八重歯が「カワイイ」は昔の話?日本と欧米での歯並びの重要性の違いを与野MFデンタルクリニック院長、須長先生に伺いました!

日本ではそこまで重要視されていない歯並びでしたが、実は、歯並びにもグローバル化の波が?
今回は、歯並びについて与野MFデンタルクリニック院長の須長敬先生にお話を伺いました。

八重歯が「カワイイ」は昔の話?日本と欧米での歯並びの重要性の違い

そもそも、歯列不正とは、歯の大きさや顎の小ささによるスペース不足により生じます。
歯並びは社会心理学的な影響を大きく受け、欧米では特に重要視されています。
一般的に八重歯といわれる状態は、歯科用語では『犬歯低位唇側転位』といいます。
犬歯がかみ合わせの位置より低く、唇側に生えてしまっており、正しくない位置に生えていることを指します。
個人差がありますが、犬歯の生え変わりは混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する、6~12歳ごろの間)の後半であることが多いため、スペース不足の影響を大きく受けます。
日本ではチャームポイントと捉えられる八重歯ですが、欧米では吸血鬼や魔女を連想させるため、マイナスな要素として捉えられることが多いです。
また、実は日本以外のアジア諸国でも幸福が逃げる迷信などがあり、ネガティブなイメージをもたれています。
そのため、国際化がすすむ今日ではチャームポイントとは捉え難いと考えられます。
見た目に関する好みの問題だけではなく、八重歯があると歯並びではガタガタ(叢生:そうせい…歯の大きさとあごの大きさが合わず、バランスが崩れ歯が一部重なってしまう状態)が生じており、不正咬合(ふせいこうごう)と呼ばれるかみ合わせも悪い状態になっていることが多いです。
そのため、審美面・機能面でも矯正治療が必要になる場合が多いと考えられます。

見た目だけの問題じゃないんです!歯並びが悪くなると起こる歯へのダメージとは?

実は、歯並びが与える影響は見た目や機能だけのことではありません。
また、例えば、正しいかみあわせとされている上の歯1歯に対して下の2歯がかみ合う関係が崩れていること、顎を動かしたときに犬歯が当たらず後方の臼歯がぶつかってしまいます。それによって、歯に細かいクラックが入りやすくなり、むし歯が起こりやすくなったりします。、
さらには不正なかみ合わせによって顎関節に負担がかかり、顎関節症を併発することもあるため、矯正治療による改善を行うことを検討するべきだと考えられます。
また、歯列不正は、歯の大きさや顎の大きさには遺伝的要素が大きく影響します。
正常な乳歯列期における5~6歳のころまでは、乳切歯間(前歯の間)に隙間ができることがあります。
実は、この空隙は永久切歯が萌出するために必要なスペースなのです。
正常である乳切歯隣接面に空隙が認められない場合は、永久歯列期で叢生が見られる可能性が高くなります。
子どもの歯並びにおいては、隙間が空くことが重要なこともあるのです。
しかし、大人の場合は異なります。
歯ぎしりや食いしばりりなどにより負荷がかかって歯が動いてしまったり、歯周病により歯茎が下降してしまったり、舌で歯を押す癖や楊枝をつかいすぎるなど、さまざまな原因で隙間ができてしまいますが、自然に整うことはほぼありません。
放置すると、発音やかみ合わせにトラブルが生じたり、食べかすが残りやすくなり虫歯や歯周病になりやすくなったりなど、さまざまなリスクが生じます。
歯並びや歯の隙間が気になったら、かかりつけの歯医者に相談し、矯正治療が必要になるか診察してもらう必要があるでしょう。

執筆者

須長敬先生
与野MFデンタルクリニック院長

[経歴]
1987年2月22日生まれ。
日本大学松戸歯学部卒業後、卒後日本大学松戸歯学部付属病院インプラント科に常勤医員として勤務。
都内および千葉、茨城にて各所歯科医院勤務後、2022年1月に与野MFデンタルクリニックを開業、口周りのトラブルに対して、より安全で患者様にご安心いただける医療の提供に努める。

保有資格・所属学会
日本口腔インプラント学会 専門医
顎咬合学会 かみあわせ認定医

与野MFデンタルクリニックホームページ
https://www.yono-mfdental.com/

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