口が臭いかも!?セルフケアだけでは改善しない口臭もある?高谷秀雄歯科クリニック院長、高谷先生に伺いました!

コロナ禍における人との距離感、オーラルケアに対する意識と行動は約3年間で大きく変わりました。コロナ終息後、マスクを外して人と会話をする際に「自身の口臭」が気になる方は非常に多いと考えます。
今回は、高谷秀雄歯科クリニックの高谷秀雄先生にお話を伺いました。

セルフケアだけでは改善しない口臭もある?必要に応じて受診をすることも大切

大切なことは口臭の原因を把握し、的確なセルフケアを実施する事です。
原因によって対処法が異なるため、まず歯周病や虫歯などによる「病的口臭」、起床時・緊張時の口の渇きやホルモンバランスの変化で誰にでも起こる「生理的口臭」のどちらに該当するのか把握し、的確なセルフケア実施が望ましいです。
(1)歯の面だけではなく、歯と歯茎の隙間、歯と歯の間、まで意識して歯磨きができているか
(2)長引くマスク生活により口呼吸をしている方は、口内が乾き口臭の原因になる
(3)自身の口内環境に合わせたケア用品を選択し、日頃から口内への意識をもつこと
残念ながら病的口臭が原因の方はセルフケアのみでの改善は難しく、歯科医院で治療が必要となります。
虫歯で穴が開いている、歯に歯石がついている、歯を磨くと出血するなどの症状がある場合、自身での改善は難しいといえます。
コロナ禍により、歯科医院への受診率が低下している現状はありますが、この約3年間で感染対策がしっかり出来ている歯科医院が多く、一度歯科医院を受診し自身に合ったケア方法を習得してからセルフケアに移行するのが正しい流れと考えます。
まずは、口臭の原因をしっかり確認しましょう。

基本のセルフケアは日々の歯磨き。フロスなどのアイテムも上手に利用しよう

基本となる口臭対策は、なんといっても、毎日の歯磨きとなります。
食べかすや歯周病原菌が残らぬよう歯と歯の間、歯と歯茎の境目をていねいにブラッシングをおこなうことが大切です。
しかし、歯ブラシだけでは落としきれない部分もあるため、歯間ブラシやデンタルフロス、含嗽(がんそう)剤(うがい薬のこと)などの補助的アイテムの使用が望ましいです。
人により口腔内の環境は異なるため、まず歯科医院において、正しい歯ブラシの選択、歯ブラシの当て方、歯磨きにかける時間、回数、フロスなど補助アイテムの使い方などの指導を受け、セルフケアで維持していきましょう。
舌が白い人は舌苔と呼ばれる汚れが舌表面に溜まっているので、専用の舌ブラシの使用が望ましいです。
舌の表面は粘膜でデリケートな部分といえますので、1日1〜2回程度軽くなぞる程度に清掃すると有効でしょう。

効果はある?ない??ガムや口臭抑制スプレーについて

食事でにんにくなどの匂いがきつい食事の摂取に対し、ミントのタブレットや、口臭抑制スプレーを使用している方もいます。
一時的に口内が爽やかな感じにはなりますが、それは対症療法で根本的な解決にはなっておらず、使用には注意が必要です。
口臭を気にし、飴やガムを食べる方も注意が必要です。
唾液の分泌量が増える事は口臭にとって口内の渇きを改善し、良いことではありますが、糖質が含まれているものは、虫歯を発生させるリスクが高いといえます。
代用甘味料(キシリトールなど)が使用されたものを選択するとよいでしょう。

マスク生活で、今まで気にならなかった軽度な口臭に多くの方が気づいた事は良いことだと考えます。
虫歯や歯周病など口腔内の清潔と健康を得ることが結果全身的健康を手に入れる事ができます。
マスクが外せる時期が近づいており、爽やかな口臭を手に入れるためにできることからがんばってみましょう。

[執筆者]

高谷秀雄(たかたに・ひでお)先生
歯科医師(歯科口腔外科)
医療法人雄愛会 高谷秀雄歯科クリニック 院長・理事長

[プロフィール]
「断らない医療」をモットーに、患者さんとのコミュニケーションを大切にし、ひとりひとりに合った歯科治療の提供を心がけた病院を目指している。
専門は親知らずの抜歯・口腔癌等、歯科口腔外科全般。
審美歯科治療・インプラント治療も得意とする。

高谷秀雄歯科クリニック ホームページ
https://www.takatani-dental.jp

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