一生懸命歯を磨いているのに虫歯になったり、口臭が気になったり・・どうして?千葉センシティ矯正歯科の石川先生に伺いました!

一生懸命歯を磨いているのに、どうしても虫歯になってしまったり口臭が気になったり・・・なかなか悩みはつきないものです。
今回は、千葉センシティ矯正歯科の石川宗理先生に、虫歯や口臭ケアのポイントについてお話を伺いました。

歯磨きで大切なのは歯垢(プラーク)をとること

食べかすを取ることももちろん大切なのですが虫歯や、歯周病の原因となる歯垢(プラーク)をとることが一番重要なのです!
実は「磨いてる」と「磨けている」には大きな違いがあります。
虫歯の原因となる歯垢は、歯と同系色で付着しているかどうか分かりづらいです。
一生懸命歯を磨いていても、磨けていない場合があります。
ご自身がどのくらい正しく歯磨きできているか知りたい場合は自宅で歯の染め出し(赤く歯を染める)を行ってみるのも良いでしょう。

気になる口臭、何が原因で起こっている?

口臭の原因については、主に4種類が考えられます。

[1]口の中に原因がある場合

虫歯、歯周病、歯垢、歯石、食べかす、舌苔(舌の表面につく汚れ)、唾液の減少(ストレスや老化)、義歯、(入れ歯)の清掃不良、口腔がん、合ってない被せが入っているなど。

[2]口以外が原因の場合

鼻や喉、呼吸器系、消化器系の病気、糖尿病、肝臓疾患などが原因で口臭が起こる場合もあります。

[3]食べ物や嗜好品が原因の場合

にんにく、お酒、タバコなどによる口臭は一時的な物なので時間の経過とともになくなるので治療は必要ありません。

[4]心理的口臭が原因の場合

口臭はないが、ご自身で強い口臭があると思い込む人
何が原因で口臭が起こっているのか、確認してからケアを考えることが重要です。

口臭が気になる時はどうすれば良い?

実は、口臭の90%以上が、口の中に原因があるといわれています。
虫歯、歯周病は自分で発見できない場合が多いため歯科医院への受診をおすすめします。
歯磨きに関しても、磨き方の癖や歯並びなど個々に違いますので歯科医院で適切な歯磨き指導を受けることが良いかと思います。
マウスウォッシュなどの利用も良いのですが、原因の除去にはならないため口臭を抑えられるのは一時的な物です。
最短で口臭を解決するためには歯科医院への受診が一番早いです。

虫歯になりやすい人がいるって本当?

虫歯になりやすい人はいます。
まず、なぜ虫歯になってしまうのか、虫歯ができるメカニズムを見てみましょう。
歯の表面についた歯垢に、虫歯をつくるミュータンス菌が棲みつき、糖分をエサにして酸を出します。 
この酸が歯の表面の硬いエナメル質を溶かし、エナメル質に穴をあけます。
これが虫歯の始まりです。

これを踏まえて虫歯になりやすい人、なりにくい人、その差はどこから生まれるのかご説明します。

[1]歯の質

歯の表面は骨よりも硬いエナメル質という層でおおわれています。
この層が強ければ、虫歯にはなりにくいのですが、エナメル質が先天的に弱い(エナメル質形成不全など)方もおられます。
エナメル質が弱い方はエナメル質が溶かされやすく、虫歯になりやすいといえます。

[2]歯並び

歯並びがキレイだから虫歯になりにくいとはいえないのですが、歯が重なっている部分が多かったり(磨き残しが多くなりがち)、奥歯に負担がかかりやすい歯並びの場合は、歯並びが原因で虫歯になりやすいこともあります。

[3]虫歯菌の数

口腔内にいる虫歯菌(ミュータンス菌)の量が多ければ多いほど虫歯にはなりやすいです。

[4]唾液の量や質

唾液には、口腔内のpHをコントロールして、適した状態を保つ作用(緩衝能)が備わっています。
そのため、唾液量が少なかったり、唾液の質により緩衝能が弱かったりすると、虫歯菌が出した酸を中和できず、虫歯になりやすくなります。

[5]磨き残しが多い

虫歯の原因となる歯垢が取れていない、磨いているけど「磨けていない」状態だとやはり虫歯にはなりやすいといえます。

[6]食事の内容や頻度

虫歯菌のエサは糖分を含む飲食物。
歯垢をつくりやすい、糖分などを含む飲食物の摂取の頻度が多い。
糖分を含む飲食物のダラダラ食い、ダラダラ飲みが多い。
上記の方は虫歯になりやすいといえます。

虫歯予防の効果的なケア方法

[1]質の高いブラッシングをおこない、「磨いてる」ではなく「磨けている」を目指す。
[2]歯と歯の間は歯ブラシでは取りきれないのでフロスも必ずおこなう。
[3]フッ素入りの歯磨き粉を使用する。
フッ素が虫歯菌の酸の産生を抑えてくれたり、再石灰化(酸により歯が溶けた部分を修復してくれる作用)を促したりしてくれます。
[4]虫歯菌のエサとなる糖分を含む飲食物の取り方を変え、ダラダラ飲みやダラダラ食いを控える。

最後に。

虫歯にあまりならない方はどうしても歯科検診から足が遠のく方が多いのですが、虫歯にならなくても歯周病になる可能性があります。
歯周病は初期だと症状がほとんどなく、症状が出た時には重症化していることが多いのです。
そのため、痛みなどの自覚症状がなくても歯科検診へは定期的に受診することをお勧めします。

[執筆者]

石川宗理先生
千葉センシティ矯正歯科 院長
2020.2021年度 invisalign プラチナエリートプロバイダー
2021.2022年度 invisalign ダイヤモンドプロバイダー
2022.2023年度 invisalign ブラックダイヤモンドプロバイダー
北原学院千葉歯科衛生士専門学校非常勤講師

[プロフィール]
歯学部卒業後、矯正専門のドクターとして、多数の歯科医院、医療法人でさまざまな患者と向き合ってきました。
2022年、千葉で自身の医院である千葉センシティ矯正歯科を開業。
歯並びは口元の美しさに直結します。矯正治療を通じて皆様の素敵な笑顔と、健康にご協力できることを心より願っております。

千葉センシティ矯正歯科ホームページ
https://chiba-kyousei.jp/

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