寒さが歯にしみる!知覚過敏対策について歯科医師の安部秀弘先生に伺いました!

寒いとお口のトラブルが増えがちに。
今回は、冬に多いトラブルの対策について一般社団法人日本口育協会理事長で歯科医師の安部秀弘先生に教えていただきました。

寒さが歯にしみる!知覚過敏対策について

冬は気温が低下すると共に水道水の温度も低下するので知覚過敏などの症状が出やすくなります。知覚過敏のほとんどがストレスによるくいしばりや歯軋りによるもので、歯周病を悪化させ将来の歯を失う主要な原因の一つです。ただ歯軋りやくいしばりに関しては自覚の無い方が9割以上です。歯が沁みたり治ったりを繰り返しているケースは歯軋りを疑い歯科医院を受診してナイトガードという保険で作れる歯軋り防止装置を作ってもらうことを推奨します。知覚過敏だけをとりあえず抑えたい方は知覚過敏抑制剤の入った歯磨き粉を使用すると緩和効果があります。

どうする? 年末年始の歯科トラブル

年末年始の歯科医院が休みの時は意外に歯のトラブルが起きやすいです。
それは餅などの普段食べない食材を使用し、歯や差し歯、詰め物などがとれてしまうったりするケースが増えるからです。もし銀歯などが取れてしまったら無理に戻さずにしておいた方が良いです。
前歯の差し歯などでどうしても付けておきたい時は人と会う時のみ付けて就寝時は外しておきましょう。寝てる時に外れて誤嚥する可能性があるからです。
もし虫歯で歯に穴が開いていて歯が痛む場合で、どこの歯科医院も休みのときは丸粒タイプの胃腸薬などに効能に「虫歯の痛み」があるものもあり、そういったものを薬局で購入して虫歯の穴に入れると痛みが和らぎます。虫歯の穴の中は細菌で一杯でこれが歯の中の神経や血管に感染して炎症を起こして痛みが出るので、薬の殺菌効果と鎮静効果によって炎症を和らげることが出来ます。
大きな痛みや不都合が無ければ歯科医院の休診日が終わってから受診されると良いと思いますが、歯の痛みと共に顔面や顎の下が見てわかるように腫れあがってきてる場合は歯科の休日診療所などを受診して必要に応じて口腔外科に紹介してもらいましょう。稀ですが蜂窩織炎などを起こし気管が圧迫されて死に至る場合もあります。

冬は乾燥しますが、お口の中が乾燥すると細菌が増え口臭や虫歯、歯周病の原因になります。風邪予防も含め加湿器などで部屋の湿度が下がらないように気を付けましょう。
そして年末や年始は歯科医院が休みになるだけでなく、急患などで混み合い予約が取れない場合があるので、常日頃から歯科医院で予防管理や点検チェックを受けておいて急なトラブルが発生しないように心掛けておくと良いでしょう。

[執筆者]

安部秀弘先生
一般社団法人日本口育協会理事長 歯科医師

[プロフィール]
国立新潟大学歯学部卒
JODA(日本口育協会理事)
AAMS(アメリカ応用筋機能学会講演者)
AAPMD(アメリカ医科歯科生理学学会講演者)
IPOS(国際小児矯正学会ボードメンバー)
日本口育協会では0歳からの口腔機能の発達に関する歯科関連のセミナーや資格制度を行っています。口腔領域の正常な発達は全身の健康に繋がっていきます。
口育協会には0歳からの虫歯や歯並びに関する管理ができる全国の歯科医院が加入しています。
お子様の口からの健康管理に興味のある方は下記HPアドレスよりお近くの歯科医院を探し相談をされてみてください。

一般社団法人日本口育協会ホームページ
https://www.oral-development-association.org/

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