敬語を使いこなすには?ポイントと基本パターンをお教えします。

「敬語の使い方に自信がある!」「敬語は任せて」という方は少ないのではないでしょうか?
尊敬語、謙譲語、丁寧語と3つもある上、二重敬語・バイト敬語など、誤用とされるものも多く、こんがらがってしまいますよね。
今回は、ベテラン社会人でも難しい「敬語」について株式会社宙の代表の栗栖佳子さまにお話を伺いました。

敬語のポイントは?

「敬語は難しい」「敬語が苦手」と思い込んでいる人は多いのではないでしょうか?
特にバイト敬語(間違った敬語)、二重敬語、謙譲語と尊敬語の混同等、多くの人が悩むポイントです。
お客様や目上の方に対しても堂々とコミュニケーションができるように、敬語の種類と、よくある間違い敬語と正しい表現をご紹介します。
さまざまなシーンを思い浮かべながら、正しい表現を何度も声に出して練習してみましょう。
敬語を口癖にしてしまうことで、苦手意識から解放されて言葉以外の表情にも余裕が出てきます。
敬語は「型」。
よく使う基本パターンを覚えておくことをおすすめします。

そもそも「敬語」とは?

敬語は、相手に敬意を示すための言葉の使い方です。
敬語を正しく使うことで、相手に対して丁寧で礼儀正しい印象を与えます。
敬語は難しそうに見えますが、シンプルに考えれば使いやすくなります!
順番に見ていきましょう。
1)尊敬語:相手を立てる(相手の動作や状態を敬う)
目上の人やお客様の行動を話すときに使います。
「お~になる」「~れる・られる」などの形になります。
2)謙譲語:自分を下げる(自分や身内の行動をへりくだる)
自分(または身内)の行動をへりくだって表現することで、相手を立てる。
「お(ご)~する」「~させていただく」などの形になる
3)丁寧語:言葉を丁寧にする(です・ます・お~・ご~)
誰に対しても使える、基本の敬語。
普通の言葉に「です・ます」をつけるだけでもOK。

敬語の使い分け表

覚えておきたい、敬語の使い分け。
よく使われる言葉をピックアップしましたので、きちんと覚えているか、確認してみましょう。

言う
尊敬語(相手を立てる) おっしゃる
謙譲語(自分を下げる) 申し上げる
丁寧語(です・ます)  言います

聞く
尊敬語   お聞きになる
謙譲語   伺う/承る
丁寧語   聞きます 

見る
尊敬語   ご覧になる
謙譲語   拝見する
丁寧語   見ます

行く
尊敬語   いらっしゃる/おいでになる
謙譲語   伺う/参る
丁寧語   行きます

来る
尊敬語   いらっしゃる/お越しになる
謙譲語   参る
丁寧語   来ます

いる
尊敬語   いらっしゃる
謙譲語   おります
丁寧語   います

する
尊敬語   なさる/される
謙譲語   いたす
丁寧語   します

食べる
尊敬語   召し上がる
謙譲語   いただく
丁寧語   食べます

飲む
尊敬語   召し上がる
謙譲語   いただく
丁寧語   飲みます

知っている
尊敬語   ご存知だ
謙譲語   存じ上げる
丁寧語   知っています

会う
尊敬語   お会いになる
謙譲語   お目にかかる
丁寧語   会います

借りる
尊敬語   お借りになる
謙譲語   拝借する
丁寧語   借ります

あげる
尊敬語   おあげになる
謙譲語   差し上げる
丁寧語   あげます

もらう
尊敬語   お受け取りになる
謙譲語   いただく
丁寧語   もらいます

いかがでしたか?
よく使う言葉だけでも覚えておいて、まずは使うことに慣れてみましょう。
言葉はトレーニング。
使えば使うほど身につき、上手になりますよ。

[執筆者]

栗栖佳子
株式会社宙代表取締役
アンガーマネジメントファシリテーター・アンガーマネジメントアドバイザー

大学卒業後、人材サービス会社で法人営業およびコーディネーターとして1万人以上の採用・面接・キャリアカウンセリング並びにスタッフや部下の人材育成に取り組む。
2009年にビジネスコーチとして、株式会社宙を設立。
コーチング、アンガーマネジメントなどのコミュニケーション研修の他、世界一幸福度が高いとされる北欧の教育プログラムや、LEGO®SERIOUS PLAY®メソッドと教材を活用したファシリテーターとしてオリジナルメソッドを活用し、社員や管理職の意識改革、組織風土改革の研修やセミナー、講演活動に取り組む。
また、3人の子どもを育てながら働いてきた経験から、ワーク&ライフマネジメント、女性のキャリアアップ、行政・教育関係からの依頼も数多い。

株式会社宙
http://kurisu-sora.com/

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