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花粉症に「なる人」「ならない人」の違いは何? 知っているようで知らない花粉症について

ニュースなどで飛散情報を耳にする季節になりましたね。
マスクやサメガネ・サングラスが手放せないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、知っているようで知らない『花粉症』についてお話しします。

どうしてなる人と平気な人がいるの? 『花粉症』について

花粉症といえば「春のアレルギー」とイメージされる方も多いかもしれませんが、これは最も悩む人が多いスギ花粉が飛散する時期に当たるためで、花粉の種類によって違ってきます。
スギ(2~5月)、ヒノキ(1~6月)、イネ(4~6月)、ブタクサ(8~10月)など、花粉の種類によって飛散時期も違ってきますが、環境の変化などにより、近年飛散時期は長くなる傾向にあるそうです。
※掲載した飛散時期は関東を基準としており、地域によって異なります。お住まいの地域の花粉情報をチェックしてみてください。(環境省による花粉観測システム「はなこさん」
さまざまな花粉が私たちの体内に入った際に、体がそれを異物と認識し、異物(抗原・アレルゲン)に対する抗体(IgE抗体など。花粉ごとに異なる抗体がつくられます)をつくり、再びその抗原が侵入してきた際に排除しようとする過剰な反応が、花粉症です。
花粉症とは、アレルゲンに反応して起こるアレルギー反応なのです。
ですが、体内に花粉が入ったからといってすぐに花粉症になるわけではありません。
数年~数十年といった時間をかけて花粉によってつくられた抗体が体内で十分な量となり、花粉(抗原)に対する準備が整った状態を感作と呼ぶのですが、感作された状態で再び花粉が侵入してきたときに、初めてアレルギー症状が起こるのです。
感作が成立するまでの時間には個体差があります。
花粉症になるかならないかは、環境や生活スタイルなどの違いのほかに、この個体差も大きく関わります。
近年は飛散する花粉の量が増加傾向にあるため、感作までの時間も短くなり、小さな子どもでも花粉症となるケースが増えています。
花粉症ではない人も、花粉との接触機会を減らすことはとても大切なのです。
今の季節は、マスクを利用されている方は多いと思います。
実際に使用した際の効果としては、それぞれ何もしないときと鼻と目への付着量を比較すると、
◇花粉症用のマスク⇒約86%
■普通のマスク  ⇒約71%
◇花粉症用のメガネ⇒約65%
■普通のメガネ  ⇒約42%
も抑えることができるそうです。
やはり花粉症用のアイテムは強いですね!
ですが、専用のマスクがない場合は、マスクに湿らせたガーゼを挟むと効果がアップするとのことなので、専用のマスクがないときは、試してみてはいかがでしょうか?(出典:厚生労働省HP)
マスクやメガネの利用とともに、花粉の飛散が多い時間帯の外出や換気に気を付けるなど、日々の生活を工夫しましょう。
その他、花粉対策に関してはこちら!→ツラ~イ花粉の時期、大切なのは「花粉に触れない」「吸い込まない」!

花粉症の弊害はくしゃみと鼻水だけじゃない! 不安を高めてうつ状態に?

花粉症の症状の代表格といえば、「くしゃみ」「鼻水」「目のかゆみ」。
ティッシュが手放せず、目が真っ赤、これらが数か月も続くというのですから、うんざりしますよね。
しかし、諸症状以外にも、頭がぼーっとしたり、集中力が欠けたりして、仕事や勉強に支障が出るといったQOL(Quality of Life:生活の質)の低下を感じられる方も多いのではないでしょうか。
ここで、花粉症による心身への影響について、アレルギー専門医であるMichael Blais医師が ACAAI(American College of Allergy, Asthma & Immunology:米国アレルギー喘息免疫学会)へ2018年5月に発表した記事についてお伝えしたいと思います。
Blais医師の報告によると、10~17歳の花粉症である青年期の子どもは、不安を感じる、うつ病の発症率が高く、ストレスに対する抵抗が低く、敵や衝動性を示しやすくなるというのです。
花粉症によって引き起こされる睡眠不足や睡眠の質の低下が、読書能力や学業成績、さらには心理的機能に悪影響を及ぼす可能性があるとのこと。
精神的に大きく揺れ動きやすい青年期の子どもにとっては、花粉症の症状によって起こるさまざまなデメリットが、大人とは違った形で表れてしまう。
罹患率も高く、花粉症の人がいる環境に慣れてしまっている私たち。
「たかが花粉症で」
「くしゃみが出て目がかゆくなるだけでしょ?」
「一時期のことでしょ?」
など、周囲も本人も軽視してしまいがちですが、花粉症は私たちの体はもちろん、心にも生活にも大きな影響を与えます。
Blais医師も、症状軽減のために専門医を受診することをすすめています。
症状を制御してあげることで、勉強やスポーツなどの活動に良い影響が出るそうです。
春先は、青年期の子どもにとっては進学などによって大きく環境が変わる時期。
ただでさえストレスの多い時期なので、花粉症のケアにも気を付けてあげたいですね。

今後も、世界的な温暖化により飛散量の増加も予想されるとのこと。
花粉症に悩む私たちにとっては非常にうれしくない予想となりますね。
最近は花粉の少ないスギやヒノキが開発され、林野庁のもと植え替えも進められています。(出典:林野庁HP
2016年には、スギ苗木の生産量の約25%が花粉症対策されたスギ苗木だったとのことなので、将来は花粉症に悩む方が激減するかもしれません。
2032年にはスギ苗木の生産量の70%を目標としているそうですが、まだまだ時間はかかりそうなので、しばらくは花粉対策は必須ですね。
まずは「接触機会を減らす」こと、そしてできれば強い症状が出る前に医療機関を受診すること。
大人も子どもも、しっかりと対策を取るようにしましょう。

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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