オメガ3はどうして体にいいの?脂肪酸の種類と構造

『脂肪』と聞くと特に女性には、まるで親の仇であるかのように嫌われがちですが、実は脂肪は三大栄養素である「炭水化物・たんぱく質・脂質」のうちのひとつで、私たちの健康になくてはならないものなのです。
私たちの体内に存在する脂肪は以下の4種類になります。
①脂肪酸:エネルギー源や細胞の構成成分となり、炭素・水素・酸素によって構成され、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類される。
②中性脂肪:エネルギー源として脂肪組織や肝臓に蓄えられるが、過剰な蓄積は、生活習慣病の原因のひとつとされる。
③コレステロール:細胞膜・ホルモン・胆汁酸の構成成分。動脈硬化を抑制し善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールと、動脈硬化を促進し悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールがあり、ほとんどは体内で合成されている。
④リン脂質:細胞膜の構成成分。親水性と疎水性を有し、水にも油にも混ざる性質を持つため血液中ではリポたんぱく質として脂質の輸送に関与。
今回は、①の「脂肪酸」についてお話ししたいと思います。

オメガ3系ってどういうこと? カギは二重結合! 脂肪酸の見分け方

まずは二重結合がない、飽和脂肪酸についてご説明します。
飽和脂肪酸は中性脂肪やコレステロール値を増加するとされ、過剰摂取が懸念される脂肪酸のひとつ。
ヤシ油、バター、ラード(豚脂)やヘット(牛脂)などに多く含まれています。
特徴は、常温では固体のものが多いことと、動物性の油に多いこと。
続いて、不飽和脂肪酸です。
こちらは、二重結合がひとつある単価不飽和脂肪酸と、2つ以上ある多価不飽和脂肪酸に分けることができます。
単価不飽和脂肪酸は、HDLコレステロールを下げずに総コレステロールを下げるとされ、健康に良いと人気がありますが酸化しやすいという特徴があります。
ベニバナ油、キャノーラ油、菜種油などに多く含まれています。
多価不飽和脂肪酸は最初の二重結合の位置が酸素結合のない方(酸の構造ではない方)から数えて、何番目にあるかによって性質や栄養的価値が大きく異なります。
3番目にあるものがオメガ3系脂肪酸、6番目にあるものがオメガ6系脂肪酸となります。
オメガ3と6系の脂肪酸は、体内で合成できない必須脂肪酸と呼ばれ、私たちは食べるなどして摂取する必要があります。
オメガ3系脂肪酸はDPAやEHA、α-リノレン酸などがあり、青魚やくるみ、えごま油や亜麻仁油などに含まれます。
オメガ6系脂肪酸はリノール酸、アラキドン酸などがあり、サラダ油やコーン油、ごま油などに多く含まれています。

オメガ3系脂肪酸が体に良いといわれる理由は?

オメガ3系・6系共に、体内では合成できないため、私たちが外からとる必要のある脂肪酸です。
摂取の比率は、疾病や体質によっても異なりますが、オメガ3系:オメガ6系を「1:4」で摂るのが良いとされています。
しかし近年、食生活の欧米化などの影響で、摂取比率が「1:20~25」になっている人もいるといわれています。
オメガ6系脂肪酸を過剰摂取すると、HDLコレステロールを低下させたり、炎症や血栓、アレルギーを促進させたり、という報告も。
反対にオメガ3系脂肪酸には、中性脂肪を低下させたり、HDLコレステロールを増加させたりといった健康にうれしい効果が報告されています。
オメガ6系脂質も私たちの体にとっては大切な栄養素ですが、摂取のバランスに気を付けましょう。

今回は脂肪酸について説明しました。よく耳にする「オメガ3系脂肪酸」や「オメガ6系脂肪酸」なども含めて、どのような栄養素かお分かりいただけたでしょうか。
次回は、減少傾向にあるオメガ3系脂肪酸が含まれる食材や、摂り方についてお話しさせていただきます。お楽しみに。

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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