どうして冷たいものを摂ると歯にしみるの?千葉センシティ矯正歯科の石川先生に伺いました!

どうして冷たいものを摂ると歯にしみることがあるのでしょうか?
構造からしっかり理解して原因と対策を学びましょう。
千葉センシティ矯正歯科の石川宗理先生にお話を伺いました。

まずは歯の構造を見てみよう!

歯がしみることに関してですが、まずは歯がどんな構造になっているかを知っておくのが大事になります。
歯は基本的に

1 エナメル質:人体で最も硬い組織で神経が通っていない
2 象牙質:骨と同じくらいの硬さで細い神経の管が無数に通っている
3 歯髄;神経や血管、細胞などで構成される

の3層構造になっています。

通常、象牙質は頭の部分はエナメル質、根っこの部分は骨と歯茎に覆われているため、長時間冷たいものが歯にあたり、熱伝導で象牙質に刺激として伝わらない限りはしみることはありません。

冷たいもので歯がしみる原因

(1)虫歯
虫歯が原因で冷たいものがしみる場合、痛みは一時的ではなく持続します。
また、冷たいものが触れると必ずしみます。
冷たいもの以外で甘い物もしみることがあります。
お口の中を見たときにしみる部分の歯に穴があいていたり、黒くなっている場合は虫歯の可能性が高いです。

(2)歯周病
歯周病が原因で歯がしみることもあります。
歯周病が進行し、歯茎が下がってしまい歯の根っこの部分(歯根面)が露出し、その部分に冷たいものが触れるとしみてしまいます。
痛みは一時的で持続せず、冷たいものが触れても毎回しみるわけではありません。

(3)知覚過敏
知覚過敏が起こる原因としては、主に以下の4つが考えられます。

1.歯茎が下がる(歯肉退縮)
歯周病や、ブラッシング圧が強かったり、不適切に歯茎に歯ブラシが当たっていることにより歯茎が下がってしまいます。
歯茎が下がると歯の根っこの部分(歯根面)が露出し、冷たいものがしみる原因に。

2.歯ぎしり(ブラキシズム) 
ブラキシズムが日常的に繰り返されると、
A.歯の頭のエナメル質が削れて象牙質が露出する
B.歯の頭の付け根の部分のエナメル質が欠ける
C.歯そのものが割れる
D.歯の根っこを覆う歯茎が下がる
といったことが生じ、象牙質がむき出しになり、冷たいものや歯ブラシなどがダイレクトに当たることにより痛みを感じ、知覚過敏となります。

3.ホワイトニング後
ホワイトニングは薬剤を使用するため、施術後から知覚過敏が起こる可能性があります。
一時的な痛みで持続性はなく、施術後24時間以内に治ると言われています。

4.歯の表面のひび (クラック)
噛む力が強かったり、歯軋り、食いしばりがある方は歯にひびが入り、象牙質にまで達すると冷たいものがしみるようになります。

歯がしみたらどうすればいい?

放置せずに歯科医院へ受診しましょう!
ホワイトニング後の知覚過敏の場合は様子をみても問題ないかと思います。
それ以外の原因については、ご自身で口の中を見ただけでは判断がつきづらいです。
また、虫歯や歯周病の場合は放置すればどんどん進行する可能性があります。
「歯がしみるぐらいで」なんて思わず、歯がしみた場合は早めにかかりつけの歯科医にご相談ください。

[執筆者]

石川宗理先生
千葉センシティ矯正歯科 院長
2020.2021年度 invisalign プラチナエリートプロバイダー
2021.2022年度 invisalign ダイヤモンドプロバイダー
2022.2023年度 invisalign ブラックダイヤモンドプロバイダー
北原学院千葉歯科衛生士専門学校非常勤講師

[プロフィール]
歯学部卒業後、矯正専門のドクターとして、多数の歯科医院、医療法人でさまざまな患者と向き合ってきました。
2022年、千葉で自身の医院である千葉センシティ矯正歯科を開業。
歯並びは口元の美しさに直結します。矯正治療を通じて皆様の素敵な笑顔と、健康にご協力できることを心より願っております。

千葉センシティ矯正歯科ホームページ
https://chiba-kyousei.jp/

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