めまいと関係あり?これからの季節は体の冷えに気をつけて。めまいについて、いくしま医院理事長、幾嶋先生に伺いました!
急に立ち上がったときや首の角度を変えたときなど、ふらつきを感じたり、天井が回るような感覚があったり、いわゆる「めまい」を経験されたことのある方は多いのではないでしょうか?
意外とつらい、めまいについて、医療法人いくしま医院、理事長である幾嶋泰郎先生にお話を伺いました。
季節の変わり目はめまいが起こりやすいってホント?
めまいは本当に辛いもの。
特に季節の変わり目には朝晩と日中の温度差が激しく、冷えを我慢する傾向の人に起こりやすいのではないでしょうか?
めまいが数時間以上続くこともあり、治まるまで何もできなくなります。
そんな経験はありませんか?
めまいのお悩みを抱える人の数は、厚生省の国民生活基礎調査によると、約248万人(出典:厚生労働省 2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概要)。
その中には耳鼻科を受診しても原因不明と言われ、改善しないまま「めまい」を抱え続けている人も少なくありません。
原因がわからないめまいが多いのですが、冷え症を改善すると、身体の内側から血の巡りをよくすることで、「めまい」が起きにくくなることがよくあります。
めまいと関係あり?これからの季節は体の冷えに気をつけて
漢方では、めまいの原因は「ストレス」や「水の異常」「胃弱」「腎虚」と考えられているのですが、これらは「冷え症」と密接に関わっているため、冷え症が改善される過程でめまいが軽くなってきます。
冷えから体を守り、体を温めることが重要です。
耳の周囲を、ヘアードライヤーを使って温めてみてはいかがですか?
耳は冷えやすいのですが、自律神経が多く集まる場所と考えられています。
耳を温めることで、血流がよくなる効果や、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
もしそれでめまいが改善すれば、耳鼻科に行く必要はないし、薬を飲む必要もありません。
体を冷やさないためには、冷たい飲み物や食べ物を避けることも大切です。
また、我慢せず、寒さや冷えを感じたら、早めに暖房を入れるようにしましょう。
セルフケアをおこなっても、めまいが改善しない・悪化するなどの場合は、さまざまな原因が考えられますので、かかりつけ医にご相談ください。
執筆者
幾嶋泰郎先生
医療法人いくしま医院理事長
[経歴]
1955年生まれ。
1980年に川崎医科大学を卒業し、母校の外科で2年間の研修。
その後福岡大学産婦人科で研修し、第一生命保険会社で診査医をしながら久留米大学産婦人科で学位を取得。
1999年、父の診療所を継承し福岡県柳川市で無床診療所医療法人いくしま医院を開業し、現在は理事長を務める。
デイサービス、グループホーム、小規模多機能施設、住宅型有料老人ホームをスタッフに支えられながら運営している。
開業後に漢方に目覚め、柳川漢方研究会(現在、漢方やながわ宿)を立ち上げ、初心者の育成と自身の研鑚に努めているかたわら、新見正則先生が主催するYouTube「漢方jp」に出演し講演や対談を通して、新しい漢方の在り方を模索している。
2022年4月よりオンライン診療を開始。自ら球脊髄性筋萎縮という難病(10万人に1人)を背負い、車椅子で診療を続けている。
[所属学会など]
日本東洋医学会 日本産婦人科学会 日本老年医学会 福岡医師漢方研究会
いくしま医院ホームページ
https://www.ikushima.or.jp/