女性ホルモンが歯に影響するって本当?定期的なケアであなたのステキな笑顔を守りましょう

なんとなくおざなりにしてしまいがちな歯科医院への通院ですが・・・行くべきときに行かないと、後悔するかも?
今回は、大人の歯科検診について、歯科医師で医療法人メディスタイル理事長の徳永淳二先生に伺いました。

しっかり受けよう、歯科検診


若い頃からのケアは、健康な⻭を守ります。そして歯は⼀⽣の『たからもの』。
若いから⼤丈夫、⾃分は⼤丈夫と思っていませんか?
⻭を失った⽅や、経済雑誌のNo.1 として掲載されたこともある人生における後悔が、
「若い時にちゃんと⻭医者に⾏っていれば良かった」
だというのはご存知でしょうか?
⻭科検診を受けることで、早期発⾒・早期治療に繋がり、最終的にコストも最⼩限におさえられます。
痛みを感じる頃になると、ひどくなっていて、治療に時間がかかるばかりか治療費もかさんでいきます。
⾍⻭や⻭周病は、残念ながら放っておいても治らないですし、気付かないうちに進⾏しますので、定期的なチェックが必要です。
しみる」「ちょっとした違和感」くらいでもチェックした⽅が良いでしょう。思わぬ病気が隠れていることもあります。
また、⾍⻭や⻭周病は⼝臭の原因にもなります。
⾃分の⼝臭は⾃分では慣れていて気付きにくいので、⻭医者さんでチェックすると良いでしょう。
⼝臭の原因が、⼝からなのか、⿐や喉からくるのか、また全⾝の病気が隠れていることもあります。

若い⼈も⻭周病に注意が必要!!⻭周病は、中⾼年だけの病気!?

⻭周病は細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。
⻭と⻭茎の境⽬など、清掃が行き届かない場所がある、そこに多くの細菌が停滞(⻭垢の蓄積)し、⻭周病が進む原因となります。
細菌の集団である⻭垢は、毎⽇の適切なブラッシングによって、ほとんどは除去することができます。
ただ毎⽇のブラッシングで取りきれない⻭垢は⻭⽯となり、⻭ブラシで除去ができなくなります。
それが停滞したままになると、⻭茎は⾚く腫れてしまい、⻭ブラシの時に出⾎もするようになります。
実は、歯茎からの出⾎は「⻭周病の原因菌がそこにあるよ」「⻭周病が進⾏しているよ」と貴⽅にサインを出しているのです。
⻭周病の原因菌は、⻭周ポケット内に存在して酸素を好まない菌です。
⼈の⼿を加えないと取り除けないため、取り除いてあげる必要があります。
そこで貴⽅のお助け隊になるのが、⻭科衛⽣⼠です。
⼥性は、⼥性ホルモン(エストロゲン)が影響することで、ある特定の⻭周病原細菌の増殖を促すこと、また⻭茎を形作る細胞がエストロゲンの標的となることが知られています。 ホームケアでは、取りきれない⻭垢(細菌の塊)や⻭⽯を⻭科医院で除去することで、お⼝の環境を整える、お⼝の細菌数を減らすことにつなげられるのです。
キレイな⻭茎は、サーモンピンクの引き締まった⻭茎になります。
⾚⿊い⻭⾁より、健康的なピンク⾊の⻭⾁を守りましょう。

継続は⼒なり、キレイな⻭茎を守れるのも貴⽅⾃⾝!!


⻭茎がキレイに加えて、ホワイトニングでさらに⻭を⽩くすることで、肌のトーンも上がり ステキな笑顔で笑いたくなります。
プロの⼿をかりながら、健康的な⻭や⻭茎を維持しながら⽣涯⾃分の⻭でご飯を⾷べることができるという喜びを感じてほしいです。
もうひとつ⼤事なのは、⻭列矯正です。
適切な歯列矯正をおこなうことは、全⾝の⽼化を防いで、⼈⽣が変わるといっても過⾔ではありません。
実は、⻭並びを整えると咬み合わせも良くなり、⾷⽣活が改善し⽣活習慣病のリスクが下がると考えられています。
何といっても、歯並びが良くなると顔のバランスが整います。
そして、女性にとっては気になる、シワのできかたも変わってきます。
お⼝の健康は⽼化を防ぎ、全⾝の病気を予防することに役⽴っています。
逆にいえば、お⼝の不健康は、全⾝の⽼化を早めていくでしょう。
⾒た⽬も全⾝の健康も⼤事にしながら、毎⽇を健康に過ごすためには、⻭科医院への定期検 診が⼀番の近道ではないでしょうか。
さあ、⼈⽣ 100 年時代のパートナー、頼れる⻭科プロフェッショナルを探しに⾏きましょう。

最後にあなたの⽣活チェックをしてみてください。
1つでも当てはまる⽅は、⻭科検診をおすすめします
□ いつもダラダラ⾷べている(常に⼝の中に⾷べ物がある)
□ ⻭ブラシは最低⽉1回交換している
□ ストレスがたまっている
□ くいしばり・⻭ぎしり・噛みしめがある
□ 朝起きて顎が痛い
□ 痛みがないと⻭科医院へ行かない
□ ⻭ブラシをしない⽇がある
□ 早⾷いだ
□ ⼝で呼吸をしている
□ ⼝の中が乾く
□ 朝起きて⼝臭が気になる・ネバネバしている
□ タバコを吸っている
□ ⾷事や睡眠が不規則である
□ かたい⾷品はあまり⾷べない
□ 清涼飲料⽔をよく飲む
□ ⽢いお菓⼦をよく⾷べる

あなたに合うのは?歯科医院の選び方

⻭科医院には、⼤きく4つのタイプがあります。
1)さまざまな治療をワンストップで総合的に診療をおこなう医院
2)専⾨的な治療をおこなう医院(⻭列矯正、⻭の根管治療、⼩児⻭科専⾨、訪問⻭科専⾨など)
3)⾃費診療をおこなう総合型⻭科医院
4)大学病院

従来からある1)は、いわゆる街の⻭医者さんです。ドクターが1~2人という小規模でアットホームなところから、ドクターが4~5人位という大規模でドクターや歯科衛生士を指名できるところまでさまざまです。HPで特徴を調べると良いでしょう。
最近は、2)の専⾨的な治療をおこなう⻭科医院が増えてきました。特に、⻭を残すために根管治療といって顕微鏡を使い⻭の根の治療を⾏う医院や、医院の内装もスタッフも⼦ども向けにつくられている⼩児⻭科専⾨医院は、その専⾨性から注⽬されています。「食べるを支える」という摂食嚥下リハビリテーションをおこなう訪問診療も注目されています。
さらに、多様なニーズに応えるべく専⾨的かつ総合的な⻭科診療を⾏う3)の⾃費診療を中心とした医院は、都⼼部だけでなく郊外でも増えつつあります。
4)の大学病院は、基本的には、地域の歯科医院から紹介されて行くところです。
ご⾃分に合った⻭科医院を探して、ご⾃⾝の健康のために末永いお付き合いをされることを願っています。

[執筆者]

徳永淳二先生
医療法人メディスタイル理事長

[プロフィール]
東京医科歯科大学大学院地域・福祉口腔機能管理学修了。
画家の母を持ち、芸術に親しみながら医学を学び歯科医師となる。
気候変動や環境問題への関心が深く、元気で明るい未来には、アートと医学の融合が必要だと信じて活動をしている。
医療法人メディスタイルの理事長として、神奈川県で逗子メディスタイルクリニックを運営、地域のみなさんの“美しく健康な生活”を医学の力でサポートすることを目指す。

医療法人メディスタイルホームページ
https://medi-style.jp/

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