歯のホワイトニングのメリットやデメリットは?家でもできる?歯科医師に伺いました!

歯のホワイトニングといっても、方法はさまざま。
今回は株式会社Toothtoothの藤本侑里先生にホワイトニングの施術内容についてお伺いしました。

どうして歯は黄色くなってしまうの?

歯が黄ばむ原因には、加齢変化や生活習慣によるものなどが挙げられます。
生活習慣による歯の黄ばみは、毎日摂っている食べ物や飲み物、嗜好品の色素が原因です。
エナメル質の表面には、ペリクルと呼ばれる薄い膜が張っています。ここに着色の原因となる色素が付着し蓄積することで歯の黄ばみが生じます。
歯を白くするためには、黄ばみの原因となる着色をエナメル質表層と内部に分けて除去していくことが必要です。

歯のホワイトニングにはどんな方法がある?歯科医院で施術する方法と家でできること

着色を除去する方法を歯の表面と内部に分けて説明します。
●歯の表面から白くする方法
まず簡単に自宅でおこなえる方法として、1つ目はホワイトニング歯磨剤の使用が挙げられます。
ホワイトニング用歯磨剤に入っている歯を白くするための成分は、研磨剤と清掃剤です。
そのため、歯の表面の着色を除去する効果しかありません。
しかし、毎日使用することで着色を定着しにくくすることができます。

2つ目の方法は、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)です。こちらは歯科医院で専用のブラシや機械を使って歯の表面の汚れを落としていく方法です。
こちらは歯の着色除去というよりも歯の表面に付着しているバイオフィルムの除去を目的としています。

3つ目の方法は、エアーフローです。
細かいパウダーと水を歯の表面にジェット噴射することで、歯の表面の着色を除去することができます。
また、パウダーの粒子が細かいのでPMTCでは落とせなかった頑固な汚れや歯間部などの細かい部分の着色の除去に効果的です。

●歯の内部から白くする方法
まず1つ目は、自宅でおこなうホームホワイトニングです。
こちらは、最初に歯科医院でご自身の専用の歯型のトレーを作成します。その後自宅にて歯型に薬剤を入れて1日30分~2時間程度装着し、2~3週間ほどかけて内部から白くしていく方法です。

2つ目の方法は、オフィスホワイトニングです。こちらは、全て歯科医院でおこなうホワイトニング方法です。高濃度のホワイトニングの薬剤を1、2時間程度塗布する工程を、3~6回程度おこないます。1回で効果が現れる方もいますが個人差があります。
また、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを併用することで、より早く歯を白くすることもできます。

歯のホワイトニング・・・メリットやデメリットはある??

歯の表面を白くすることは、見た目の改善だけでなく歯表面のバイオフィルム(細菌の塊)を除去することでむし歯や歯周病の予防にも役立ちます。
歯の内部から白くする方法も、まずは歯の表面の着色を除去してからおこなうため、同様の効果が得られます。
デメリットとしては、ホームホワイトニングやオフィスホワイトニングでは歯がしみやすくなる方もいます。
時間の経過とともに症状は改善しますが、もともと知覚過敏のある歯などはホワイトニングをすることで、より歯がしみやすくなる可能性があります。

また、エアフローやホームホワイトニング、オフィスホワイトニングは保険適用外となるため、金額が高くなリます。ホームホワイトニングやオフィスホワイトニングでは、歯の神経が死んでしまっている歯や歯の詰め物を白くすることはできません。歯の神経が死んでしまっている歯はウォーキングブリーチという方法で白くすることができるので、かかりつけの歯科医院で相談してみると良いでしょう。

歯のホワイトニングをする前に気になること

ホワイトニングの効果や持続には個人差がありますが、オフィスホワイトニングだと1回で効果を感じられる方もいれば、何度かおこなわないと効果を感じられない方もいます。
持続期間は6ヶ月ほどといわれています。

ホームホワイトニングでも1週間程度で効果を感じる方もいれば、それよりもかかる方もいたりとさまざまです。持続期間は6ヶ月から1年ほどといわれています。
通院の頻度は、ホームホワイトニングですと最短で2回、期間は2週間です。
オフィスホワイトニングだと、最短は即日で完了しますが、ほとんどの場合3~5回程度の治療が必要です。

また、ホワイトニングをおこなう前に、むし歯や歯周病の治療が完了してからおこなうことが望ましいです。
まずは口内の病気をきちんと治して、仕上げにホワイトニングでさらにキレイな口元にすることをお勧めします。
費用は、エアフローで5,000円程度、ホームホワイトニング3万円前後、オフィスホワイトニング5万円前後です。
歯科医院によって使用する機械や材料が異なるため、金額はさまざまです。

執筆者

藤本侑里先生
歯科医師

[経歴]
岡山大学歯学部卒
日本歯科保存学会所属 認定医
日本小児歯科学会所属
株式会社ToothTooth
関西の歯科医療法人にて勤務
現在は2児の母でありながら歯科医師として、臨床現場と歯科医療の啓発活動を行っています。
Instagramで子育てや歯に関するお役立ち情報を発信しています。

Instagram:子育て真っ最中!歯科医師2児ママ
@mama_haishasan

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