１９８３年幼児体操から大人の健康づくりの体育指導をスタート。 ２００１年フィットネス業界にて骨盤を中心に全身を整えるプログラムをスタートし、２００５年ビューティ・ペルヴィス®と命名したオリジナルメソッドをスタジオヨギーにて展開。同時に賛同する認定者を全国に輩出し、指導者の育成・教育に努める。２０１５年５月 現代人の体にマッチしたプログラムを日本から発信する事を目指す「b-i STYLE」をオープン。現在レギュラークラスのほか、b-i stylistの養成、公認b-i stylistの育成を行う。多数の講演・@cosme公認@ビューティスト エバンジェリストとして活躍中。
－私たち日本人は、どのようなことを考えて、体を動かすべきでしょうか？
人種以外に、風土や環境の違いも影響してくると思います。
季節によっても体って変化するんです。
整体を専門にされている先生とお話ししたときに言われたことがあって。
「寒い時と暑い時、体の反応って違いませんか？ だから、一年中同じエクササイズをしていたら、不具合があって当たり前なのです。その時の体に合ったものをおこなうことが必要なのです」
これは、かなりショックでした。
私たちがインストラクターとして今までやってきたことを全否定するものだったんですから。
これまでは、みんなで「ワン・ツー」って難しいことは考えず、汗をたっぷりかいて「体を動かすって、気持ちいいよね！」と元気に楽しくエクササイズしてきたんです。
でも、結果は望んだものではなく、キレイになるどころか怪我や疲労が溜まる一方。
「私たちがキレイのためにやってきたことって、間違っていたの？」
と、かなり落ち込みました。
じゃあ、どうすればいい？
どうやったら、みんなの体を守りながらキレイになっていけるの？
色んな方に学んで、自分でも考えていくうちに、土台を整える重要性はもちろんですが、エクササイズそのものも、「悪」ではないってことにも気づけたんです。
エクササイズのような運動は、体の調整・メンテナンスには不向きというだけで、体を強化するには必要な事。
体を調整するものと、強化する・鍛えるためのエクササイズとは、全くの別物で、比較するようなものではない。
体の調整さえできていれば、エクササイズもとても有効になります。
整った骨格の上に、きちんと筋肉がついている状態が、しなやかでとてもキレイ。
両方とも大切なんです。
骨盤から調整をして理想的な体型をつくるというこのメソッドを見つけるのに、実は何年もかかりました(笑)
－どのような方が体を調整するメソッドをおこなうべきですか？
これは、全員が真剣に考えるべきかなと私は思っています。
今、人生は100年の時代に入ってきました。
使えば使うほど体は摩耗してしまうので、調整し回復することが出来るかで人生が大きく変わります。
きちんとできる人と、できない人で、本当に人生に差が出てしまいますよ。
医療の発達もあり、脳や内臓が長持ちするようになったのに体はダメになり、車いすの上やベッドで寝たきりになって、口だけ達者なまま老いてしまうのって、嫌じゃないですか？
体を壊す運動ばかりしている現状を見ていて、私はそれがすごく怖くなりました。
もし、70歳で体を壊したら、下手すると寿命まで30年近くそのまま生きていくことになる。不自由な体で30年……これって、どう思われますか？
体をしっかりメンテナンスして、キレイを維持して元気な体で人生を思いっきり楽しむ。
このことが、長い人生をエンジョイする上で、すごく重要だと思うのです。
20年前ぐらいに一緒にやっていたインストラクターたちが、膝や腰を壊して、今私のところへメンテナンスに来てくれます。
健康のために、最前線でエクササイズをしてきた人たちが、やはり体というか、関節を摩耗させて壊してしまっているんですね。
そんな中、お年寄りのボディビルダーの方とか、ご覧になったことありませんか？
筋力は鍛えればいつまでも応えます。ただし、その土台である関節や骨格を維持することは、かなり難しいのです。
全身のバランスというか、人間どうしても老いて機能が衰えていくというのは当たり前のこと。
でも、土台がダメなのに筋肉だけとか、体の一部だけ鍛えたりしていると、バランスが悪くなって体が破たんしてしまいます。
偏ったトレーニングや、サプリメントの過剰摂取で、一部だけを保とうとしても、それは絶対にダメなんです。
変な言い方かもしれませんが、全身が同じように老いていくのがベストだと思っています。
なるべくそれが緩やかになるようにすることが、キレイにも健康にも一番大切。
ビューティ・ペルヴィスによって骨盤を本来あるべきバランスのとれた状態に戻すことで、そのお手伝いをしていきたいと思っています。
長い人生を、どう生きてどう老いていくか。いつまでも自分の人生を楽しんでいたいですよね。次回は、骨盤が乱れがちな現代女性が気を付けるべき点についてお聞きしたいと思います！
（第3回へ続く）
