洗い方も時間も不十分!正しい手の洗い方と手の乾燥ケアについて

新型コロナウイルスを含む、さまざまな感染症対策の基本は『手洗い』です。
あなたは正しく手を洗うことができていますか?
「手の洗い方なんて、幼稚園児じゃあるまいし」
と思ったあなた!
意外と正しくできていないのが手洗いなのです。
今回は正しい手の洗い方と、手を洗う回数が増えたことによって起こりがちな手の乾燥からのケアについてお話しいたします。

洗浄箇所も時間も不十分! 正しい手洗いについて

WHOもコロナに対する基本的な対策として推奨しているのがこまめな手洗いです。
コロナやインフルエンザ対策のため、手洗いに気を配っている方も多いと思いますが、正しい手の洗い方を知っていますか?
正しい手洗い方法について、厚生労働省も提示していますのでご紹介いたします。
(出典:https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000593494.pdf)

手のひら、手の甲あたりは皆さんきちんとこすり洗いをしていると思いますが、指や爪の間、指の間、親指、手首まできちんと毎回洗っているという方は少ないのではないでしょうか。
手をさっと濡らして、ソープをつけてざっと洗い、流しておしまい……というような洗い方をしていませんか??
正しく洗うと、20秒ほどかかるそうなので、一度秒数を数えながら洗ってみましょう。
普段の手洗い時間が、いかに短いかわかると思います。
そして洗った後は、流水できちんとすすぎましょう。
洗い方とともに大切なのが手を洗うタイミングです。
手を洗うタイミングに関しては、米国疾病管理予防センター(CDC)のHPから引用したいと思います。(出典:https://www.cdc.gov/handwashing/when-how-handwashing.html)
①食べ物を準備する前後
②食べ物を食べる前
③嘔吐や下痢などをしている人を看病する前後
④切り傷やすり傷の治療の前後
⑤トイレの後
⑥オムツ替えの後
⑦鼻をかんだ後やくしゃみをした後
⑧ペットに触る、ペットトイレの掃除をした後
⑨ペットに餌やおやつをあげた後
⑩ゴミに触れた後
あなたはどれぐらい手を洗えていますか?
このとおりに実行しようとすると、1日に何回も手を洗う必要が出てきてしまいますが、ウイルスから身を守るためには必要なこと。
自分が適切なタイミングで正しく洗えているか気をつけるのはもちろん、特に小さなお子さんがいる方は、手を一緒に洗うなどしてチェックしてあげましょう。

手を洗うと手が荒れる! 手を乾燥させない洗い方とは??


手を洗う回数が増えてくると、どうしても手の乾燥が気になってきますよね。
手を洗うときのポイントをお話しします。

◆その1:熱いお湯を使わない

熱いお湯で洗う方がウイルスに対する効果が高まりそうだと考えて、熱いお湯を使っていませんか?
手を洗える程度のお湯では、ウイルスに対する効果は変わりません。
皮脂が奪われないよう、常温の水道水や、お湯を使う場合は体温より低い32~35℃のぬるま湯で手を洗いましょう。

◆その2:ゴシゴシこすり過ぎない

こすり洗いをすることはキレイに手を洗うためには必要ですが、石鹸の泡をクッションにして、皮膚と皮膚を過度にこすり合わせないようにしましょう。

◆その3:タオルで軽く押さえる

手を洗った後は濡らしたままにすると、どんどん水分が蒸発してしまうので、濡れた状態のままにしておかないのも重要です。
清潔なタオルなどで抑えるように優しく水分を吸収しましょう。
タオルでゴシゴシこするのは厳禁です。
また、今の時期は家族で共用のタオルを使うことはお勧めできません。
ペーパータオルを使うか、個人専用のタオルを使いましょう。

◆その4:洗浄後はすぐ保湿を

手を洗ったあとは、すぐにハンドクリームなどで保湿をしましょう。
ハンドクリームには、角層の水分補給、バリア機能の強化、抗炎症などの働きを持つものが多く、機能に合わせて保湿成分(ヒアルロン酸やアミノ酸、ヘパリン類似物質など)、抗炎症成分(グリチルリチン酸やビタミンEなど)といった成分が配合されています。
自分の症状や好みに合ったものを選びましょう。
また、紫外線に当たると乾燥や手荒れを招くので、外出する時には手にも日焼け止めを塗ることもキレイな手を保つポイントです。
手は絶えず露出している部位なので、こまめなケアを忘れずに。

たかが手洗い、されど手洗い。
自分や周りの人を守るためにも、ここでしっかりと手の洗い方を見直しておきましょう!
[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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