
笑うと歯ぐきが見えすぎて気になる。ガミースマイルの原因と対策について歯科クリニック院長赤松先生にお伺いしました。
笑ったときに見えてしまう歯ぐき・・・いわゆるガミースマイルに悩まれている方も多いのでは?
今回は、あかまつ歯科クリニック院長の赤松佑紀先生にお話を伺いました。
ガミースマイルになってしまう原因は?
「ガミースマイル」とは、笑ったときに上の歯ぐきが3mm以上見える状態を指します。
主な原因は以下のとおりです。
・上唇の筋肉が発達しすぎている
→笑うと唇が上がりすぎて歯ぐきが見える。
・歯の位置や形に問題がある
→ 出っ歯や、歯の生え方の角度、歯の見えている量など。
・上あごの骨格に原因がある
→ 上あごが前に出ていたり、縦に長すぎる。
・歯ぐきが多く見える歯肉過形成
→ 歯ぐき自体が過剰に発達している。
さまざまな理由で、笑ったときに歯ぐきが露出するガミースマイル。
歯ぐきの見え方や顔全体の印象によっては、チャームポイントとなることもありますが、コンプレックスと感じてしまっている方もいるかもしれません。
治療することは可能?どこに相談できる?
治療は可能です!
原因に応じて、以下のような医療機関での治療が行われます。
・歯科医院/審美歯科
→ 歯ぐきの切除、ボトックス治療などが可能。
・矯正歯科
→ 歯並びや歯の位置、歯の角度を整える。
・口腔外科/美容外科
→ 骨格や筋肉の外科的処置(外科矯正手術など)。
初めての場合は、審美歯科や矯正歯科で相談するとスムーズです。
必要に応じて専門医を紹介してもらえるでしょう。
治療に関するコストや期間について
治療方法によって大きく異なります:
ボトックス注射
費用:約3~5万円/回
期間:数か月継続
備考:手軽・痛みが少ない・定期的に必要
歯ぐきの整形(歯肉切除)
歯ぐきと骨の整形(審美的歯冠長園長術)
費用:約5~10万円
期間:数週間~1か月
備考:比較的簡単な処置
矯正治療
費用:約70~150万円
期間:1~2年程度
備考:出っ歯など骨格調整が必要な場合も
外科矯正(手術)
費用:100万円以上
期間:1年以上
備考:骨格の問題に対応・保険適用の可能性あり
セルフケアで改善できる?
残念ながら、根本的な改善はセルフケアでは難しいです。
ただし以下の工夫で「見え方」をある程度コントロールできるかもしれません。
・笑い方を意識する(歯ぐきが見えにくい笑顔の練習)
・唇のストレッチやマッサージ(上唇の筋肉を緩める)
・メイクで視線を下に引く(目元を強調し、口元に視線を集めない)
気になるようでしたら、一度審美歯科に相談してみるといいかもしれません。
[執筆者]
赤松佑紀
あかまつ歯科クリニック院長
博士(医学)
顎咬合学会認定医
一般社団法人一隅会理事
朝日大学卒業後、京都府立医科大学歯科で研修医として入局。
その後、京都府立医科大学大学院感染免疫病態制御学大学院に進む。
そして大学院後、京都府立医科大学大学院医学研究科歯科口腔科学助教(併任)と京都府立心身障害者リハビリテーション病院 歯科医長として過ごし、地元神戸であかまつ歯科クリニックを開業。
メディカルトリートメントモデルと呼ばれる歯科医療モデルで、予防歯科を基盤として全ての診療に幅広く従事している。
現在は、全国的に予防歯科医療を広めていくために、一般社団法人の理事として奮闘している。
あかまつ歯科クリニック
http://akamatsu-dental.jp