もやしは意外と栄養面も優秀!?アスパラギン酸豊富で疲労回復効果◎!
気候不良や台風の影響で収穫量に影響がでる野菜。以前起きた、冬野菜の価格高騰に頭を痛めた人も多いのでは?
しかし、健康や美容のことを考えれば「野菜を食べない」という選択肢は取れない……。
こんなとき、心強い味方となってくれるのが、安値安定の『もやし』です。
今回は、もやしの持つ意外な栄養素についてお話ししたいと思います。
見た目と違い、意外と豊富な栄養素? もやしの秘密
そのひょろひょろした細長い形と、白い姿から「もやしっ子」なる不名誉な言葉が生み出されてしまった「もやし」。
見た目通り、頼りない感じで、栄養価も少ないのでは?と思われるかもしれませんが、実は、もやしっ子のイメージからは想像がつかない栄養素がもやしには含まれているのです!
それは、疲労回復効果が高く栄養ドリンクなどにも用いられ、パワフルなイメージを持つ、非必須アミノ酸の一種、アスパラギン酸。
アスパラギン酸はその名の通りアスパラガスから発見されたものですが、なんともやしにはアスパラガスに勝る量のアスパラギン酸が含まれています。
みなさんの食卓によくのぼるもやしは、最も安価で売られていることが多い「緑豆もやし」と、豆が大きいのが特徴でナムルに用いられることが多い「大豆もやし」の2種類だと思うので、ちょっと比較してみましょう!
◇可食部100gに含まれるアスパラギン酸の量
アスパラガス…430mg
緑豆もやし…460mg
大豆もやし…890mg
※日本食品標準成分表2015年版(七訂) アミノ酸成分表 編より
ひ弱なイメージのもやしですが、なんとアスパラガスよりも豊富なアスパラギン酸を含み、疲労回復にぴったりな野菜だといえます。
クエン酸やたんぱく質と組み合わせることで、より疲労回復効果に期待できるので、メニューを考える際は参考にしてくださいね。
他にも、女性にはうれしいビタミン類である葉酸や、カリウム・マグネシウムといったミネラルも含まれており、実は栄養が豊富な野菜なのです。
気候による変動も少なく年中安価で安定している上、くせの少ない味でどんな料理にも使いやすいもやしは、お財布に優しいコスパ最強野菜といえますね!
カロリーが低い(100gで緑豆もやし14kcal、大豆もやし37kcal)のもうれしいポイントです。
そんなもやしですが、気を付けなくてはいけない点は、劣化が早いこと。
購入後は冷蔵庫に入れ、なるべく早く使い切るようにしましょう!
もやしもこの仲間!スプラウトって知ってる?
ご存じの通り、もやしは、豆や大豆を発芽させたものです。
このように、豆や野菜の種子などを発芽させたものを総称して「スプラウト」と呼びますが、最近はもやし以外にもさまざまな種類のスプラウトが発売されています。
スプラウトは、発芽する際にもとの豆や種子には存在しない成分を合成するため、ビタミン、ミネラル、酵素、フィトケミカルなどが多く含まれるという特徴を持ちます。
たとえば、もやしは豆が発芽したものですが、豆にはふくまれていないビタミンCやアミラーゼなどが含まれているのです。
もやしと同じぐらい日本人にとってはおなじみのスプラウトといえば、かいわれ大根。
かいわれ大根には、大根にはないβカロテン、ビタミンKなどが豊富に含まれています。
そして、最近注目を集めているスプラウトが、ブロッコリースプラウトです。
名前の通り、ブロッコリーの種を発芽させたものなのですが、これには強い抗酸化作用を持つ成分である「スルフォラファン」がブロッコリーの7~8倍含まれているといわれています。
スルフォラファンは、ピロリ菌に対する効果やがんの予防効果があるとされ、現在注目を集めているフィトケミカル。
健康と美容のためにも、積極的にスプラウトを摂りましょう!
かいわれ大根やブロッコリースプラウトは、種が手に入れば自分で栽培することも可能です。
水に浸したスポンジの上に種をまいておけば、発芽後7~10日ほどで収穫できてしまうので、一度チャレンジしてみるのも楽しいかもしれません。
栄養豊富で健康効果にも注目が集まるスプラウト。
スプラウトを上手に摂取するコツは、その豊富な栄養素が失われないよう、なるべく生で食べること。
もやしは通常、加熱して食べることが多いと思いますが、その際も加熱しすぎないように心がけましょう。
茹でるときは10秒ほど、炒めるときは最後に加え、さっと炒める程度にするのがコツです。
供給も価格も安定しているスプラウトは、毎日の食卓に取り入れやすい野菜なので、積極的に取り入れましょう!
[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]