脇役「みょうが」には主役級のパワーがありました!熱い夏も「キレイ」に乗りきろう!
ショウガの仲間であるみょうがは、独特の辛味と香りがあるため、メインの引き立て役になることが多く、好き嫌いもはっきり分かれやすい野菜といえるでしょう。
そのため、「冷奴や素麺には欠かせない」しょっちゅう食卓に上る」という“みょうがスキ派”と、「香りが好きじゃない」「辛いから食べられない」という“みょうが苦手派”、そして「どうやって食べるの?」「そもそも買ったことがない」という“みょうがって何?派”の3タイプに分かれるのではないでしょうか?
子どものころは苦手だったけど、大人になりお酒を嗜むようになってから好きになったという方もいらっしゃるかもしれませんね。
今回は「みょうが」の魅力に迫ってみたいと思います!
ついつい冷たい飲み物を摂り過ぎてしまう・・・そんなときにおすすめ!
暑くなってくると、体にあまりよくないとわかっていても氷を浮かべたお茶やコーヒー、そしてキンキンに冷えたビールをついつい選んでしまいますよね。
冷たいものを大量に摂ると胃腸が冷えてしまい、代謝が悪くなると、気になるのがむくみ。
みょうがには、体内の塩分排出・利尿作用の効果を持ち、水分の調整に働くカリウムを多く含むため、むくみへの効果が期待できるのです。
カリウムは果物に多く、特にドライフルーツに豊富に含まれていますが、甘くておいしいドライフルーツは、体にうれしい栄養はいっぱいでも、高めのカロリーが気になるところ。
その点、みょうがは100gでも12kcalしかないので、カロリーをほとんど気にせずに、いつもの食事に追加できるのがうれしいポイントですね!
酢の物や炒めものに刻んだみょうがを加えると、むくみ対策もできるうえ、風味が加わってレパートリーが増えた感じになるのでおすすめです。
また、みょうが特有の苦みは、胃腸が弱い方には刺激となることもあるので、気になる方や苦味が苦手という方は、生食する際にアクを抜いてから頂きましょう。
刻んだみょうがをさっと水にさらすだけでOKです(あまりさらしすぎると栄養が抜けてしまうので気を付けましょう)!
他にも、みょうがにはカルシウムやマグネシウムといったミネラルや、ブルーベリーにも含まれるアントシアニンというポリフェノールの一種が含まれています。
あのみょうがの赤紫の色は、アントシアニンによるものなのですね。
目にいいイメージのアントシアニンは、抗酸化作用を持ち、最近ではメタボリックシンドロームの予防効果も期待される、美容にもうれしい成分。
「みょうが苦手派」「みょうがって何?派」のあなたも、この夏は、みょうがを使ったレシピにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
みょうがの香りの「αピネン」の秘密
みょうがの持つ、独特の芳香には「αピネン」が含まれていますが、これは松・ヒノキ・杉などにも含まれる精油成分です。
森林浴をしたときの快い香り・・・これは、フィトンチッドという樹木が発散する揮発成分によるものなのですが、実は、フィトンチッドにもαピネンが含まれているのです。
みょうがを口に含むと広がる、さわやかな風味の秘密が少しわかった気がしませんか?
αピネンには、発汗作用・消化促進作用やストレスを解消する作用があるといわれています。
うだるような暑い日で、食欲もなく、何もする気が起きずにだらだら過ごしたくなってしまう・・・
みょうがは、そんな日に刺激をもたらしてくれる食材といえますね!
夏のお昼に登場する定番メニュー、素麺やうどん、そばといったメニューの薬味に添えてみてはいかがでしょうか?
αピネンは油に溶ける性質があるので、天ぷらにして添えるのもおすすめです!
皆さんも、聞いたことがあるかも知れませんが、「みょうがを食べると物忘れがひどくなる」・・・なんて不名誉な俗言があるみょうが。
ですが、これはみょうがにとっては事実無根。
むしろ、最近ではみょうがの芳香に集中力を増す効果があるとの報告もされています。
みょうがは東アジアが原産とされていますが、現在食用に栽培しているのは日本だけなのだとか。
魏志倭人伝にも記載が残る、歴史の深いみょうが。
この夏は、みょうがパワーで夏バテ知らず&元気に過ごしましょう!
[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]