【1】上手に睡眠が取れないという悩みを持つ方へ。睡眠を改善するにはどうすればいい?健康リズムカウンセラーの視点から

上手に睡眠が取れないという悩みを持つ方は多いもの。
睡眠を改善するにはどうすればいい?
今回は、健康リズムカウンセラーでくらしサポート代表の木村隆紀さまにお話を伺いました。

寝つきが悪い・途中で覚醒してしまう・寝覚めが悪い・悪夢を見る・しっかり眠っているのに疲労が残るなど、睡眠に関する悩みを持つ方は多いです。
検索サイトで「睡眠」と検索したらなんと約429,000,000 件 も出てきました。
人間なら誰でも必要不可欠なものですが、皆さんの関心が高いことがわかります
良い睡眠のためにできることはないか、睡眠に関する悩みについて解説します。

睡眠とは何か?

ところで纏まった睡眠は一体何のためにとるのでしょうか?
健康リズムカウンセラーの見地から考えると「脳と体を休める」ためと言われています。
具体的には睡眠中はさまざまなホルモンが分泌され、新陳代謝を促し疲労回復を促し、体を効率よく修復させます。
さらに免疫力を高める役割もあり、睡眠が十分とれていないと交換神経が優位になり病気になりやすくなると考えられます。
十分な睡眠は副交感神経が優位となり白血球の一種リンパ腫が増え病気になりにくくなります。
睡眠にはレム(REM)睡眠(急速眼球運動:Rapid Eye Movement)とノンレム(Non-REM)睡眠、つまりレム睡眠ではないという二種の睡眠があるのはよく知られたところだと思います。
レム睡眠は体を休ませ、ノンレム睡眠は脳を休ませます。
ノンレム睡眠とレム睡眠は1セット約90分間の周期で、一晩の長い眠りの中で4~6回繰り返します。
脳は大脳、小脳、脳幹と分けられていますが、脳幹は睡眠中も活動しています。
レム睡眠時に大脳は活性化し、情報整理や記憶を定着させますが、ノンレム睡眠時は大脳の活動が停止します。
子どもはレム睡眠の割合が多く、成長とともに少なくなり、成人になると全体の20%になるそうです。
つまり大人になるほど脳(大脳)を休ませる時間が長くなるということですね。

体内リズムを調整するホルモン

昼夜の体内リズムを調節するホルモンとしてセロトニンとメラトニンが有名ですね。
朝起きて目から太陽の光が入ってくると、セロトニンの分泌が始まり体は活動モードになり、14~16時間経つと、昼間に分泌されたセロトニンを材料としてメラトニンの分泌が始まり、眠気を感じて睡眠をするのです。
つまり、昼間にいかに活動してセロトニンを分泌したのかが、夜にメラトニン分泌(睡眠)できるかにかかっているといえると思います。
このように体内リズムを整えた生活が大切です。
セロトニンの分泌が正常であれば、脳が目覚め心身共に活力がみなぎるのは勿論ですが、夜のメラトニンの分泌も豊富で熟睡しやすく身体的なストレスも軽減しやすくなるわけです。
ちなみに、メラトニンは活性酸素も除去しますし、若返り効果もあると言われるスーパーホルモンです。
昼間の活動内容を見直すことも、夜、熟睡を促しやすくする糸口があると思います。
連日の30度以上を超える真夏日で熱中症も心配ですし、紫外線も気になりますし、外出は避けたくなるかもしれません。
ただ睡眠という点で考えると、一日5分~10分でも良いので屋外の光を浴びた方がセロトニンの分泌を促し、夜のメラトニンの分泌も豊富となり良い睡眠を取りやすくなります。
気温が上昇する前の早朝に散歩をするのも良いかもしれません。
またセロトニンの分泌量を増やすために、必須アミノ酸であるトリプトファンを多く含む食事を摂るのもおすすめです。
セロトニンは脳内で作られ、トリプトファンはその材料ですが、体内では生成できないため、食べたり飲んだりして摂取する必要があります。
トリプトファンが多く含まれている食材は主に、豆腐・納豆・味噌・しょうゆなどの大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類などです。
摂取量の目安は、体重1kgあたり2mg程度。体重が60kgの方の場合は120mgとなります。

睡眠のためにはセロトニンとメラトニン、2つのホルモンの働きが大切です。
昼間の過ごし方を見直してみましょう。

[執筆者]

木村 隆紀(きむら たかのり)
シニア・経営者向けファイナンシャルプランナー(FP)
健康リズムカウンセラー、食育ボランティア
屋号は「くらしサポート」。
人々が充実した人生を送れるコンセプト「未来志(史)」を提唱し、複眼を持ち中立客観性の高い視点から「お金」、「モチベーション」、「食」を通じ人生に伴走するサポートをしております。
シニア・経営者向けファイナンシャルプランナー(FP)としては、くらしとお金の相談(iDeCo・NISA等)、ライフプラン作成、終活、相続、事業継承支援をしています。
産業カウンセラー取得実績があり、企業の人事採用面接や、製品企画や営業、世界34か国訪問経験もあり。
介護と育児を契機に独立。
趣味はスポーツ観戦と将棋観戦、ボードゲーム、ときどき料理。人々の応援時にアドレナリンが出てきます。

エコノミストの取材を受けました。
「未来志(史)」づくりで充実のシニアライフ

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