしながらするといいかもしれません。
2)猫背になっている
→スマホを見ているときは背中が曲がり、肩が内巻き、すなわち猫背になっていませんか?
猫背になっていると、それだけで下腹やひざが前に出て、胸やおしりは下がり、いつもの自分よりかなり老けて見えます!
また、猫背のままでいると腰痛や肩こりなどの原因にも。
背中を丸くしていると、背骨を通る神経も圧迫され、頭痛や内臓機能の低下などの深刻な症状にも発展しかねません。
頭頂が上から引っ張られているようなつもりでいると、立っているときも座っているときもまっすぐな姿勢でいられます。
座った時は背もたれを使わず、浅めに腰を掛けるのがコツです。
慣れないうちはちょっと辛いかもしれませんが、インナーマッスルも鍛えられるので、お腹もひっこんでくれるかも!
3)ブルーライトが肌にも影響
PCやスマホ使用時にかけるブルーライトカットメガネなども人気となることから、デジタルデバイスがブルーライトを発していることはご存知の方も多いと思います。
可視光線の中では380~500nmと、紫外線(UVA)に近い波長をもつブルーライト。
肌への浸透性が高いと考えられ、肌の乾燥や微弱炎症の原因となることが懸念されます。
フランスのニース大学の研究チームが、ブルーライトが肌に3か月以上も続く色素沈着を起こすことを報告しています(出典:Pigment Cell Melanoma Res. 2014 Sep;27(5):822-6)。
スマホから発生する微量のブルーライトが肌に与える影響はまだまだ分からない点も多いのですが、なるべく肌から遠ざけて使用したり、ブルーライトカット効果のあるフィルムを貼ったりして対策したいですね!
スマホ使用中は、『楽だから・・・』と、だらしない姿勢を取ってしまいがち。
その時の自分がどう見えるかを考えてみると、きちんとした姿勢でスマホが使えるのではないでしょうか?
そして肌のためにも使用時間には注意したいですね。

スマホは脳にも影響大! デジタル健忘症にスマホ認知症って何?

スマホは電話とは異なり、単なるコミュニケーションツールではありません。
知り合いの電話番号や誕生日を記録し、スケジュール管理もおこなってくれます。
分からないことがあればGoogleなどを使って簡単に調べることができます。
例えば「〇〇の首都はどこですか?」のような簡単な質問に遭遇したときでも、答えを思い出そうとするよりも先にインターネットで検索してしまう方が増えているのだとか。
サイバーセキュリティ会社のカスペルスキー社が2015年に英国のインターネット使用者におこなった調査によると、デジタルデバイスに頼るあまり、自分でものを覚えなくなる傾向が年齢・性別を問わず見られるそうです。
自分の配偶者の電話番号を覚えていた人はたったの49%しかおらず、特に若年層の53%は思い出す必要があることや知っておきたいことを自分で覚えるよりもスマホに保存しているとのこと。
同社はこれを「デジタル健忘症」と名付け、警鐘を鳴らしています。
(出典:The rise and impact of Digital Amnesia 2015,Kaspersky Lab with Opinion Matters)
また、韓国にある高麗大学のHyung Suk Seo博士は、RSNA(Radiological Society of North America:北米放射線学会)の第103回学術集会において、スマホ中毒と診断された若者(平均年齢15.5歳)の脳とそうではない若者の脳を検査し比較したところ、脳内の神経伝達物質が不均一になっているとの報告をしています。
Seo博士によるとスマホ依存症のグループでは、集中力や注意力が低下し、不安やうつの度合いが高くなり、不眠性や衝動性が強くなるとのこと。
他にも、スマホを使用する時間が長くなれば長くなるほど成績が低下するなどの報告もあり、スマホを使いすぎてしまうことやデジタルデバイスに頼りすぎてしまうことに対する危険性が示唆されています。
これらはスマホ認知症などとも呼ばれ、特に成長期の子どもたちへの影響が懸念されています。

とっても便利で、私たちが何かをするうえで強力な味方にもなるスマホ。
依存したり、頼りっぱなしになったりしてしまうのではなく、上手に付き合っていきたいですね。
本を用いた読書やトランプなどのカードゲームやボードゲーム、スポーツなど、昔ながらのアナログな趣味を持って、スマホから離れる時間をつくるようにしましょう。

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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