ヒトが「美人」だと思うのはどんな人?実は毎日の生活習慣も関係しているかも!?

生まれたときは皆「美人」??生活習慣を意識するだけで、あなたも美人になれるかも!?

「世界三大美女」「ご当地美人」「美し過ぎる●●」
などの言葉を目にする機会も多く、美人・美女というのは、女性なら一度は憧れる言葉ですよね。
できればそうありたい、と思う気持ちは誰にでもあるでしょう。

しかし、
「顔のつくりなんて生まれつき、整形でもしない限り、美人にはなれない・・・」
こう思っている方は多いのではないでしょうか?
さすがに傾城の美女・・・とまでは無理かもしれませんが、実は誰でも簡単に美人度をUPさせることができるのです!
今回は美人のつくりかたについてお話ししたいと思います。

ヒトが「美人」と思うのはどんな人?


国や人種が違えば、美人の基準もさまざまです。

太った人が美しい国、耳が大きい人が美しい国、首が長い人が美しい国・・・など、美の基準は千差万別。
そんな中でも共通しているのがシンメトリー、つまり「左右対称」である顔。
実は、私たちの顔って意外と左右非対称で、左半分の顔と右半分の顔というのは結構違うものなのです。

自分の顔写真の真ん中に鏡を置いてみてもいいですし、最近ではスマホなどのアプリにもそのような機能を持ったものがあるので、一度自分の顔を見てみると、意外な発見があります。

往年の大女優である「ローマの休日」のオードリー・ヘプバーンや、「風と共に去りぬ」のビビアン・リーなどは、顔がほぼ左右対称になっているといわれています。

顔が左右対称になるか・・・は、もちろん先天的な要素もあるのですが、実は生まれたばかりの赤ちゃんは割と左右対称な顔だといわれており、そのままでいられるかどうかは普段の生活が大きく左右しているのです。

147組の一卵性双生児で、顔の対称性の変化に影響する環境要因を調べた調査があります。
結果、
・うつぶせ寝:鼻が曲がりやすくなる・口腔関連にずれが出やすい
・抜歯や入れ歯:左右対称の治療とはならないため
・喫煙:かみ合わせのゆがみ、まぶたのたるみとの関連有
などが顔の非対称性の重大な危険因子とのこと(出典:Plast Reconstr Surg.Oct;134(4):638-646(2014))。
喫煙が原因となるのは少し意外ですよね。
他にも、
・片側でばかり噛む
・頬杖を付く
・テレビなどを見るときに斜めに見る(片側の目を使っている)
・片方の方にのみカバンをかける
・足を組む

など、体を左右非対称に使用するクセがある方は気を付けましょう。
また、太陽光のダメージは左右均等には表れないので、日焼け止めなどを使用して、日光から肌を守ることも大切です。

他にも、即効性を求めるなら、メイクを味方に付けるのもおすすめです。
左右で目の大きさが違う、頬骨の高さが違う、輪郭が違う・・・など、自分の顔の左右の違いを見つけたら、メイクでも意外にカバーできるものなので、あとは練習あるのみ、です。

また、肌がキレイであることも魅力の評価に大きく影響することがわかっています。
シミやシワなどをカバーすると若々しく見えるというのもありますが、ヒトは顔の肌状態を、健康状態が反映するシグナルととらえており、「肌がキレイ=健康状態が良い」と判断するため、本能的に好む傾向があるそうです。
スキンケアとメイクの重要性が改めてわかりますね!

美人は3日で飽きる・・・はウソ?! 単純接触効果とは

美人であるか、そうでないかは個人がそれぞれの基準で判断しています。

もちろん、好みなどもあるでしょうが、実は顔のつくり以外にも、人は意外なところで他人の顔を評価しているのです。
俗に「美人は3日で飽きる、ブスは3日で慣れる」なんて言われたりしますが、実はコレ、前半は逆で後半は真実かもしれません。

1968年にロバート・ザイオンスという心理学者が発表した「単純接触効果」や「ザイオンスの熟知性の法則」と呼ばれるものがあるのですが、これは、繰り返し接触することで相手からの印象や好感度がアップするというもの(出典:Journal of Personality and Social Psychology, 9(2, Pt.2), 1–27.(1968))。

CMなどで頻繁に見かける製品をつい手に取ってしまったり、足しげく通ってくれるセールスマンの勧めにはうっかり乗ってしまったり・・・と、実社会でもよく利用されています。
単純接触効果に則って考えると、「美人は3日後より美しく感じ、特別美人でなくても、日に日に可愛くなってくる・・・」とでもなるのでしょうか。

また「笑顔であること」も美人であると認識させるには重要なポイントです。

自分が相手の方を向いているとき(直視しているとき)には、無表情や嫌悪の表情よりも、笑顔でいるときの方が「魅力的である」と評価されることがわかっています。
ここでのポイントは、相手に自分の笑顔を向けている=ポジティブな意識を向けている、ということ。
つまり、ヒトは自分に対して興味を持たれる・笑顔を向けられるなど、ポジティブに接せられると、その相手の魅力を評価する傾向があるようです。

前述のザイオンスの法則で、接触回数のみを単純に増やしても、悪い印象を重ねると当然魅力の評価は下がります。
笑顔や明るい表情で、相手にポジティブな印象を与えながら接触回数を増やすというのが、美人度をアップさせるのには有効なのです!

「美人は得をする」・・・なんて身も蓋もないことをいうようですが、同じような能力を有する場合は美人であるほうが評価をされる、魅力的な顔であるほうがポジティブな社会的評価を受けるということは、さまざまな研究により明らかになっています。

最近はルッキズム(外見至上主義)は差別を生むとして避けられる傾向にありますが、自分自身がキレイになりたい・魅力的になりたいという気持ちは誰しもが持つ本能的なもの。
表情や振る舞い、メイクなどの工夫によって、自分の美人度をぐっとUPさせられるとしたら・・・ちょっと、試してみたくなりませんか?

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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