たまごは完全栄養食!「コレステロール値、カロリーが高い」は誤解!?

安価で栄養価も高いたまご。
調理も手軽で、和洋中どんな料理にも合わせやすく、お菓子づくりにまで大活躍な、私たちの食卓に欠かせない食材です。
しかし、「コレステロール値が上がるのでは?」「カロリーが高いのでは?」といった心配をされている方もいるのではないでしょうか。
今回は完全栄養食といわれるたまごについてお話しします。

完全栄養食たまご…

たまごには、ヒヨコが成長するために必要な栄養素がすべて含まれています。
ヒヨコの全身の細胞をつくるのに必要なたんぱく質や脂質、骨格をつくるのに必要なカルシウムやリンといったミネラル類、成長を支えるビタミン類。
私たちが食べることで摂取しなくてはならない必須アミノ酸もバランスよく含まれています。
たまごに含まれる主な栄養素を表にしてみたのでご覧ください。

 
栄養素 単位 30代女性の摂取
目安・推奨量/日
たまご1個:
殻なし(60g)
目安・推奨量に
おける割合
エネルギー kcal 1900 90.6 4.8%
たんぱく質 g 50 7.38 14.8%
カリウム mg 2000 78 3.9%
カルシウム mg 650 78 12.0%
リン mg 800 108 13.5%
鉄分 mg 10.5 1.08 10.3%
マグネシウム mg 290 6.6 2.3%
亜鉛 mg 8 0.78 9.8%
ビタミンA
(レチノール活性量)
µg 700 90 12.9%
ビタミンD µg 5.5 1.08 19.6%
ビタミンK µg 150 7.8 5.2%
ビタミンB₁ mg 1.1 0.036 3.3%
ビタミンB₂ mg 1.2 0.258 21.5%

たまごを1個食べるだけで、
 ・骨の形成に欠かせないカルシウム・リン
 ・貧血の気になる女性は特に取りたい鉄分・
 ・新陳代謝に欠かせない亜鉛
 ・粘膜を守るビタミンA
 ・骨の形成や免疫にかかわるとして注目のビタミンD
などは、1日に必要な栄養素の10%程度も摂取できてしまうのです。
美肌や代謝に欠かせないビタミンB₂に至っては、20%以上!
小さなたまごひとつに含まれる栄養素の豊富さにびっくりしてしまいますよね。
たまごをひとつ加えるだけで、栄養バランスがぐっとアップ!
簡単な調理でおいしく食べることができるので、毎日の食事に加えやすいのもたまごの大きな魅力のひとつですね。
また、たまご1個(60g)のカロリーは約90kcal。
おやつにお菓子(例①ドーナツ1個〈60g〉:約230kcal、例②ポテトチップス1袋〈60g〉:約330kcal)を食べるよりは、ゆでたまごをひとつ食べた方がカロリー的にも栄養面でも、それから腹持ちを考えても軍配が上がりますね。
たまごはダイエットの敵どころか、心強い味方といえそうです。

「コレステロール値が気になるから、食べない」は間違い? たまごの誤解

たまごといえば、「コレステロールが気になるから…」と避けてしまっている人、いませんか?
実は、「コレステロール値を気にしてたまごを食べない」という方は、ちょっと情報が古いといえます。
コレステロールに関しては、日本では成人男性:750mg未満、成人女性:600mg未満と1日の摂取目標量が設定されていました(出典:2010年版 日本人の食事摂取基準)。
たまご1個には200~240mgのコレステロールが含まれているため2個食べると基準値を守るのが難しくなってしまうため、以前は『1日1個以下』とされていたのです。
しかし、コレステロールのほとんどが体内で生成されたものであり、食事によって取り込んだものは1/3~1/7程度とされ、コレステロールの摂取量と血中コレステロール値の相関を示す科学的根拠がないということがわかりました。
そのため、2013年に米国の心臓病学会等が「コレステロールの摂取制限値を設けない」とし、日本でも2015年版の食事摂取基準において、1日のコレステロール摂取量に関する上限が撤廃されました。
さらに、卵黄に含まれるレシチンにはLDLコレステロール(血中に過剰に存在すると血管に沈着し、動脈硬化の原因になると考えられる。悪玉コレステロールといわれる)を減らしてHDLコレステロール(コレステロールの代謝を促す。善玉コレステロールといわれる)を増やす働きがあるとも報告されています。
また、コレステロールと聞くと、動脈硬化や心臓病を思い浮かべ、悪いものとイメージされる方も多いかもしれませんが、コレステロールは私たちの体を構成する約60兆個の細胞膜やホルモン、脳神経細胞などの材料になり、生きていくために必須なもの。
低コレステロールの方は、がんになりやすいとの報告もあります。
安価で消化吸収もよく、完全栄養食ともいわれるたまご。
日本養鶏協会では『1日2個』のたまごを食べることを推奨しています。
昔からのイメージで『たまごは1日1個以下』と決めつけてしまうと、貴重な栄養素を逃してしまうかもしれません。

実は、春先はたまごの美味しい時季。
「年中買えるたまごに旬?」と思われるかもしれませんが、産卵期を迎える春のたまごは、母体内で成熟される期間が長くなり、栄養価が高くおいしいといわれているのです。
残念ながら、スーパーなどで手に入る無精卵は、1年中同じ環境で育てられており、品質も均一だと考えられます。
もし、自然の中で育てられた鶏から産まれた有精卵を手に入れる機会がありましたら、ぜひ1年で一番おいしく栄養のあるたまごを味わってみてくださいね!

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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