
カロリー以外にダイエットで重要なことってあるの?効率良く腸内環境を整えることが重要です。
ダイエットには摂取カロリーをコントロールすることが重要ではありますが、それ以外にも大切なポイントがあります。
今回は、管理栄養士でパーソナルトレーナーの高橋美空さまにカロリー以外で気を付けたいポイントについてお話を伺いました。
腸内環境を整えよう
腸内環境が良いと、消化吸収がスムーズになり、基礎代謝も上がります。
腸内環境の改善がダイエット成功に寄与する可能性が示唆されている報告は多数あります。
痩せ体質に腸内環境が大切な理由
・栄養吸収の改善
・代謝の向上
・脂肪の蓄積を抑える
・食欲のコントロール
・老廃物の排出促進
腸内環境を整えるには「シンバイオティクス」が重要です。
シンバイオティクスとはプロバイオティクス(善玉菌を摂取する)とプレバイオティクス(善玉菌の餌となる素材を摂取する)を組み合わせたもので、腸内環境を整えることで健康増進に役立ちます。
代謝を最適化するために、きちんとビタミン・ミネラルを摂取しよう
ビタミン・ミネラルは、体内でエネルギーを消費するための「調理人」のような役割を果たします。
特にダイエット時に重要な栄養素は以下のとおりです。
・ビタミンB群
エネルギー代謝を助ける働きがあります。
玄米や豚肉などに含まれます。
・鉄分
酸素を運び、脂肪燃焼を促進させる働きがあります。
レバーやほうれん草などに多く含まれます。
・マグネシウム
脂肪の燃焼をサポートします。
ナッツ類や大豆に多く含まれます。
専門的な内容になってしまいますが、糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを得るためには、TCA回路と電子伝達系という代謝経路が重要です。
この代謝経路が働くには上記の栄養素が不可欠です。下記の代謝の図においても、これらの栄養素が多く関わっているのがわかります。
特に女性は月経もあるため、隠れ鉄不足になっているクライアントが実際多いです。
そういった方たちは、甘いものがやめられない、疲れが取れないなどがあるので注意が必要です。
「食事で摂れるビタミン・ミネラルを意識して、ダイエット効果を最大化しましょう!
よくあるNG行動とその解決策
間違ったダイエットは、逆効果になることも・・・。
よくあるNG行動と解決策を紹介します。
1.極端な糖質制限をしてしまう
代謝が下がり、リバウンドしやすくなったり、甘いものが食べたくなったりしてしまう。
→炭水化物を毎食適度に摂りましょう。
例:玄米やさつまいも100~150g、ロールパン2個など
2.朝食をたべない
血糖値が乱れ、間食が増えがちに。
→低脂肪のたんぱく質と炭水化物を摂るようにしましょう。
例:ツナやサラダチキンを挟んだサンドイッチなど
3.ヘルシーだからと野菜サラダだけなどの食事ですませる
筋肉量が減り、代謝が落ちてしまいます。
→サラダに蒸し鶏や魚、卵などのたんぱく質を追加しましょう
4.低脂質過ぎる食事
脂質は、ホルモンの原料となるなど重要な働きをします。
→良質な脂質を適量取るようにしましょう。
例:ナッツを10粒ほど、青魚一切れなど
ダイエットは、無理せず正しい方法を選ぶことが大切です!
すぐ始められる!具体的な食事例をご紹介します
バランスに気を付けて・・・といわれても、一体何を食べていいのかわからなくなってしまいますよね。
1日の食事のイメージをご紹介します。
・朝食の例:玄米おにぎり + 豆腐入りわかめの味噌汁 + 納豆 + ヨーグルト
・昼食の例:全粒粉パン + 鶏むね肉のグリル + 温野菜 + 豆入りスープ
・夕食の例:雑穀米 + 青魚の塩焼き + ほうれん草のお浸し + けんちん汁 ️+ 果物
素材の種類などで工夫しながら続けてみてくださいね。
ダイエットは「ただ食事を減らせばよい」わけではありません。
エネルギーコントロールに加えて、腸内環境の適正化・代謝の最適化も大切です。
すべてを一度に変えるのは大変ですが、
・嗜好品は週に1回などに減らす
・飲み物でエネルギーを取らない
・主食主菜副菜を揃えるために3品以上ある食事をする
・朝食をとる
・シンバイオティクスを食事に取り入れる
など、まずは1つから意識してみることが、健康的なダイエットの第一歩です!
[執筆者]
高橋美空
管理栄養士 / 栄養士
管理栄養士の専門知識を持つ、希少なトレーナー。
学生時代、部活動での怪我を経験した際に、トレーニングだけでなく食事管理の重要性を痛感し、管理栄養士の資格を取得。
栄養学の専門知識とトレーニング理論を融合させた指導を行っている。
現在は、ダイエット・産後ダイエット・マタニティ・健康増進など幅広いニーズに対応し、一人ひとりに寄り添ったトレーニングと食事アドバイスを提供。知識と技術だけでなく、お客様のライフスタイルに適した実践的なサポートを心がけている。
株式会社Dr.トレーニング
https://drtraining.jp/