[前編]ホワイトニング興味があるけどできない人もいるってホント?歯科医師に聞いてみた!
いつかはやってみたい歯のホワイトニング。
今回はホワイトニングの種類や、意外と知らない、施術を受けられない人などについて、千葉センシティ矯正歯科の院長である石川宗理先生にお話を伺いました。
歯が黄ばむ・白くなくなる理由と原因
実は、歯が白さを保てなくなる理由はさまざまです。
1)食べ物、飲み物、タバコ:一般的にみなさんが想像する「黄色い汚れ」
俗にいう「ステイン」がこちらにあたります。
2)加齢によるもの:歯の表面を覆っているエナメル質が加齢とともに少しずつすり減っていき薄くなる反面、歯の内側の象牙質は厚くなっていくことが原因です。
歯の表面のエナメル質(半透明)の内側にある象牙質が「黄色い」ため歯が黄ばんで見えます。
3)抗生物質による黄ばみ:永久歯が生え変わる頃までの子ども(0-12歳頃)が抗生物質である「テトラサイクリン」を服用することによって副作用として歯の変色が起きることがあります。
4)歯の神経を取っている:(失活歯、歯髄壊死)場合
歯の神経が死んでいる、神経を虫歯によって取っている場合、血液供給が遮断されることで歯の内側から少しずつ黒くなってしまうことが原因で起こります。
または歯の中に虫歯や神経の組織の一部が取り残されており、その残された組織が変色してきて黒く透けて見えることがあります。
上記が原因で歯が変色している場合は、後ほど説明するウォーキングブリーチで歯の色を改善することが可能です。
4つのホワイトニングの種類について
ホワイトニングの方法としては、主に4種類あります。
1)オフィスホワイトニング:歯科医院内で歯科医師または歯科衛生士によって行われるホワイトニング施術です。
歯に薬剤を塗布し光を照射することで効果を発揮させます。
2)ホームホワイトニング:専用の薬剤を塗布したマウスピースを装着し、自宅でも進められるホワイトニング施術です。
薬剤は歯科医院でのみ取り扱いされています。
3)デュアルホワイトニング:オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用しておこなうこと。より早く白くしたいという方にはこちらがおすすめ。
4)ウォーキングブリーチ:神経を抜いた歯の変色に対して、神経が入っていた空洞(髄空内)に薬剤を入れることにより歯の内側からホワイトニングをする方法です。
一般的に、オフィスホワイトニングの方がホームホワイトニングよりも短期間で歯を白くさせることが可能です。より早く白くしたいという方はオフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせるデュアルホワイトニングがおすすめです。ホワイトニングは健康保険の適用はできず自費診療のみの対応となります。
ホワイトニングを受ける際の注意・・・施術を受けられない人も??
ホワイトニングに使用する薬剤は天然の歯に効果を発揮するもので、人工素材には効果が出ません。
[人工素材]
被せ物、差し歯、詰め物などに使われるプラスティックやセラミックなど
したがってホワイトニングをした結果、天然歯と人工歯の色の違いが目立ってしまうことがデメリットとして挙げられます。
そのため、前歯などに人工素材を装着している、治療をした経歴がある方はホワイトニングをおこなう前に担当医と相談し治療の手順を決めてから施術をします。
場合によってはホワイトニングを受けられない場合もあります。
・妊娠中の方・授乳中の方
ホワイトニングで塗布する薬剤は、基本的に体内に入り込んでも人体には害はありませんが、臓器や抵抗力の未熟な赤ちゃんに対して絶対影響が出ないともいえません。
そのため妊娠中はもちろん、授乳期もホワイトニングの施術は控えた方がよいでしょう。
・無カタラーゼ症の方はホワイトニングを受けることはできません。
※無カタラーゼ症:ホワイトニングの主要薬剤である過酸化水素を分解し、無毒化できる「カタラーゼ」が先天的に欠損している染色体劣性遺伝疾患です。
上記の理由から絶対禁忌となります。
・知覚過敏・虫歯・歯周病の方
知覚過敏の箇所や、虫歯や歯周病などの症状が現れている箇所は薬剤がしみて痛みが生じる場合があります。
上記の場合は先に治療してからホワイトニングの施術を受けることをおすすめしています。
また歯にクラック(ヒビ)や咬耗(歯が歯ぎしりなどですり減っている状態)がある方も薬剤がしみやすかったりします。
この場合は施術中しみにくくなるように前処置を行なってから、ホワイトニングを行います。
こんなにたくさん!ホワイトニングを受けるメリットについて
・口元から白い歯がみえるため歯を見せて笑う回数が増える
・印象的な笑顔を手に入れることができる
・清潔感がでる
・見た目の印象が変わる
・笑顔が増えることによって明るくなったと言われる
メリットはあげるとキリがないですが、とびっきりの笑顔で歯が白いととても印象的ですよね。
[執筆者]
石川宗理先生
千葉センシティ矯正歯科 院長
2020.2021年度 invisalign プラチナエリートプロバイダー
2021.2022年度 invisalign ダイヤモンドプロバイダー
北原学院千葉歯科衛生士専門学校非常勤講師
[プロフィール]
歯学部卒業後、矯正専門のドクターとして、多数の歯科医院、医療法人でさまざまな患者と向き合ってきました。
今年の6月には千葉で自身の医院である千葉センシティ矯正歯科を開業。
歯並びは口元の美しさに直結します。矯正治療を通じて皆様の素敵な笑顔と、健康にご協力できることを心より願っております。
千葉センシティ矯正歯科ホームページ
https://chiba-kyousei.jp/