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目の疲れ、乾き、さらに肩こり、イライラ…。VDT症候群って何?パソコンやスマホを長時間使う人は要注意!

「目が疲れる」
「充血している」
「目が乾く」
こういった症状に覚えはありませんか?
実は今、VDT症候群という新しい病気が増加しています。
VDT(Visual Display Terminal)とは、パソコンのディスプレイやTV、スマートフォンの画面など、表示機器のこと。
VDTを長時間使う作業により、目や心身に影響が出る病気をVDT症候群と呼びます。
あなたはVDT症候群になっていませんか?

どんな症状がある?

VDT症候群は、画面を見つめ続けることによる調節機能や眼球運動のストレスによる目の疲労が原因で起こります。
目が疲れる、視力が落ちる、ものがぼやけて見える、目が乾く(ドライアイ)、目の充血などその症状はさまざま。
PCを使った仕事の後に、これらの症状を感じる方は多いのではないでしょうか。
症状が重くなると、休憩や睡眠を取っても、簡単には回復できなくなってしまいます。
目以外の体への影響としては、肩こりや腰痛などが代表的です。
痛みやだるさが慢性的になると、手や指の痺れを感じることもあります。
その他、精神への影響としては、イライラ感がつのる、不安感を覚える、抑うつ状態になるなどがあります。
あなたのその症状、単なる疲れではなくVDT症候群かもしれません!

VDT症候群の予防と対策方法


心身の広範囲に影響を与えるVDT作業。
予防の効果が最も高いのは、VDTを極力使わないようにすることですが、今の時代、それは簡単なことではありませんよね。
VDT作業については、厚生労働省が2014年にガイドライン(平成 14 年4月5日付基発第0405001号「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」)を制定(2019年に改定(令和元年7月12日付基発0712第3号「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」))しています。
VDTを用いた作業の内容によって、作業時間が提示されています。
ガイドラインは1日に4時間以上VDT作業をおこなう方を対象につくられていますので、当てはまる方はぜひ一度ご確認ください。

次に、VDT作業をするときに守ってほしいポイントについてお話しします。
1.適度な休憩
理想は1時間に10~15分ほど休憩を取ること。
休憩中は遠くの景色を眺めたり、目を閉じたりして目を労わりましょう。
2.軽い運動
ときどき、伸びをしたり少し歩いたりして、体を動かしましょう。
ずっと同じ姿勢をすることによって緊張した筋肉をほぐします。
3.目の乾燥に注意
VDT作業中はまばたきの回数が減り、目が乾燥しがち。
加湿器を置いて空気の乾燥を防いだり、意識的にまばたきの回数を増やしたりして目の乾燥を防ぎましょう。
エアコンなどの風が直接目に当たらないようにすることも大切です。

また、作業中の環境にも気をつけましょう
・室内は明暗のコントラストがないようにして、眩しさを感じないように。
直射日光が気になるときはカーテンやブラインドで遮光しましょう。
・グレア(明かりによる不快な眩しさや見えにくさ)が起こらないように、ディスプレイの位置や角度を調整します。
グレアを防ぐフィルターなどを使うのもおすすめです。
・手元の距離と画面の距離はあまり差がないようにします。
また、画面と目の距離は40cm以上になるように。
・椅子に深く腰をかけて、背もたれに背を十分に当てます。
足の裏全体が床に接するようにして、背筋を伸ばしましょう。
必要に応じて滑りにくい足台を用意するのもおすすめ。
・ディスプレイは、その上端が目の高さと同じもしくはやや下にくるように設置します。
・表示する文字の大きさは、高さが3mm以上になるようにしましょう。

VDT症候群は、別名IT眼症ともいわれます。
仕事でPCを長時間使用し、帰宅後はゲームやテレビ、ちょっとした空き時間にはスマホ……という生活を送っている方は要注意!
スマホもPCも、便利な生活には欠かせませんが、心身に与える影響は小さくありません。
普段からVDT症候群の予防&対策を心がけることが大切です。
もし、あまりにも症状が辛く感じたら、速やかな眼科の受診を。
大切な目を労わりましょう。

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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