豆腐はアミノ酸スコア100の優秀食材!木綿と絹、栄養価に違いはあるの?

『TOFU』として、世界的にも注目を集めている豆腐。

高たんぱく質、低カロリーなところがポイントですが、大豆が原料ということで、菜食主義者の方や宗教的に動物を口にしない方にも人気があるそうです。

日本人にはお馴染みの豆腐ですが、あなたは木綿豆腐と絹ごし豆腐の違い、わかりますか?

今日は豆腐の魅力についてお話ししたいと思います。

知ってる? 木綿豆腐と絹ごし豆腐の違い

豆腐を買おうとすると、「木綿」「絹ごし」の2種類から選ぶことになると思いますが、皆さんはこの2つの違い、わかりますか?

何となく、硬めでしっかりした食感の「木綿」と、つるりとしたなめらかな食感の「絹ごし」というイメージがあるかと思います。

実は、2つはつくり方が異なります。

その名前から、「木綿→豆乳を木綿で濾す、絹ごし→豆乳を絹で濾す」と思われている方もいるかもしれませんが、実はそうではありません。

豆乳ににがりを入れ、固めた後に水分を絞ったものを木綿豆腐、豆乳ににがりを入れて固めただけのものを絹ごし豆腐といい、水切りする際に使っていた木綿の布から木綿豆腐、そのなめらから舌触りから絹ごし豆腐と呼ばれるようになったそうです。

実は、2つは硬さや舌触りだけではなく、それぞれの持つ栄養価も異なります。

木綿:(100g中)

カロリー:72kcal
たんぱく質量:6.6g
脂質:4.2g
カルシウム:86mg
カリウム:140mg
マグネシウム:130mg

絹ごし:(100g中)

カロリー:56kcal
たんぱく質量:4.9g
脂質:3.0g
カルシウム:57mg
カリウム:150mg
マグネシウム:55mg

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

水分を絞り圧縮している分、ほとんどの栄養価は木綿の方が高いという結果に。

カリウムや水溶性ビタミンなどは、逆に水と一緒に流れ出てしまうため、絹ごしの方に若干多く含まれているようです。

他にも、豆腐には抗酸化力の高い大豆サポニンや、脂質代謝に働くレシチン、女性ホルモン様作用を持つ大豆イソフラボンと、美容と健康に気を付けたい方にうれしい成分がたくさん!

ダイエット中の方、美肌になりたい方、中性脂肪が気になる方、脂肪肝が気になる方、内臓脂肪が気になる方など、多くの方に積極的に摂っていただきたい食材です。

良質なたんぱく質が美肌のもと! アミノ酸スコアについて考える


食品の中に含まれるたんぱく質の『質』を数値で表した指標をアミノ酸スコアといいます。

体内では合成できず、食品から摂る必要がある9種類のアミノ酸(イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオンニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン)を必須アミノ酸と呼び、これらは全種類をバランスよく摂取しないと、有効的に働くことができません。

このバランスを数値に表して評価したものがアミノ酸スコアで、最も良い評価のスコア100の食材は、「良質なたんぱく質」を含んでいるといえます。

アミノ酸スコアが100となるものは、卵、牛乳、牛肉、豚肉、鶏肉、アジ、サケなどの魚類……と、動物由来のものが多くを占めるなか、大豆は植物由来のものとしては珍しく100!

大豆からつくられる豆腐も同じく100となります。

体内でしっかりたんぱく質が合成されるためには、必須アミノ酸をバランスよく摂ることが重要ですが、肉類ばかりを摂り過ぎると、種類や部位、調理法によってはカロリーオーバーや脂肪過多になることが考えられます。

冷奴や湯豆腐といった、手軽に用意ができて、且つヘルシーにいただける豆腐は、私たちの食事の強い味方となってくれますね。

お味噌汁やサラダに豆腐を追加するだけで、アミノ酸のバランスがぐっと良くなりますよ。

私たちの肌も、髪も、爪もたんぱく質からできています。

『なんだか肌の調子が悪いな~』

と思うときは、日ごろのケア方法はもちろん、摂っているたんぱく質にも目を向けてみましょう!

木綿豆腐や絹ごし豆腐以外にも、油揚げ、厚揚げ、高野豆腐……と、豆腐を使った食材はたくさんあります。

味噌や醤油、納豆、おからなど、日本人は古来より大豆をさまざまな方法で食してきました。

今、世界中で「和食」が注目され、豆腐も人気の食材となっています。

日本の伝統的な食材であり、美味しくて体にも良い豆腐を、私たちももっと楽しみましょう!

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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