タマネギで生活習慣病予防、疲労回復、美肌!皮も捨てずに賢く利用!

暦の上ではすでに春となり、新タマネギもでまわる季節ですね。
いろいろな料理に使えるだけでなく、最近は健康効果も注目されているタマネギ。
とっても身近な食材ですが、実は、ある注目の美容成分が含まれているのです。
今日は、タマネギについてお話しします。

刻むとツライ!涙を流させる、ニクイあいつの正体とは?!

タマネギというと「切るときに涙がでてきてツライ」と思う方も多いと思います。
涙を流させる悪いヤツ、その正体は硫化アリルという辛み成分です(ニンニクやネギにも含まれています)。
しかし、この硫化アリル、実は体に良い面もたくさんあるのです。
動脈硬化の原因となる血栓やコレステロールの代謝を促進し、高血圧や糖尿病など、生活習慣病の予防にも効果的、さらに不眠や疲労の回復効果も期待できるという、積極的に摂取したい成分なのです。
硫化アリルは、ビタミンB1と相性がいいため、タマネギは豚肉と一緒に食べると効果がアップします(実際、一緒に使う機会って多いですよね)。
良く切れる包丁で、タマネギの繊維を無駄に壊さないように手早く切ると(少し、技が要りますね)、硫化アリルの飛散量が最小限に抑えられるので、目にも体にもおススメです!
硫化アリルの気化は低温にすることでも抑えられるので、タマネギを切る1時間前に冷蔵庫で冷やしておくのもいいと思います。

ダイエットに美肌・・・捨てるにはもったいない、皮!

タマネギにはもう一つ特徴的な成分が含まれています。
その名はケルセチン(クエルセチン)、ポリフェノールの一種です。
茶色い薄皮にたくさん含まれていますが、可食部にも他の野菜や果物に比較すると群を抜いて含まれています。
ケルセチンは抗酸化作用の強い成分で、体内の脂質の排出を促す効果があります。
日本でもサプリメントへの配合が認められ、ご存知の方も多いかもしれませんね。
皮そのままを食べるのは難しいですが、ケルセチンは水溶性なので、皮を煮ることで水分に溶け出します。
スープやカレーの際には、皮も一緒に入れて煮込み、後で取り出すと、簡単にケルセチンを摂取できるので、試してみてください(少しの苦みと、茶色い色味が付くので注意してくださいね)。
ブーケガルニ(ハーブなどを束にしたり、ガーゼに包んだりしてまとめたもので、煮込み料理の風味づけに使われる)を使われる方がいましたら、そこに追加するのもおススメです。
いつもは捨ててしまう部分がビューティの心強い味方だったとは、驚きですね!

タマネギの保存方法

タマネギは、湿度の高い場所に置くと、根が出て風味や栄養が落ちてしまうのです。
実は、冷蔵庫の野菜室は湿度が高く設定されているので、タマネギの保存には向きません。
常温で、風通しの良いところに置いておくと、なんと1ケ月も保存できるそう。
レストランなどで、ネットに吊るし保存されているのをご覧になったことはありませんか?
家でも、みかんのネットやストッキングなどに入れて吊るしておくと良いようです。
(新タマネギや紫タマネギなど、水分の多いタイプのものは冷蔵庫保存の上、数日で使用してください)
価格も年中やさしく、どんな料理にも使え、保存も利き、健康にも美容にも良い・・・と、何拍子もそろったスーパー野菜、タマネギ。
中身も皮も美味しくいただき、ビューティをアップさせましょう!

[文:キレイ研究室研究員 船木(化粧品メーカー研究員・サプリメントアドバイザー・健康管理士一般指導員・健康管理能力検定1級)]

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