ボトックスで歯ぎしりを改善?デンタルエステについて歯科院長横引先生にお伺いしました

最近は「デンタルエステ」が広がりつつあり、歯科医院でも「きれい」と「健康」を両方大切にする新しい取り組みが行われています。
その中でも注目されているのが、ボツリヌス治療(ボトックス治療)です。
今回は、ボツリヌス治療(ボトックス治療)について、ヨコデンタルクリニックの院長で歯科医師の横引良評先生にお話を伺いました。

ボツリヌス治療(ボトックス治療)とは?

「ボトックス」というとシワや小顔のための美容治療を思い浮かべる方が多いと思いますが、実は歯科では歯ぎしりや食いしばりの改善に使われています。
「ボトックス」とは「ボツリヌス毒素」という天然由来のたんぱく質を使った薬のことで、歯科では噛むときに使う「咬筋(こうきん)」というあごの筋肉に注射し、筋肉がガチガチに働きすぎないようにコントロールすることで、歯やあごへの負担をやわらげます。

ボツリヌス治療(ボトックス治療)のメリット

歯やあごを守れる
歯ぎしりや食いしばりにより強い噛みしめから歯のすり減りや欠けを防ぎ、歯やあごの将来のトラブルを減らします。
あごや体が楽になる
あごのこわばりやだるさが軽くなり、人によっては頭痛や肩こりも楽になることがあります。
フェイスラインがすっきり
筋肉のハリが落ち着くことで、エラの張りがやわらぎ、小顔効果が期待できる方もいます。

ボツリヌス治療(ボトックス治療)のデメリット・注意点

効果はずっと続くわけではなく、3〜6か月ほどで少しずつ弱まるため、定期的な治療が必要です。
稀に内出血や腫れ、頭痛などの副作用が起こる場合がありますが、ほとんどは一時的なものです。
妊活中や妊娠中の方(パートナーも含む)・授乳中の方、神経筋疾患のある方は施術を受けられない場合があります。
また、歯並びやかみ合わせが原因で歯ぎしりが起きている場合には、別の治療が必要になることもありますので、必ず歯科医師と相談することが大切です。

デンタルエステとしての新しい選択肢

デンタルエステは「見た目の美しさ」と「口の健康」をどちらも大切にする新しい考え方です。
ボツリヌス治療はその代表的なメニューの一つで、歯やあごを守る医療でありながら、フェイスラインをきれいに見せる美容効果もあるのが魅力です。
「朝起きるとあごが疲れている」
「歯ぎしりが気になる」
「歯も守りたいし、フェイスラインもすっきりさせたい」
そんな方にとって、ボツリヌス治療は新しい選択肢になるでしょう。
気になる方は、まずは歯科医院で気軽に相談してみてください。

[執筆者]

横引良評先生
ヨコデンタルクリニック院長
歯科医師・社会福祉士・介護支援専門員

1988年生まれ、広島県出身。
2023年に千葉県佐倉市ユーカリが丘・四街道地区にヨコデンタルクリニックを開院。
保険治療からホワイトニング・マウスピース矯正・ワイヤー矯正・審美歯科・インプラント・義歯(入れ歯)・摂食嚥下リハビリテーションなど幅広い治療を提供している。
趣味は、サッカー・フットサル・ラーメン屋めぐり・温泉めぐりなど。

ヨコデンタルクリニック
https://yoko-dental.jp/

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