ハチミツのカロリーは砂糖(上白糖)のおよそ3/4程度で、なんと甘さは1.3倍!生活に摂り入れて「キレイ」を目指そう!
甘いものは大好き!という方は、老若男女問わずたくさんいらっしゃいますよね?
甘さを出す調味料の代表格は砂糖ですが、砂糖が栽培される前から、ずっと人類に愛されてきた甘味料があるのです…それは「ハチミツ」。
1万年前にはすでに採蜜されていたという記録も残っています。
イギリスには、「The history of honey is the history of mankind(ハチミツの歴史は人類の歴史)」ということわざもあるそうです。
とろりとした黄金色のひとしずくを口に含むと、柔らかい甘さと香りが広がり、なんだかしあわせな気持ちになりますよね…くまのプーさんの気持ちもわかります。
今日は美容にも健康にもよいハチミツについてお話しします。
ミツバチの努力の結晶…おいしくて栄養たっぷりなハチミツ!
当たり前かもしれませんが、ハチミツというのはミツバチが集めた花の蜜によって作られています。
そのため、ハチミツは花の種類によって味や香りはもちろん、栄養価も異なります。
目的や好みに合わせて、お好みのものを見つけるのも、ハチミツを楽しむ秘訣といえます。
★代表的なハチミツの種類
○レンゲ
日本を代表する最もポピュラーなハチミツ。
癖が少なく様々な用途で使いやすい。
○アカシア
果糖が多いため、結晶化しにくいのが特徴。
癖が少なく色が淡いため、ハチミツが苦手な人でも食べやすい。
○オレンジ
柑橘類特有の強い香りと酸味を持つ。
濃厚な味なので、ヨーグルトや紅茶など、何かに入れて食べるのがおすすめ。
○マヌカ
殺菌力が高く、産地のニュージーランドでは薬としても使われてきた歴史のあるハチミツ。
薬のような独特な強い芳香を持つ。
「ハチミツが花の蜜を集められて作られるなら、最初から花の蜜を集めてしまえば簡単なのでは?」と思いませんか?
しかし、残念ながら花の蜜=ハチミツではありません。
花から蜜を集めたミツバチは、胃(蜜のうと呼ばれる)に蜜をためて持ち帰り、貯蔵の役割を担うハチに蜜を渡します。
貯蔵担当のハチは、羽ばたきにより風を送って蜜(主にショ糖)の水分を蒸発させたり、口でかき混ぜたりしながら蜜を熟成させていきます。
この間、蜜にハチの唾液に含まれる酵素が加わって、ショ糖(スクロース)からブドウ糖(グルコース)や果糖(フルクトース)にといった単糖類に分解されます。
単糖類はこれ以上分解する必要がなく体内への吸収が早いという特徴があるため、ハチミツは疲れを感じたときやスポーツ中のエネルギー補給に優れた食品だといえます。
さらに糖分のほかに、有機酸・酵素・ビタミン・ミネラル・アミノ酸・ポリフェノールなど、美容と健康にうれしい成分もたくさん含まれており、ハチミツが「長寿食」と呼ばれるのもわかりますね。
皆さんは、一匹のハチが一生かかって集めてつくったハチミツの量がどのくらいか知っていますか?
一度に500もの花を飛び回って、がんばったミツバチが一生かかって集めたハチミツは…なんと、たったのティースプーン1杯程度!
ミツバチのがんばりに感謝しつつ、大切に味わいましょう!
ダイエットが気になるあなたにも…ハチミツ
栄養たっぷりのハチミツは、古くから美容と健康には欠かせないものとされています。
ハチミツは糖の濃度が高いこと、水分が少ないこと、グルコン酸が含まれていることなどから、高い抗菌力を有しており、古くから口腔内の環境を整えたり、傷口を保護したりするのに利用されていました。
現代でも、唇があれた時に塗ったり、のどが痛いときになめたりして、利用したことのある方は多いのではないでしょうか?
また、女性にはうれしいことに、カロリーは砂糖(上白糖)のおよそ3/4程度で、なんと甘さは1.3倍!
砂糖大さじ1杯(およそ9g)のカロリーは約35kcal、同じ甘さがハチミツなら、7.7g、カロリーは約22kcalと砂糖の6割程度ですみます。
ダイエット中にどうしても甘いものがほしいときは、ハチミツの力を借りるのがおすすめです。
さらにハチミツはGI値が低いので、ダイエット中の方はもちろん、血糖値を気にされている方にもピッタリな甘味料であるといえます。
不足しがちなビタミンやミネラルが同時に摂取できるのもうれしいですね!
お料理やお菓子づくりの際に使う砂糖の代わりに、ハチミツを使ってみましょう。
肉料理に使うとお肉が柔らかくなり、魚料理に使うと生臭さを消してくれます。
風味がプラスされ、コクやテリも出るので、ぜひ試してみてくださいね。
コーヒーや紅茶を飲む際に、シロップ代わりに使うのもよいでしょう。
ただし、長時間熱を加えるとハチミツに含まれる酵素が壊れてしまうので、酵素をとりたいときには注意が必要です。
ハチミツを選ぶ際には、一つポイントがあります。
ラベルに「ハチミツ」と書いてあっても、水飴やシロップなどが添加されている加糖ハチミツや、有用成分が取り除かれてしまっている精製ハチミツでは、ハチミツの持つ様々な恩恵を十分に受けることができません。
美容と健康目的でハチミツを食べるときは、非加熱で「純粋ハチミツ」と書かれているものや、原料名をチェックして、ハチミツ以外のものが含まれていないものを選ぶようにしましょう。
[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]