歯磨きに自信ありますか?オーラルケアの最重要項目!正しいブラッシング法教えます

「明眸皓歯(めいぼうこうし)」や「朱唇皓歯(しゅしんこうし)」という言葉を聞いたことはありますか?
ちょっと耳慣れない、難しい言葉ですが、どちらにも「歯」という漢字が使用されているため、歯にまつわる言葉だということはなんとなく予想がつくかもしれませんね。
「明眸皓歯」は明るく澄んだ瞳と白く輝く歯、「朱唇皓歯」は赤く艶やかな唇に白く輝く歯のことで、どちらも美人を表す言葉です。
前者は古代中国の皇后、楊貴妃を表した言葉だといわれており、昔から歯の美しさが重要視されていたことが分かります。
歯は、ビューティを考える上で、とても大切なポイントなのです!

オーラルケアの最重要項目:歯みがき


そんな歯のケアのために最も大切なこと・・・それは『歯みがき』です。
「歯みがき? そんなの、毎日してるけど・・・」
そう思われる方もいらっしゃるかと思います。
ですが、きちんと歯を磨けていますか??
歯みがき粉のついた歯ブラシで、全体を軽くなでるだけで、磨いた気分になっていませんか?
クール感の強いマウスウォッシュを使っただけで、口内がきれいになったと思っていませんか?

歯みがきをする上で、最も大切なのはブラッシングです。
子どものころに習った方も多いと思いますが、もう一度、正しいブラッシングについて、復習してみましょう!

正しい歯みがきの要!ブラッシング方法について

まずは歯ブラシの握り方です。
グーの手でぎゅっと握るのではなく、ペングリップ(鉛筆の持ち方)で持ちましょう。
ブラッシング圧は150g~200g程度が良いとされています。
力の入れ過ぎは歯や歯茎のトラブルの元。
自宅のキッチンに調理用の計りがある方は、一度歯ブラシで押してみて、力の入れ具合を計ってみるのもいいかもしれません。

次に、ブラッシング方法です。
ブラッシング方法はさまざまですが、よく用いられる4種類について、歯垢除去効果の高いとされる順にご紹介したいと思います(出典:日歯周誌 Vol.18(1) p13-31(1976))。

1)フォーンズ法:歯をかみ合わせて円を描くように磨きます。
歯垢除去効果が高い上、小さなお子さんでも取り組みやすい磨き方です。
2)スクラビング法:歯ブラシを歯に直角に当てて、小刻みに動かし磨きます。
奥歯の裏側や歯と歯の間など、磨きにくいところの歯垢も取ることができます。
むし歯予防に効果的な磨き方です。
3)ローリング法:歯茎から歯の先に向かって回転させるように磨きます。
歯の清掃と歯茎のマッサージをおこなうことができます。
4)バス法:歯と歯茎の境目に、45℃の角度でブラシを当て、左右に細かく動かして磨きます。
歯垢を取り除くだけでなく、歯茎のマッサージ効果もあります。
歯周病予防に効果的な磨き方です。

フォーンズ法・スクラビング法に関しては、歯ブラシの毛先を歯の表面の90℃に当てるため、しっかりと歯垢を落とせると考えられるそうです。
また、歯ブラシの形状や部位によっても、歯垢除去効果の高いブラッシング方法は変わるので、いくつかの方法を組み合わせるのがポイント。
自分できちんと歯みがきができる方は、フォーンズ法とスクラビング法を組み合わせて歯垢を落としつつ、ローリング法やバス法で歯茎を適度にマッサージしてみるのが良いでしょう。
ただし、歯茎に刺激を与えすぎると歯茎が下がる原因となる可能性も報告されているので、やり過ぎには注意が必要です(出典:日本臨床歯周病学会会誌 Vol.38 №2(2020))。
フォーンズ法しかできない小さいお子さんには、歯と歯の隙間などの細かい部分の仕上げ磨きを、スクラビング法などを用いて、大人がしてあげると良いでしょう。

磨く時間は、最低3分、目標5分でがんばりましょう!
磨いたつもりでも実は磨けていない、歯垢が溜まりがちなポイントは、
・歯と歯の間
・歯と歯茎の境目
・奥歯にある歯の溝

の3つで、これらは3大プラークゾーンと呼ばれています。
特に意識してしっかりと磨きましょう!
また、通常の歯みがきだけではどうしても取りきれない、歯間の汚れ対策には、デンタルフロスや歯間ブラシの使用をおすすめします。

白く輝く美しい歯は、笑顔に自信をプラスしてくれます。
素敵な笑顔のためにも、毎日のオーラルケアをしっかりとおこない、あなたのビューティ度をよりアップさせましょう!

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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