季節の移り変わりに合わせて、化粧品も変えていくべき?いいえ、季節ではなく肌の調子を見て決めることが大切です!

暦の上では春を迎え、ファッションや食べ物などでは、春らしいアイテムがたくさん出てきましたね。
季節ごとに新しいアイテムが出てくるのは、化粧品も同じ。
季節の移り変わりに合わせて、化粧品も変えていくべきなのでしょうか?

化粧品は春夏・秋冬で分かれているものもあるけど

雑誌などを見ても、春夏用のコスメの紹介が盛りだくさん。
化粧品の多くは春と秋に発売されますが、春夏向けのスキンケアは美白やさっぱりした使用感のもの、秋冬は乾燥ケアに重点を置いたこっくりしたリッチな使用感のものが多い傾向があります。
確かに、温かい季節は皮脂の分泌も多くなり、ベタつきが気になったり、湿度が高い季節などは特にさっぱりとした使用感のものが使いたくなったりしますし、反対に湿度も気温もぐっと下がる季節は、肌の乾燥が気になるのでしっとりしたものが欲しくなりますよね。
やはり、季節ごとに化粧品を買えるのが美肌のコツなのでしょうか?

肌の調子に影響を与えるものは何か、考えてみよう

確かに、周囲の環境はお肌の状態に影響を与えます。
しかし、肌に影響を与えるのは、それだけではありません。
食事や紫外線への暴露、ストレスなども大きな影響を与えます。
例えば、暑い夏でもクーラーの効いた部屋に1日入れば、必ずしも汗やベタつきが気になる…という訳ではないですよね。
一日炎天下で遊んだ日とは、同じ夏の日であったとしても、肌の状態も大きく異なります。
肌の状態は季節だけによって変わるわけではないので、季節によって化粧品を変える必要性は、スキンケアに関してはそれほど高くはないのではないでしょうか?
また、今使っている秋冬用のアイテムを途中で使うのをやめて、しまっておいて来年の秋冬用にまた使う…という使い方はおすすめできません。
化粧品は製造から通常は3年はもつとなっていますが、それは未開封で適切に保管された場合のこと。
一度開封したものは、できれば半年以内に使い切るようにしましょう。

自分の肌は自分がいちばんよく知っている…肌の調子を見て決めよう

それが秋冬物でも、春夏物でも、今の肌の調子が良いなら問題はありません。
そのまま使ってください。
悪くはないけれど、少しだけ違和感があるときは、自分で調整してみましょう。
例えば乾燥が気になる季節に物足りなさを感じるときは、乳液やクリームを重ね塗りしたり、反対に重さを感じるときは化粧水を多めに、乳液やクリームは薄めに塗ってみたりするなど、自分の肌を確認しながら使い方を工夫してみて下さい。
自分の肌に毎日触れているのは自分の手です。
手が触れる肌の感覚から、日々どのアイテムをどのくらい使うと良いか考えてみることをおすすめします。
また、春は気温や湿度の変化が大きく、更には花粉やPM2.5の飛散、新生活が始まるなど環境の変化によるストレスを受けて、肌の調子もゆらぎがち。
このような時季にスキンケアアイテムを一新するのは、実はあまりおすすめできません。
使っているアイテムを切り替えたり、追加したりしたいときは、肌の調子が良いときに1品ずつ試してみましょう。
肌の調子が不安定になりやすい、生理中やその前後、体調が悪いときなどは避けてくださいね。
特に、肌が敏感な方は、いきなり顔に試すのではなく、二の腕などに塗布して1日様子を確認してから新しいアイテムに切り替えるのがおすすめです。

メイクアイテムは、季節ごとの変化を楽しみたいものですが、スキンケアアイテムを変える必要があるかはご自身の肌としっかり向き合って決めましょう。
また、この時季は紫外線が少しずつ強くなってきます。
冬の間、あまり紫外線対策を意識していなかったという人は、紫外線対策を忘れずに。
紫外線対策に関しては、年中ケアしつつ、春夏にはアイテムや使用方法により強化してみてもいいかもしれません。

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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