歯医者さんのデンタルレッスン~ 2限目「沈黙の病気!歯周病について 」~

171106_OralCare

自覚症状が出たら末期症状??!歯周病のケアは早期発見、早期対策が鍵!
「歯周病」という言葉は誰でも聞いたことはあると思いますが、どんな病気なのかご存知ですか?また、自分には関係ない・・・と思っていませんか?
歯周病は、自覚症状がなく気づきにくいため、「沈黙の病気」とまでいわれています。ひっそりと進行していき、そのまま放っておくと歯を失うどころか全身にまで悪影響を及ぼすことがあります。
また、厚生労働省の調査によると、日本人の成人のうち7~8割の人が歯周病又は歯周病予備軍だというデータもあるほど、実は身近で怖い病気なのです。
今回は、歯周病についてお話ししたいと思います。

歯周病とはどんな病気?~その怖さと原因を知ろう~

171106_OralCare02

歯周病とは歯周疾患とも呼ばれ、歯の周りの組織(歯肉、セメント質、歯根膜及び歯槽骨)に起こるすべての疾患のことです。(歯髄疾患の結果として起こる根尖性歯周病、口内炎などの粘膜疾患、また歯周病組織を破壊する悪性腫瘍などは含みません。)歯周病のなかで、歯茎の炎症だけにとどまったものを歯肉炎といい、骨まで溶けてしまったものを歯周炎といいます。最初は歯肉炎が起こりますが、それを放置していると歯周炎になってしまいます。
歯周病はプラーク(歯垢)中の口腔細菌が原因となって生じる炎症性疾患です。歯周病は生活習慣病ともいわれ、食習慣、歯磨き習慣、喫煙などの生活習慣に関与するだけでなく、共に代表的な生活習慣病である糖尿病などの全身疾患との関連性が示唆されており、歯周病になる過程はさまざまです。
口腔清掃を困難にするプラークリテンションファクター(プラークの付着を容易にしたり、除去を困難にしたりする要因のこと:歯石、歯列不正、不適合修復物・補綴物、歯の形態異常、食片圧入、口呼吸など)があると歯周炎は悪化しますし、かみ合わせが悪かったり、歯ぎしり・食いしばりなどの癖があったりすると悪化する傾向にあります。また、歯科医療従事者による治療のみでは効果があがらないことなども明らかにされているため、患者個人の生活習慣の改善や自助努力はもちろん、全身疾患との関連からも歯科だけでなく全身に及ぶ医療連携も必要となります。
では歯周病はどのように進行していくのでしょうか。
初期の歯周病はサイレントキラーと呼ばれる高血圧などと同じく、自覚症状はありませんが歯周病レベルが軽度から中等度になるにしたがい、歯肉が赤く腫れたり、歯周ポケットから膿が出てきたり、歯がぐらついたりするようになってきます。
その後重度に移行すると、更に歯のぐらつきが激しくなり、歯肉の赤みや腫れがひどく、痛みを伴うこともあります。このような症状を抱え始めてから、歯科に来られる方が多くいらっしゃいますが、実はこの段階になると相当重症化していることが多くあり、歯を残せない方も多くいます。
歯周病はとにかく、歯周病の専門医療機関を受診して、検診を受けることが大切です。検診の結果をもとに、その程度に合わせた適切な治療を受けることが肝心です。

歯周病にならないために!

171106_OralCare03まずは自分自身の現状を知り、その程度に合った予防方法、治療をおこなうことです。
歯周病にならないためには、定期的な歯科受診をして、口腔ケア指導歯石歯垢除去治療などを受ける必要があります。
また、歯周病になりにくい食生活の工夫として、歯周病を悪化させない食事を選ぶことや食べ方を工夫することも重要です。
歯周病の最も大きな原因といわれているものが歯垢です。お菓子や清涼飲料水などの甘い食べ物には糖分がたくさん含まれていますが、糖は口腔細菌のエサとなり、歯垢をつくることを手伝ってしまうので気を付けなければいけません。糖分の多いものを食べた後は、いつもよりしっかりと磨くよう心がけましょう。
また、甘いものを食べるときは、いつもよりもたくさん噛んで食べるようにしましょう。噛むことで唾液がいつもより多く分泌されます。唾液の分泌を促すために、スルメイカや昆布など、硬くよく噛む必要があるものを食べるのもおすすめです。
唾液は口内の汚れを落としてくれるうえ、抗菌作用を持つので歯周病の菌を減少させてくれます。
ちなみに、食後にガムを食べている方は、歯質強化成分含有のガムがおすすめですが、ガムには糖分が多く入っているものが多いので選ぶときには気を付けましょう。
食物繊維が多い食べ物もおすすめです。食物繊維を多く含む食べ物は、歯ごたえがあり、必然的によく噛むようになるため唾液の分泌を促進するうえ、噛んでいる際に繊維質が歯に付く食べカスや汚れをとり、口腔内の掃除をしてくれるという働きもあります。また乳酸菌をよく摂取している人は、歯周病になりにくいというデータもありますので参考にされるとよいでしょう。

歯周病は早い段階で見つけて予防していかなければどんどん進行してしまいます。少しでも気になるなら、まずは歯周病の専門医療機関を受診し、自身の程度に合った予防や治療をおこなってくださいね。
(おのデンタルクリニック医院長 小野 智弘)

おの先生
小野 智弘おのデンタルクリニック医院長・歯科医師・臨床歯学博士・歯周病専門医(日本歯周病学会)
九州大学歯学部大学院卒業後、勤務医を経て2014年5月におのデンタルクリニックを開業。 愛知県では約50名ほどしかいない歯周病専門医として、出来る限り歯の保存を目指した治療を実施。日本歯周病学会にてポスター発表をおこなうなど、歯周病研究にも積極的に取り組んでいる。歯周治療、保存・予防歯科治療以外にも一般歯科治療も充実。義歯・被せもの・歯の色など歯の相談も気軽にできるようにWEBでもおこなっている。 丁寧な診察とカウンセリングが定評な地元でも人気の歯科医。
おのデンタルクリニックホームページ
http://www.onodentalnagoya.com/

関連記事

ピックアップ記事

171023niku00

2017.10.23

時代は肉食?!お肉を食べて「デキる美人」に大変身!

お肉はカロリー高め?コレステロール過多??いいえ、キレイになるための必須食材なんです! 肉食女子……とはいっても、昨今話題となっている、恋…

おすすめ記事

カテゴリー

ページ上部へ戻る