「生理さえなければ」と思ったことありませんか?つらい生理・・快適に過ごすコツについてお伝えします!

生理のある女性の半分以上に多かれ少なかれある、さまざまな不快症状。
中には1ヶ月のうち、体調が良いのは生理後1週間だけで、後は何かしらの不調を感じているという方も。
「生理さえなければ」と思ったことが何度もあるという方は多いのではないでしょうか。
今回は、生理を快適に過ごすコツについて、ヘルスコーチとしても活躍される井上真智子さまにお話を伺いました。

ホルモンバランスの乱れに多いエストロゲン優位

(1)エストロゲン優位とは?
生理トラブルの原因の多くはホルモンバランスの乱れと言われています。
その中でも近年注目されているのが、エストロゲン優位の問題です。
2種類ある女性ホルモンのうちエストロゲンがもう片方のプロゲステロンに比べて過剰にある状態を指します。
エストロゲンは主に月経が終わってから始まる卵胞期に多く分泌されるホルモンで、女性らしい体つきや生殖器の成熟を促したり、子宮内膜を増殖させる働きがあります。
これに対し、プロゲステロンは、排卵後の卵胞が変化した黄体から分泌され、妊娠に備えて子宮内膜を薄く柔らかくする役割を担っています。
分かりやすく言えば、細胞を増殖させるエストロゲンと、維持するプロゲステロンはアクセルとブレーキのような関係にあると考えることができます。
プロゲステロンに比べエストロゲンの分泌量が多いと、エストロゲンのアクセル的な性質が過剰に働き体の様々な部分に弊害として出やすくなります。
これが、生理トラブルはじめ婦人科系のさまざまな疾患に関係してくるのです。

(2)エストロゲン優位のチェックリスト
生理トラブルや女性系の癌、腫瘍、子宮内膜症など婦人科系疾患に、エストロゲン優位との関連性が指摘されています。
そのほかの体の症状として、エストロゲンが優位にあるかどうかを知るためのチェック項目をいくつか紹介します。
・老化が早い
・乳房の問題
・慢性疲労
・乳腺繊維腫
・不妊症
・記憶力低下
・性欲減退
・腹部、腰、太もも周囲の脂肪蓄積
・自己免疫疾患
・頭痛
・思考がまとまらない、記憶力の低下
・イライラや気分のむら
・甲状腺機能低下
(参考:ジョン・R・リー著 医者も知らないホルモン・バランス(2010) 中央アート出版社)

ホルモンバランスを整える食事

血糖値の上がりにくい食事を意識しよう
症状が比較的軽い場合は、食事を整えることで改善しやすくなります。
ポイントは、血糖値を上げ過ぎないこと。
糖質(パン、麺類、ご飯、甘いもの)中心の食生活を続けていると、血糖値の乱高下が起きやすくなります。
結果として、体を緊張させたり、インスリンが効きにくくなったりしてホルモンバランスが乱れやすくなります。

血糖値を上げにくくする食事のポイント

・朝ごはんに食物繊維(野菜、きのこ、海藻、もち麦など)をたっぷり摂る
・パンやおにぎりだけの食事にせず、たんぱく質や野菜をプラスする
・食物繊維→たんぱく質(肉、魚、卵、豆腐)→糖質の順に食べる
・食前に梅干しやレモン水など酸っぱいものを摂る
・低血糖を防ぐために、欠食はしない
※特に午後はこまめに糖質補給(小さいおにぎりや芋など)をする

最後に

今回はエストロゲンを中心にお話ししてきましたが、もう一つの女性ホルモンであるプロゲステロンがしっかり分泌されていることも実はとても重要です。
ご自身のホルモンバランスを詳しく知りたい方は、唾液などでホルモン検査をおこなっている医療機関もあるので、受けてみてもいいかもしれません。
ホルモンバランスを整えるには、まず自分を大切にしてあげること。
本来のバランスを取り戻す時、女性は女性らしい美しさを最も発揮できるのです。
一人でも多くの女性が、生理に伴う不快な状態から解放され、やりたいことを思い切りできるようになりますように。

執筆者

井上 真智子
大学卒業後、金融業界で13年働き、出産を機に鍼灸師国家資格を取得。
2013年に鍼灸サロンを開業。
0歳から90歳代の幅広い年齢層の女性の健康サポートに携わっている。
不妊や生理トラブル、自律神経の問題、慢性的な痛み、凝り、疲労などの不調を抱える方に、根本的な改善を目指した食事や生活の改善、心のあり方を提案している。
2023年よりヘルスコーチとして「からだとこころのデトックスプログラム」を主宰。

Machikoからだのサインを読み解き人生を好転させるヘルスコーチ
Instagram:https://www.instagram.com/healthcoach_machiko/

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