【前編】気になるけれどリスクもありそう・・お金のプロが教える! NISAとiDeCoの賢い使い方についてお伺いしました

NISAやiDeCoがお得って聞くけど、どうして? リスクはないの??
気になるけど、敷居が高く感じてしまう投資や株式の世界について、マネレボ株式会社の大久保美伽さまにお話を伺いました。
前編の今回は、NISAを中心に解説していただきます。

かつては特定の少数に限られていた投資や株式の世界。
しかし最近、NISAやiDeCoといった手軽にかつ税制の優遇を受けながら投資ができる制度が話題となり、私たちの周りでも投資を始める人が増えています。
特に若者の収入減が社会問題となる中、副業を開始する人が増加。
この記事では、NISAやiDeCoのメリットとデメリットを解説し、賢い投資戦略を提案します。

NISAとは


「NISA(ニーサ)」という言葉を耳にしても、まだ詳しく知らない方も多いかもしれません。
NISA(少額投資非課税制度)とは、個人が株式や投資信託を購入し、その利益に対して一定期間、税金がかからないとされる制度です。
少額から始められるこの制度は、資産形成の重要なステップになります。
NISAには以下のようなメリットとデメリットがあります。
NISAの手軽さと税制面のメリットを理解し、より賢い資産運用を始めましょう。

NISAのメリット

特に2024年からは新NISA制度へ改正され、非課税保有期間が無期限化されます。
投資可能期間も恒久化するなどバージョンアップするため、投資家はライフイベントに合わせた長期運用を計画しやすくなります。
長期運用はリスク軽減や複利効果を高めることが期待されます。
旧NISAでは、一度売却すると非課税枠が失われていましたが、新NISAでは売却後も非課税枠の再利用が可能となり、より柔軟な運用戦略が実現します。
さらに、新NISA制度下では「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が導入されます。
つみたてNISAは「つみたて投資枠」に移行し、年間120万円までの投資が可能になります。
一般NISAは「成長投資枠」として、年間240万円までの投資が許可されます。これにより、つみたてNISAと一般NISAの併用が可能となり、投資家にはより多様な投資選択肢が提供されることになります。

NISAのデメリット

新NISA制度では、一度売却しても非課税枠の再利用が可能となり、より柔軟な投資戦略が実現します。
一方で、投資の自由度が高まることは、判断を迫られる場面が増えることを意味します。
特に、含み損が発生した際の売却判断や、売却後の再投資先の選択など、自分自身で投資判断するスキルが重要になります。
旧NISA制度の下では、非課税の恩恵を受けるために20年以内の売却が必要であり、非課税期間の終了に向けて売却タイミングを検討するケースが一般的でした。
しかし、新NISAでは非課税期間や投資可能期間の制限がなくなり、長期的に資産を保有することが可能ですが、その代わり売却タイミングは全て投資家の判断に委ねられます。
新NISAにおいても、主に投資信託を活用した積立投資が行われます。
投資信託は、専門家による資金の集中管理と運用を通じて、収益を目指す金融商品です。
内容に応じてリスクとリターンは異なり、株価の変動など市場環境によって価格が日々変動します。
NISAのデメリットとしては、新NISA制度における非課税枠の再利用可能性が高まることにより、投資判断の複雑さと自己責任が増す点が挙げられます。
市場の変動によるリスクや、売却タイミング、再投資先の選択など、投資家自身がより多くの決断を行う必要があるため、投資に関する知識と経験がより求められます。

いかがでしたか?
遠いと思っていた投資や株式の世界が、少しでも身近に感じられたなら幸いです。
次回は、iDeCoについてお話しします。

[執筆者]

大久保美伽

ファイナンシャルプランニング技能士1級、CFP、証券外務員1種、簿記2級、2級DCプランナー。
大阪府出身 関西学院大学卒 
新卒では食品メーカーに入社するも家族の都合で退職、20代後半で某都市銀行で個人営業を経て外資系生命保険会社に勤務。
約20年の会社勤めを経て2020年に独立。
2021年にマネレボ株式会社を設立。

どこの金融機関にも属さず保険も証券も販売しない中立な立場で普遍的なお金の知識と正しいお金の増やし方を伝えている。
現在は老後に3,000万円差がつくオンライン投資講座を主宰。

大久保美伽さまInstagram
https://www.instagram.com/mika_okubo/

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