【前編】あなたにもあてはまるかも?寒さが増す時期にツラくなる肩こりや腰痛の意外な要因と対策について伺いました。

肩こりや腰痛に悩んでる方は、老若男女問わず多いもの。
どうして違和感や痛みが起こるのでしょうか?
今回は、肩こりや腰痛が起こりやすい人の特徴と、関連の深い内臓下垂について治療院「R&-ランド-」のプレミアム治療家として活躍される齋藤彰裕先生にお話を伺いました。

肩こりや腰痛が起こりやすい人の6つの特徴とは?!

肩こりや腰痛は全世代に多い症状です。
若いと関係なさそうと思われがちですが、20代や30代と若い世代でも多く、中には10代の頃から悩まされてる方々もいます。
また普段から感じる肩こりや腰痛が、寒くなるとよりツラくなる、そんな方々も多いとおもいます。そこには意外な要因が隠れています。
例えば自分の身体を思い起こしてみて、次の項目に一つでも当てはまるなら、その意外な要因が関係してるかもしれません。
1)体温が低い
2)手足などの冷え
3)便秘気味である
4)生理痛がツラい
5)呼吸が浅いと感じる
6)お腹がぽっこりしている

6つの症状に当てはまるものはありますか?
そして、上記6つの症状とも関連がある意外なものがあります。
それは、内臓下垂です。
そしてこの内臓下垂が普段から感じる肩こりや腰痛だけでなく、体が冷えることでよりツラくなることにも大きく関係しています。

内臓下垂とは

そもそも、内臓下垂とはどういうことなのでしょうか?
内臓下垂とは文字通り、内臓が普段あるべきところより下に落ちてしまう症状です。
内臓下垂というと聞き慣れない言葉ですが、胃下垂というのは聞いたことがある方も多いでしょう。
この胃下垂も、胃があるべきところより下に落ちるいわゆる内臓下垂のひとつです。
内臓下垂は古くから海外や日本で医学的にも研究されており、多くの報告があります。
胃や腸などの内臓が下垂し働きが低下することによってさまざまな症状へと繋がります。
例えば、腸の動きが低下することで便秘にも繋がります。
また腸は摂食時に熱を産生する臓器ですが、下垂によりその熱が十分に産生されないので体温が低くなり、末端の手足に熱が行き届かず手足が冷える要因ともなります。

内臓下垂の女性への影響とは

内臓下垂の影響は、冷えだけではありません。
冷えて緊張した胃腸は、その下にある骨盤の中の臓器を圧迫することにもなります。
女性では子宮や卵巣がありそれらを圧迫することで重い生理痛や子宮脱などの婦人科系の疾患にも繋がる要因となります。
また胃は横隔膜の真下にあります。
横隔膜は肋骨と背骨、胸骨で構成される胸郭という肺や心臓がはいる胸の空間の底になっています。
胃腸が下垂し横隔膜に引っ張られる力が加わると、胸郭にも重さがかかり呼吸にも影響があります。
これらからも想像できるように、胃や腸が下垂することで、その臓器だけに留まらず上下に隣接する臓器にも影響するのが内臓下垂なのです。
また胃腸など内臓は、自律神経の中でも副交感神経が働くことで活発になります。
下垂して緊張状態になると副交感神経の働きも低下して、自律神経のバランスが崩れることにもなります。

今回は、肩こりや腰痛が起こりやすいタイプの6つの特徴と、さまざまな影響を与える内臓下垂についてお話ししました。
次回は、姿勢や改善方法についてお話ししたいと思います。

[執筆者]

齋藤 彰裕 先生
柔道整復師(国家資格)取得

柔道整復師として、宝塚医療大学での講師、同大学治療院での施術経験を経て現在は 大阪の堺筋本町で『整復サロンTSUNAGI』を運営。
「人生を薔薇色に変える整復の魔術師」として、人のあるべき姿に戻すべく、優しくかつ的確に全身を手当てし、多くの方の機能美の再現を目指した施術をおこなう。
過去には医療大学で講師をした実績もあり、解剖学・生理学・物理学に基づいた丁寧な説明で、感性と理屈の両方の視点を重視している。
元気な人をより元気にするを理念に、全国各地へ出張整復や講座などを開催しつつ、治療院「R&-ランド-」(治療院RAND)(東京都品川区)のプレミアム治療家としても活動中。

治療院「R&-ランド-」(治療院RAND)
運営:株式会社アッティ
   代表取締役CEO梁燦久(リャンチャング)
https://rand.atti-daihyo.com/

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