[5]将来に向けて資産形成したい!NISAやiDeCoに挑戦したいけど、どうやって銘柄を選べばいい?今だから聞きたい「お金」のはなし
将来に向けて資産形成したい!
NISAやiDeCoに挑戦したいけど、どうやって銘柄を選べばいいの?
若いうちから知っておきたい、お金の基本について、くらしサポート代表の木村隆紀さまにお話を伺いました。
ここまでNISAとiDeCoという制度について説明してきました。
それではどのようなどのように資産形成していくのが良いのでしょうか?
わかりやすいように具体的な5つのステップを提案します。
[STEP1]セーフティネットをつくる
まずは、失業、怪我等の緊急で収入が止まることに備えて最低6か月は生活できる分の預金(100~200万円程度)を貯めます。
ここまでNISAとiDeCoを解説してきたので意外かもしれませんが、今までお話してきた制度は、リスクの伴うものです。
まずはセーフティネットとして6か月分の生活費の確保をお勧めします。
もし、勤め先に財形などの制度があれば、金利が良いと思いますので一部そちらに回すのも検討しましょう。
財形に関しては会社が傾いたときや退職した際どうなるかの確認もされた方が良いかもしれません。
もし財形等が無い場合は、少額から積立NISAを始めるのも良いでしょう。
後述のとおり、コツコツでも積立てることによって時間リスクが分散させます。
出来れば、少しだけでも米ドル等の外貨を組み入れるのも良いかもしれません。
冒頭の通り、日本で物価が上がっていますが、それは為替の影響もありますし、海外の物価高の影響もあります。
為替変動や物価の変化に乗り遅れないように少しだけでも組み入れてはどうでしょうか?
初心者であれば積立銘柄は、長期的には安定している日本国内、海外や全世界の投資成果を評価する基準に連動したインデックス投信も候補となりやすいかもしれません。
[STEP2]奨学金がある場合&持ち株会のすすめ
もし、学校の奨学金等の返済もしていても無理はよくありませんが月々の給与の5%でも良いので、返済に追加で積立NISAに回すのはいかがでしょうか?
また勤めている会社の業績が良ければ、持株会も検討しましょう。
持ち株会は従業員の自社株式取得にあたり、会社が拠出金の給与控除、奨励金の支給などによって金銭的に優遇されていることが多いです。
定額ずつ給与天引により購入するので、あまり意識しなくても財産形成できるというメリットもあります。
[STEP3]ついに本格的な投資開始!
奨学金等の借金の返済が終わったら、返済分を積立NISAや持株会等、一般NISA(成長投資枠)に回していきます。
投資がうまくいき利益が上がってくると、どんどん投資の資金を追加したくなってしまうかもしれません。
お金をいつもより多く使ってしまい、投資に回す分がない月もあるかもしれません。
しかし、このような場合でも、STEP1で貯めたセーフティネット用の預貯金は、絶対に投資に回さないことが大切です。
[STEP4]タイミングによっては積立NISAの売却も検討して
相場は良いときもあれば、そうでないときもあります。
また、結婚や出産、子育てなどにかかる費用により、まとまった現金が必要となることもあります。
あらかじめ、積み立てNISAや一般NISA(成長投資枠)の運用目標(例えば5~7年で年利5%)を自分で立ておき、ある程度目標が達成したら、売却も考えましょう。
[STEP5]再び積立新NISAを始める
NISAは売却したらそこで終わりではありません。
STEP3のように、投資をおこなえるタイミングが来たら、再度積み立てを始めましょう。
金融商品に慣れてきてある程度余裕ができたら成長投資枠を増額させるのもよいかもしれません。
老後等の国民年金、厚生年金、(制度があればDBとDC等)も確認し、もう少し老後の年金を手厚くしたい場合は、iDeCoも検討します。
年1回送付される「ねんきん定期便」には将来受け取りが見込める年金額の記載があります。
そちらや税控除を確認しながら進めていきましょう。
いかがですか?
投資を開始するイメージが沸いたのではないでしょうか。
さて、投資をするにあたっては、やはり気になるのがリスクです。
次回は、投資に関わるリスクと、リスクヘッジについてお話ししたいと思います。
[執筆者]
木村 隆紀(きむら たかのり)
シニア・経営者向けファイナンシャルプランナー(FP)
屋号は「くらしサポート」。
人々が充実した人生を送れるコンセプト「未来志(史)」を提唱し、複眼を持ち中立客観性の高い視点から「お金」、「モチベーション」、「食」を通じ人生に伴走するサポートをしております。
主な事業はくらしとお金の相談(iDeCo・NISA等)、ライフプラン作成、終活、相続、事業継承支援。
産業カウンセラー取得実績があり、企業の人事採用面接や、製品企画や営業、世界34か国訪問経験もあり。
介護と育児を契機に独立。
趣味はスポーツ観戦と将棋観戦、ボードゲーム、ときどき料理。人々の応援時にアドレナリンが出てきます。
エコノミストの取材を受けました。
「未来志(史)」づくりで充実のシニアライフ