カルシウムや鉄が豊富なオートミールはダイエットの味方!?上手な取り入れ方教えます!
「ダイエットにいい」
「腸内環境が整う」
「健康になる」
など、さまざまな理由から俄かに注目度が高まっているオートミール。
今日はオートミールの魅力に迫りたいと思います。
ダイエットにぴったり?! オートミールとは?
オートミールとは、燕麦(oat)を脱穀して加工し、食事(meal)として食べやすいようにしたもの。
日本ではあまり馴染みがありませんが、ミルクなどで煮てポリッジと呼ばれる粥状にした朝食を、洋画や海外ドラマなどで見たことがある方もいるかもしれません。
また、オートミールに砂糖や甘味料、植物油などを絡めて焼いたグラノーラは、近年日本でもポピュラーとなっており、食べている方も多いのではないでしょうか。
甘味や油脂を追加し、美味しく食べやすくしたグラノーラは、オートミールの高い栄養価を摂取することはできますが、糖分やカロリーも高くなりがち。
そのため、最近はオートミールそのものをアレンジして食べるダイエットや健康方法に注目が集まっているようです。
オートミールには、以下の3種類があります。
○インスタント・オートミール
お湯をかけるだけでポリッジになるように加工されたタイプ。
栄養価や甘味、風味などが添加された製品も多い。
○ロールド・オーツ
燕麦を蒸した後、調理がしやすいようローラーでつぶしたもの。
加熱してあるのでそのまま食べることも可能。
最もポピュラーなオートミール。
○スティール・カット・オーツ
燕麦をカットしただけのもの。調理に時間がかかる。
日本で目にするのは、インスタントかロールド・オーツが多いと思います。
こんなにすごい! オートミールの栄養価でもカロリーは……
続いて、オートミールの栄養価を見てみたいと思います。
まずは、食物繊維。
食物繊維量(g/100g)
出典:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
他の穀物と比較しても、かなり豊富なことが分かります。
食物繊維が豊富なイメージのある玄米の、なんと3倍以上の総食物繊維量とは驚きです。水溶性食物繊維(特にβグルカン)が多いのもうれしいところ。
お腹をスッキリさせたい方はぜひ摂取しましょう。
さらに、オートミールに含まれるβグルカンには、総コレステロールとLDL(悪玉)コレステロールを低下させることが報告されています。
(出典:Am J Clin Nutr. 2014 Dec;100(6):1413-21.)
コレステロール値が気になる方にもおすすめです。
続いて、ミネラルやビタミンについて見てみたいと思います。
ミネラル、ビタミン
出典:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ミネラルでは現代人が不足しがちなカルシウムや鉄が豊富なのは、女性にもうれしいですね。
他にもカリウムやマンガン、リン、銅、亜鉛などのミネラルも豊富です。
穀物なので、ビタミン類の含有量はあまり多くありませんが、ビタミンB群のB1、B5が含まれ、中でもビオチンは豊富。
ビオチンは、糖質・脂質・たんぱく質の代謝に関わる補酵素として働き、エネルギーをつくり出す手助けをします。
皮膚や粘膜の健康維持に働くこともわかっており、肌あれや湿疹、髪や爪のダメージが気になる方はしっかり摂っておきたい成分です。
さらに、オートミールは、穀物の中でもたんぱく質の含有量がトップクラス。
他の穀物と比較すると、糖質が少なくGI値が低い(白米:84、オートミール:57)ので、血糖値が気になる方にもおすすめできます。
食物繊維やミネラル、ビタミンB群でたんぱく質が豊富、グルテンフリーでGI値も低いとなると、パーフェクトな主食の様に思えますが、カロリーは350kcal/100gと、精白米342kcal/100gより若干高め。
高い栄養価は魅力的ですが、「食べれば痩せる!」というわけではないので注意しましょう。
オートミールの上手な取り入れ方
オートミールは水分があると膨らみ、食物繊維が多いので、満腹感が高い食材です。
一食分として30~40gを目安に、白米やパン、パスタなどに置き換えてみましょう。
お湯や熱いミルクを50gほど加え、数分置いておくと、食べやすい固さになるので、カレーや丼の具をのせれば、白米代わりに食べることができます。
スープなどに浸す場合は、そのまま入れればOK。
お茶漬けのもとにロールド・オーツ30g、表示通りのお湯をかけて数分置けば、簡単においしく食べられます。
間食や朝食には、「オーバーナイツオート」がおすすめ。
ヨーグルトにオートミールを入れ、一晩(数時間)置くと、オートミールは食べやすい固さに、ヨーグルトはギリシャヨーグルトのように固めになっています。
バナナやイチゴなどのフルーツやナッツを足したり、ハチミツをかけたり、ココアやシナモンを振ったりして、お好みでいただきましょう!
オートミールは、あまり味がなくくせもないため、味付けをきちんとすれば、とても食べやすい食材です。
食事としても、デザートとしてもアレンジが豊富なので、お好きな食べ方を探してみてくださいね。
日々の食事に上手に取り入れ、キレイと健康の味方にしましょう!
[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]